ホンダF1:2020年 最終戦 F1アブダビGP 予選レポート
2020年のF1世界選手権 最終戦 F1アブダビGP予選では、最後のアタックで素晴らしい走りをみせたレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得。2020シーズンの最終戦は、ホンダのF1パワーユニット搭載のマシンがポールポジションからレースをスタートすることになった。
FP3ではレッドブル・レーシングの2台がトップ2を独占。期待が高まる中で始まった予選Q1は、レッドブル・レーシングのフェルスタッペン、アレクサンダー・アルボン、そしてアルファタウリ・ホンダのダニール・クビアト、ピエール・ガスリーのホンダのF1パワーユニットPU搭載全4台がQ2に進んだ。
決勝のスタートタイヤが決まるQ2では、レッドブル・レーシングの2台がミディアムタイヤを装着しアタックした。Q2突破を叶えたフェルスタッペンは、明日のレースをミディアムタイヤからスタートすることになる。アルボンは最終コーナー直前でトラックリミット超過の判定が下され、ミディアムタイヤでのベストタイムが抹消となってしまった。そのため最後のアタックにはソフトタイヤに履き替え、無事にQ3への進出を決めた。
ダニール・クビアトとピエール・ガスリーもQ2で素晴らしいアタックをし、両車ともソフトタイヤでのベストラップでトップ10を決めるQ3への進出を叶えた。
ホンダのF1パワーユニットPU搭載の4台全車がアタックすることになったQ3は、最後まで目が離せないセッションとなった。メルセデスのマシンが最初にファイナルアタックを終えると、最初のアタックラップを終えたレッドブル・レーシングの2台が4番手以内をマーク。その後全てのセクターをうまく繋ぎ見事な走りをみせたフェルスタッペンが、0.025秒差でポールポジションを獲得した。
ファイナルアタックでタイムアップすることができなかった、アルボンは5番グリッドを獲得。そして、その背後の7番グリッドにはクビアトが続いた。10番手となったガスリーだが、ルクレール(フェラーリ)に3グリッド降格のペナルティーが課されるため、1つポジションをあげて9番グリッドからのスタートとなる。
明日のレースでは、シーズンの締めくくりとなる一戦をいい位置でのポイント獲得で締めくくれられるよう、ホンダF1はチームと一丸になって全力で臨みとしている。
田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
「シーズン最終戦の予選は、フェルスタッペン選手がポールポジションを獲得。ホンダのPUを搭載する2チーム・4台がQ3に進出してトップ10入りを果たし、明日のレースに向けて非常にポジティブな結果が得られました。今シーズン、ここまで16戦連続でメルセデス勢にポールポジションを獲られていましたが、今年最後の予選で一矢を報いることができ、本当にうれしく思っています。トップ3は0.1秒以下の僅差。加えてトップ10が1秒以内の差に入るという厳しい戦いの中で、フェルスタッペン選手以外の3台についても、アルボン選手が5番手、クビアト選手が7番手、ガスリー選手が10番手という結果を獲得してくれました。明日は、今シーズン最後のレースになります。予選に続いて、レースも非常に接近した戦いが予想されますので、ドライバー、チームと一丸になって悔いのない形でレースを走り切り、よい結果でシーズンを締めくくれられればと思っています」
マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)
「今日は非常にいいアタックができました。ポールポジションを獲れるとは思っていなかったのですが、メルセデスの独壇場となったシーズンの中で1回だけでもポールポジションを獲れたことには満足していますし、とてもうれしく思っています。みんなタフなシーズンを過ごしてきて少し疲れていますが、そんな中でメカニックをはじめとしたみんなに元気を与えることができたのではないでしょうか。Q1ではステアリングの下に手を挟んでしまい、Q2でもミディアムタイヤでタイムを出すのに苦労するなど、完璧な予選とは言えませんでしたが、その後Q3でいいアタックをすることができて、結果に繋げることができました。僕の後ろの2台はそれぞれ異なる戦略を取れますし、僕にプレッシャーをかけてくるので簡単なレースになるとは思いませんが、できる限りのことをして戦います。明日は勝てる可能性があると思っていますが、それでもレースなのでどうなるか分かりません。ともあれ、今日は素晴らしい一日になりました」
アレクサンダー・アルボン(レッドブル・レーシング)
