WTCC 道上龍
世界ツーリングカー選手権(WTCC)の第5戦の舞台は、ポルトガルのヴィラ・レアル特設コース。今シーズン、ヨーロッパ最後となるこの大会は、前半戦を締めくくり、接近したチャンピオンシップを占う重要な戦いとなる。

6月24日(土)の予選では、Q1からCivic WTCCが速さをみせる。Honda Civic WTCC勢は、Castrol Honda World Touring Car Teamのノルベルト・ミケリスが、Q1でトップタイムをマーク。ティアゴ・モンテイロはQ2でトップタイムをマークし、好調さを示した。

Q2では2番手にミケリスがつけ、トップ5台によるQ3にこの2台ともが進出。ミケリスは2番手にコンマ7秒近い差をつけて、前戦のニュルブルクリンクに続いてトップタイムをマークした。モンテイロはアタック終盤に、サスペンションのトラブルによって姿勢を崩し、4番手に終わっている。

Honda Racing Team J.A.S.の道上龍は、Q1で6番手となりQ2に進出。Q2ではアタックラップに前車に引っかかり、タイムを伸ばせず10番手に終わったが、リバースグリッドで行われるオープニングレースでのポールポジションを獲得した。

ノルベルト・ミケリス(1番手)

ノルベルト・ミケリス 「昨日も今日もあまり気分が優れなかったので、エネルギーを貯める努力をして、Q3での最後のアタックに向けて集中しました。そしてすばらしい結果を出すことができ、たいへんうれしく思っています。先週のイタリアでのテストから、マシンの調子がとてもよくなり、自信を持って臨めました。リバースグリッドで10番手からのレースとなるオープニングレースはとても難しいものになりそうですが、メインレースを見据えて6、7位くらいで終え、メインレースに勝つことができれば、最高の週末になるでしょう」

ティアゴ・モンテイロ(4番手)

ティアゴ・モンテイロ 「まずは驚くべきタイムを出したミケリス選手を祝福したいと思います。我々が行ってきた激しい仕事によって、ポールポジションは十分可能だと思っていました。私はスピンによって完全なアタックはできませんでした。予選4番手は残念な結果ですが、Civic WTCCがどれほど速いかをよく知っています。主にチャンピオンシップのことを考えていますが、もちろんレースになればリスクを冒してでも前に行く気持ちでいます」

道上龍(予選10番手)

「予選のアタックは、コース上に落ちていたポールを避けたり、前のマシンに引っかかったりで、自分の狙っていたタイムを出すことはできませんでした。あと2、3番手は上にいけたと思います。しかし、結果的にオープニングレースのポールポジションを獲得できたので、このチャンスを活かしたいですね。ここは追い抜きがなかなかできないコースですから、スタートが大事になると思います。緊張しますが、マシンの感触も悪くないので、結果を出せるようがんばります」

古川隆一 (Honda Civic WTCC 開発プロジェクトリーダー)

「Honda Racingにとっては、満足のいく予選でした。ミケリス選手はスーパーラップで2戦連続の予選トップタイムをマークしてくれました。2番手を引き離す、圧倒的な速さをみせてくれたことをたいへんうれしく思っています。母国レースのモンテイロ選手については、Q3でサスペンションのトラブルによってタイムロスをしてしまって残念でしたが、4番手は悪い結果ではありません。道上選手も完ぺきなラップではなく、もう少し上を狙える状況でしたが、オープニングレースでポールポジションとなったことは大きなチャンスですから、レースがとても楽しみです。今回、エンジンについてはバージョンアップを施し、パワーが比較的大きく向上しています。また、車体のセッティングも進化しており、それらが結果として表れたものとして、現段階では満足しています。オープニング、メインの両レースで、Civic WTCCがポールポジションからスタートするわけですから、追い抜きの難しいコースだけに両レース制覇を目指してがんばります」

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カテゴリー: F1 / ホンダF1