インディカー 第8戦:パトリシオ・オワードが2勝目でランキング首位浮上
インディカー 第8戦 デトロイトの決勝レースが行われ、パトリシオ・オワード(Arrow McLaren SP)が今季2勝目を挙げ、ポイントリーダーに躍り出た。
デトロイトグランプリは今年もダブルヘッダーで、インディカーシリーズ第7/8戦が開催された。デトロイトリバーに浮かぶベル島でのイベントは週末を通して快晴に恵まれ続け、多くのファンが詰め掛けた。
集まった25台のインディカーは、全長2.35マイルのハイスピードでスリリングなストリートコースで、2日続けて70周のバトルを繰り広げた。
土曜日のレース1ではChip Ganassi Racingのマーカス・エリクソンがキャリア初優勝を記録し、日曜日のレース2ではエリクソンのチームメートであるアレックス・パロウがHonda勢トップの3位でゴールした。
インディカー出場がまだ2シーズン目のパロウは、デトロイトでのレース1では苦戦を強いられた。初めて走るコースのバンピーさに大いに戸惑っていたためだ。しかし、レース1を戦い抜いた経験をもとにチームと話し合い、自分たちに足りていなかった部分を確認し、マシンセッティングを見直してレース2の予選に臨むと、前日とは全く違う鋭い走りを実現、ポールポジション争いに加わって予選を4番手で終えた。
レース2でのパロウはスピードと安定感を両立させ、終始トップグループで戦い続けた。最後は2位を狙ったアグレッシブなアタックも行いましたが、惜しくもパスはならず、3位でゴールした。パロウはこれで今シーズン4回目の表彰台。驚くべき安定感を見せ続けている。
開幕から8戦が終了し、パロウはポイントランキングトップの座こそ、レース2で優勝したパト・オワードに譲ったが、2人の差はわずかに1点しかない。シリーズランキング2番手で、パロウはウィスコンシン州のロードアメリカに向かう。デビューシーズンだった昨年、キャリア初の表彰台に上った、相性のいいコースだ。
レース2の予選で2番手だったコルトン・ハータ(Andretti Autosport w/ Curb-Agajanian)は、4位でゴールした。45周目に2回目のピットストップを行い、2番手でレースに戻った彼は、そこからペースをさらに上げてトップを行くライバルとの差を削り取って行った。しかし、その後に連続で出されたフルコースコーションは先頭を走るドライバーに有利に働き、ハータの2勝目のチャンスは失われた。
佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は、レース2用の予選結果が19番手だった。後方グリッドからの戦いでは、レース展開に合わせて柔軟に作戦も変更することが必要で、チームはその対応をうまく行っていた。スタート直後に多重アクシデントでフルコースコーションが出されると、すかさずそれを利用してピットへと佐藤を呼び入れ、タイヤをソフトからハードにスイッチした。この作戦は的確で、佐藤琢磨は4番手まで大きく浮上させた。
しかし、3回目のピットストップを終えてコースに戻った時に遅いマシンに引っかかったため、上位への再進出ができなかった。レース2でも多くのオーバーテイクを見せ、ファンを沸かせていた佐藤琢磨が、12位でチェッカーフラッグを受けた。
アレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)
「昨日は全く運に恵まれませんでした。レースの世界ではよくあることです。しかし、チームが夜を徹して働いてくれて、マシンには新しいセッティングが施され、今日こうして表彰台に上る3位でゴールすることができました。とてもすばらしく、私自身も本当に驚いています。今日のレースではコルトン・ハータやジョセフ・ニューガーデン(シボレー)と激しいバトルを戦うこともできました。ジョセフをパスすることはできませんでしたが、3位という好結果と、多くのシリーズポイントを獲得できた点に満足しています。来週のロードアメリカは勝たねばならない、と考えています」
佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)
「デトロイトでの2レース目は厳しい戦いになりました。土曜日のレース1より、私たちのマシンはスピードが失われていました。予選でのパフォーマンスが悪く、結果は19番手でしたが、レースでの私たちは土曜日と同じように力強く戦うことができていました。作戦も非常によかったと思います。しかし、マシンは十分なスピードを出せるものになっておらず、ポジションを上げて行くことができませんでした。トップ10フィニッシュが可能なレースとなっていながら、結果は12位。昨日は4位フィニッシュできたことを考えると、今日の戦いぶりは納得のできるものではありませんでした。それでも、この2日間でとても多くのいいデータを集めることができたと思います。ナッシュビルとロングビーチとふたつのストリートレース、そして、それらの2戦を含めた残りのシーズンに向け、ギアをアップして戦って行きたいと思います」