「今日の予選は今年の中でもベストの走りができました。自分のパフォーマンスには満足していますが、Q3の最後のアタックでいくつか小さなミスを犯してしまったことには多少フラストレーションを感じています。マシンのバランスはいいと思うので、Q3の1回目のアタックの後はいい感触を持っていましたが、そのあと少し無理をし過ぎてしまったかもしれません。セクター1でプッシュし過ぎたせいでタイヤが摩耗してしまい、路面状況が改善している中でもグリップを得られず、タイムを向上させることができませんでした。とは言え、シーズンの中でも非常に僅差の予選になっていますし、僕自身、今週末に力強い走りをできていることをポジティブに捉えています。確実に前進できていますし、それは大切なことです。ここからは明日のレースにフォーカスしていきますが、いい結果を残せるのではと感じています。マックス(フェルスタッペン)のポールポジション獲得はチームにとっていいことですし、非常にいいパフォーマンスだったと思います。明日はシーズン最後のレースになるので、集中して臨みます」
ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
「おそらく僕の人生で一番といえる予選ラップでした! 距離が長くたくさんのコーナーからなるこのアブダビのコースで、うまく走ることができたのはとても気分がいいです。十分に戦える状態であると自信はあったのですが、タイヤを理解するのがとても難しいレースウイークでした。予選に向けてすべてを正確に準備することができたのではないでしょうか。しばらくはこの余韻に浸ってから、明日のレースに集中していきたいです。7番手からスタートする決勝となりますが、いい土台は備わっていると思うので、明日はよりよい結果を挙げられることを願っています。 僕好みにマシンができていると速さにも自信が持てますし、レースの結果としてそれを証明できると思います。今のマシンの状態には非常に満足しているので、今シーズン最後をいい結果で終えられるように努めます」
ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
「今朝行われたFP3ではあまり手応えがよくなったため、実はQ3まで残れる自信がありませんでした。このレースウイーク中、マシンのバランスに悩まされました。望んだほどではなかったものの、予選では少し改善することができました。思ったようにまとめられませんでしたが、Q3まで進み決勝には有利な予選トップ10入りを果たすことができました。決勝のスタートタイヤがソフトタイヤなので最初は難しいスティントとなりそうですが、他にも多くのドライバーが同じシチュエーションとなるので、タイヤマネジメントに気を付けて戦うことになるでしょう。今シーズン最後のレースになるので、少しでも多くのポイントを獲得してシーズンを締めくくりたいです」
カテゴリー: F1 / ホンダF1 / レッドブル・レーシング / F1アブダビGP / スクーデリア・アルファタウリ
FP3ではレッドブル・レーシングの2台がトップ2を独占。期待が高まる中で始まった予選Q1は、レッドブル・レーシングのフェルスタッペン、アレクサンダー・アルボン、そしてアルファタウリ・ホンダのダニール・クビアト、ピエール・ガスリーのホンダのF1パワーユニットPU搭載全4台がQ2に進んだ。
決勝のスタートタイヤが決まるQ2では、レッドブル・レーシングの2台がミディアムタイヤを装着しアタックした。Q2突破を叶えたフェルスタッペンは、明日のレースをミディアムタイヤからスタートすることになる。アルボンは最終コーナー直前でトラックリミット超過の判定が下され、ミディアムタイヤでのベストタイムが抹消となってしまった。そのため最後のアタックにはソフトタイヤに履き替え、無事にQ3への進出を決めた。
ダニール・クビアトとピエール・ガスリーもQ2で素晴らしいアタックをし、両車ともソフトタイヤでのベストラップでトップ10を決めるQ3への進出を叶えた。
ホンダのF1パワーユニットPU搭載の4台全車がアタックすることになったQ3は、最後まで目が離せないセッションとなった。メルセデスのマシンが最初にファイナルアタックを終えると、最初のアタックラップを終えたレッドブル・レーシングの2台が4番手以内をマーク。その後全てのセクターをうまく繋ぎ見事な走りをみせたフェルスタッペンが、0.025秒差でポールポジションを獲得した。
ファイナルアタックでタイムアップすることができなかった、アルボンは5番グリッドを獲得。そして、その背後の7番グリッドにはクビアトが続いた。10番手となったガスリーだが、ルクレール(フェラーリ)に3グリッド降格のペナルティーが課されるため、1つポジションをあげて9番グリッドからのスタートとなる。
明日のレースでは、シーズンの締めくくりとなる一戦をいい位置でのポイント獲得で締めくくれられるよう、ホンダF1はチームと一丸になって全力で臨みとしている。
田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
「シーズン最終戦の予選は、フェルスタッペン選手がポールポジションを獲得。ホンダのPUを搭載する2チーム・4台がQ3に進出してトップ10入りを果たし、明日のレースに向けて非常にポジティブな結果が得られました。今シーズン、ここまで16戦連続でメルセデス勢にポールポジションを獲られていましたが、今年最後の予選で一矢を報いることができ、本当にうれしく思っています。トップ3は0.1秒以下の僅差。加えてトップ10が1秒以内の差に入るという厳しい戦いの中で、フェルスタッペン選手以外の3台についても、アルボン選手が5番手、クビアト選手が7番手、ガスリー選手が10番手という結果を獲得してくれました。明日は、今シーズン最後のレースになります。予選に続いて、レースも非常に接近した戦いが予想されますので、ドライバー、チームと一丸になって悔いのない形でレースを走り切り、よい結果でシーズンを締めくくれられればと思っています」
マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)
「今日は非常にいいアタックができました。ポールポジションを獲れるとは思っていなかったのですが、メルセデスの独壇場となったシーズンの中で1回だけでもポールポジションを獲れたことには満足していますし、とてもうれしく思っています。みんなタフなシーズンを過ごしてきて少し疲れていますが、そんな中でメカニックをはじめとしたみんなに元気を与えることができたのではないでしょうか。Q1ではステアリングの下に手を挟んでしまい、Q2でもミディアムタイヤでタイムを出すのに苦労するなど、完璧な予選とは言えませんでしたが、その後Q3でいいアタックをすることができて、結果に繋げることができました。僕の後ろの2台はそれぞれ異なる戦略を取れますし、僕にプレッシャーをかけてくるので簡単なレースになるとは思いませんが、できる限りのことをして戦います。明日は勝てる可能性があると思っていますが、それでもレースなのでどうなるか分かりません。ともあれ、今日は素晴らしい一日になりました」
アレクサンダー・アルボン(レッドブル・レーシング)
「今日の予選は今年の中でもベストの走りができました。自分のパフォーマンスには満足していますが、Q3の最後のアタックでいくつか小さなミスを犯してしまったことには多少フラストレーションを感じています。マシンのバランスはいいと思うので、Q3の1回目のアタックの後はいい感触を持っていましたが、そのあと少し無理をし過ぎてしまったかもしれません。セクター1でプッシュし過ぎたせいでタイヤが摩耗してしまい、路面状況が改善している中でもグリップを得られず、タイムを向上させることができませんでした。とは言え、シーズンの中でも非常に僅差の予選になっていますし、僕自身、今週末に力強い走りをできていることをポジティブに捉えています。確実に前進できていますし、それは大切なことです。ここからは明日のレースにフォーカスしていきますが、いい結果を残せるのではと感じています。マックス(フェルスタッペン)のポールポジション獲得はチームにとっていいことですし、非常にいいパフォーマンスだったと思います。明日はシーズン最後のレースになるので、集中して臨みます」
ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
「おそらく僕の人生で一番といえる予選ラップでした! 距離が長くたくさんのコーナーからなるこのアブダビのコースで、うまく走ることができたのはとても気分がいいです。十分に戦える状態であると自信はあったのですが、タイヤを理解するのがとても難しいレースウイークでした。予選に向けてすべてを正確に準備することができたのではないでしょうか。しばらくはこの余韻に浸ってから、明日のレースに集中していきたいです。7番手からスタートする決勝となりますが、いい土台は備わっていると思うので、明日はよりよい結果を挙げられることを願っています。 僕好みにマシンができていると速さにも自信が持てますし、レースの結果としてそれを証明できると思います。今のマシンの状態には非常に満足しているので、今シーズン最後をいい結果で終えられるように努めます」
ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
「今朝行われたFP3ではあまり手応えがよくなったため、実はQ3まで残れる自信がありませんでした。このレースウイーク中、マシンのバランスに悩まされました。望んだほどではなかったものの、予選では少し改善することができました。思ったようにまとめられませんでしたが、Q3まで進み決勝には有利な予選トップ10入りを果たすことができました。決勝のスタートタイヤがソフトタイヤなので最初は難しいスティントとなりそうですが、他にも多くのドライバーが同じシチュエーションとなるので、タイヤマネジメントに気を付けて戦うことになるでしょう。今シーズン最後のレースになるので、少しでも多くのポイントを獲得してシーズンを締めくくりたいです」
カテゴリー: F1 / ホンダF1 / レッドブル・レーシング / F1アブダビGP / スクーデリア・アルファタウリ