カテゴリー: F1 / インディカー
デトロイトグランプリは今年もダブルヘッダーで、インディカーシリーズ第7/8戦が開催された。デトロイトリバーに浮かぶベル島でのイベントは週末を通して快晴に恵まれ続け、多くのファンが詰め掛けた。
集まった25台のインディカーは、全長2.35マイルのハイスピードでスリリングなストリートコースで、2日続けて70周のバトルを繰り広げた。
土曜日のレース1ではChip Ganassi Racingのマーカス・エリクソンがキャリア初優勝を記録し、日曜日のレース2ではエリクソンのチームメートであるアレックス・パロウがHonda勢トップの3位でゴールした。
インディカー出場がまだ2シーズン目のパロウは、デトロイトでのレース1では苦戦を強いられた。初めて走るコースのバンピーさに大いに戸惑っていたためだ。しかし、レース1を戦い抜いた経験をもとにチームと話し合い、自分たちに足りていなかった部分を確認し、マシンセッティングを見直してレース2の予選に臨むと、前日とは全く違う鋭い走りを実現、ポールポジション争いに加わって予選を4番手で終えた。
レース2でのパロウはスピードと安定感を両立させ、終始トップグループで戦い続けた。最後は2位を狙ったアグレッシブなアタックも行いましたが、惜しくもパスはならず、3位でゴールした。パロウはこれで今シーズン4回目の表彰台。驚くべき安定感を見せ続けている。
開幕から8戦が終了し、パロウはポイントランキングトップの座こそ、レース2で優勝したパト・オワードに譲ったが、2人の差はわずかに1点しかない。シリーズランキング2番手で、パロウはウィスコンシン州のロードアメリカに向かう。デビューシーズンだった昨年、キャリア初の表彰台に上った、相性のいいコースだ。
レース2の予選で2番手だったコルトン・ハータ(Andretti Autosport w/ Curb-Agajanian)は、4位でゴールした。45周目に2回目のピットストップを行い、2番手でレースに戻った彼は、そこからペースをさらに上げてトップを行くライバルとの差を削り取って行った。しかし、その後に連続で出されたフルコースコーションは先頭を走るドライバーに有利に働き、ハータの2勝目のチャンスは失われた。
佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は、レース2用の予選結果が19番手だった。後方グリッドからの戦いでは、レース展開に合わせて柔軟に作戦も変更することが必要で、チームはその対応をうまく行っていた。スタート直後に多重アクシデントでフルコースコーションが出されると、すかさずそれを利用してピットへと佐藤を呼び入れ、タイヤをソフトからハードにスイッチした。この作戦は的確で、佐藤琢磨は4番手まで大きく浮上させた。
しかし、3回目のピットストップを終えてコースに戻った時に遅いマシンに引っかかったため、上位への再進出ができなかった。レース2でも多くのオーバーテイクを見せ、ファンを沸かせていた佐藤琢磨が、12位でチェッカーフラッグを受けた。
アレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)
「昨日は全く運に恵まれませんでした。レースの世界ではよくあることです。しかし、チームが夜を徹して働いてくれて、マシンには新しいセッティングが施され、今日こうして表彰台に上る3位でゴールすることができました。とてもすばらしく、私自身も本当に驚いています。今日のレースではコルトン・ハータやジョセフ・ニューガーデン(シボレー)と激しいバトルを戦うこともできました。ジョセフをパスすることはできませんでしたが、3位という好結果と、多くのシリーズポイントを獲得できた点に満足しています。来週のロードアメリカは勝たねばならない、と考えています」
佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)
「デトロイトでの2レース目は厳しい戦いになりました。土曜日のレース1より、私たちのマシンはスピードが失われていました。予選でのパフォーマンスが悪く、結果は19番手でしたが、レースでの私たちは土曜日と同じように力強く戦うことができていました。作戦も非常によかったと思います。しかし、マシンは十分なスピードを出せるものになっておらず、ポジションを上げて行くことができませんでした。トップ10フィニッシュが可能なレースとなっていながら、結果は12位。昨日は4位フィニッシュできたことを考えると、今日の戦いぶりは納得のできるものではありませんでした。それでも、この2日間でとても多くのいいデータを集めることができたと思います。ナッシュビルとロングビーチとふたつのストリートレース、そして、それらの2戦を含めた残りのシーズンに向け、ギアをアップして戦って行きたいと思います」
2021年 インディカー 第8戦 デトロイト 決勝 結果
Pos | Driver | Num. | チーム | Constr. | Pts |
---|---|---|---|---|---|
1 | Pato O'WARD | 5 | Arrow McLaren SP | Chevrolet | 51 |
2 | Josef NEWGARDEN | 2 | Team Penske | Chevrolet | 44 |
3 | Alex PALOU | 10 | Chip Ganassi Racing | Honda | 35 |
4 | Colton HERTA | 26 | Andretti Autosport w/ Curb-Agajanian | Honda | 32 |
5 | Graham RAHAL | 15 | Rahal Letterman Lanigan Racing | Honda | 30 |
6 | Will POWER | 12 | Team Penske | Chevrolet | 28 |
7 | Scott DIXON | 9 | Chip Ganassi Racing | Honda | 26 |
8 | Simon PAGENAUD | 22 | Team Penske | Chevrolet | 24 |
9 | Marcus ERICSSON | 8 | Chip Ganassi Racing | Honda | 22 |
10 | Santino FERRUCCI | 45 | Rahal Letterman Lanigan Racing | Honda | 20 |
11 | Ryan HUNTER-REAY | 28 | Andretti Autosport | Honda | 19 |
12 | Takuma SATO | 30 | Rahal Letterman Lanigan Racing | Honda | 18 |
13 | Alexander ROSSI | 27 | Andretti Autosport | Honda | 17 |
14 | James HINCHCLIFFE | 29 | Andretti Steinbrenner Autosport | Honda | 16 |
15 | Conor DALY | 20 | Ed Carpenter Racing | Chevrolet | 15 |
16 | Sebastien BOURDAIS | 14 | A.J. Foyt Enterprises | Chevrolet | 14 |
17 | Ed JONES | 18 | Dale Coyne Racing with Vasser-Sullivan | Honda | 13 |
18 | Rinus VEEKAY | 21 | Ed Carpenter Racing | Chevrolet | 12 |
19 | Jack HARVEY | 60 | Meyer Shank Racing | Honda | 11 |
20 | Scott MCLAUGHLIN | 3 | Team Penske | Chevrolet | 10 |
21 | Jimmie JOHNSON | 48 | Chip Ganassi Racing | Honda | 9 |
22 | Max CHILTON | 59 | Carlin | Chevrolet | 8 |
23 | Dalton KELLETT | 4 | A.J. Foyt Enterprises | Chevrolet | 7 |
24 | Romain GROSJEAN | 51 | Dale Coyne Racing with RWR | Honda | 6 |
25 | Oliver ASKEW | 7 | Arrow McLaren SP | Chevrolet | 5 |
カテゴリー: F1 / インディカー