ホンダF1:2020年 第10戦 F1ロシアGP 予選レポート
F1ロシアGPの予選は、ホンダのF1パワーユニットを搭載した3台がトップ10のポジションを獲得。2番手のマックス・フェルスタッペンは明日の決勝をオーストリア以来のフロントローからのスタートになる。
ホンダF1パワーユニット勢の4台は順調にQ2に進出したが、Q2の終盤にベッテル(フェラーリ)のクラッシュで赤旗中断となると、波乱含みのフィニッシュになった。
アレクサンダー・アルボンは最終ラップで大きくポジションを上げ、フェルスタッペン、ピエール・ガスリーと共にQ3進出を決める。ダニール・クビアトは残り2分で再開されたセッションでタイムを伸ばせず、トップ10から0.053秒差の12番手でQ3進出を逃した。クビアトは明日の決勝ではタイヤ選択の自由があり、幅のある戦略が立てられるポジションからのスタートになる。アルボンとガスリーはQ2でタイムを出したソフトタイヤで決勝をスタート。Q2終盤をソフトタイヤで走ったフェルスタッペンだが、その前にミディアムタイヤで記録したタイムでQ3進出を果たしたため、決勝はミディアムタイヤでスタートする。
Q3ではフェルスタッペンが最初の走行で3番手に付けると、最終走行ファイナルラップのターン2でトウを使い、2番手でフィニッシュ。メルセデスの2台の間に割って入り、明日の決勝はフロントローからスタートする。他の2台は、僅差の戦いの中でガスリーが9番手、0.008秒差のアルボンが10番手になった。
田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今日のロシアGP予選は、Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手が2番グリッド・フロントローを獲得しました。彼の今季最高の結果に並び、かつチームにとってこのサーキットでの予選ベストリザルトということで、非常にいい結果だと思います。一方、Honda PU勢3台が予選Q3に進出したものの、非常に混戦の中でScuderia AlphaTauri Hondaのガスリー選手が9番手、Red Bull Racingのアルボン選手が10番手と、こちらは厳しい結果となりました。また、母国GPとなったクビアト選手は、赤旗の影響により難しい戦いになったQ2において、わずか0.05秒差でQ3進出を逃し12番手と、悔しい結果になりました。明日のレースでは、フェルスタッペン選手はトップ10の中でメルセデスの1台と共にミディアムタイヤでのスタートとなり、他のマシンもそれぞれ入賞可能なポジションからのスタートとなります。両チーム共に金曜のロングランのペースもよかったので、レースに向けて期待を抱いています。いいレースができるよう、明日に向けて更に準備を進めます」
マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
「2番手に入れるとは予想していませんでした。こういうことはあまり言わないのですが、今日は今までの予選の中でもベストの一つだったと思います。Q1、Q2はマシンバランスに苦しみましたが、Q3に向けて安定するように改善したところ、特に2回目の走行でうまく機能しました。もちろんポールポジション獲得や優勝に向けて戦えることが一番ですが、今シーズンは常にそれが狙えるとは思っていません。ですので、メルセデスの2台に割って入りフロントローを獲得できたのは、満足できる結果だと思っています。明日のレースは路面がきれいでない側のグリッドからスタートするので不利な面もありますが、ミディアムタイヤでスタートするというアドバンテージもあります。スムーズなスタートができれば、ここではその後のトウの影響が大きいので、ターン2に入るまでに、何かを起こせるかもしれません。メルセデスの2台はレース全般をとおしていいペースで走ると思うので倒すのは簡単ではありませんが、今日の結果には満足していますし、想像以上の結果を引き出せたと思っています」
ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
「昨日のフリー走行は普段よりも難しかったので、今日の結果には満足しています。ショートランで望んだようなパフォーマンスが出せなかったので、予選に向けて自信があったわけではありません。ですので、明日の決勝のスターティンググリッドには満足しています。マシンは決勝に向けていい形に仕上がっていると思います。ロングランでの走りは力強いですし、望んだバランスになっています。中団は手強いライバルが多いですが、決勝ではいい戦いをしたいです。最近の決勝ではアクシデントが多いので、そのようなことが起こった際には確実に機会をモノにしたいと思います」
アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
「今日の予選Q3で何が起こったのか、今の時点ではよく分かっていないので、この後エンジニアたちと一緒に分析をする必要があると思っています。Q1とQ2はまずまずだったのですが、他のマシンがQ3でタイムを上げていた中で、僕たちだけが改善することができませんでした。マシンのポテンシャルを出し切り、僕もいいラップを走れたと思っていたので、なぜこのような結果になったのか難しいところです。いくつか小さなことを変えて、あとコンマ数秒上げることはできたかもしれませんが、結果としてはライバルに対してそれ以上の差がついており、何が起こっているのかよく分からないのですが、とにかく懸命に作業をするしかありません。何台かのマシンがスピンを喫したり、トラックリミットを超えていましたが、それはFP3から予選に向けて風向きが大きく変わったためだと思います。明日もっと順位を上げるために、ここから分析を行います。1コーナーまでの距離が長く、あらゆることが起こり得ますので、そのなかで自分たちのできる限りのことを行っていくのみです」
ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
「いい走りができましたし、明日はいいポジションからスタートできるので、予選の結果には満足しています。Q2での赤旗中断は残念でしたが、決勝はチャンスの多い面白いものになると思います。中断がなかったらQ3に進出できていたと思います。今日はマシンのフィーリングがよかったですし、昨日もまずまずだったので、レースペースではいい走りができると思います。決勝ではチャンスを逃すことなく、ポイント獲得を狙います」
カテゴリー: F1 / ホンダF1 / レッドブル・レーシング / F1ロシアGP / スクーデリア・アルファタウリ
ホンダF1パワーユニット勢の4台は順調にQ2に進出したが、Q2の終盤にベッテル(フェラーリ)のクラッシュで赤旗中断となると、波乱含みのフィニッシュになった。
アレクサンダー・アルボンは最終ラップで大きくポジションを上げ、フェルスタッペン、ピエール・ガスリーと共にQ3進出を決める。ダニール・クビアトは残り2分で再開されたセッションでタイムを伸ばせず、トップ10から0.053秒差の12番手でQ3進出を逃した。クビアトは明日の決勝ではタイヤ選択の自由があり、幅のある戦略が立てられるポジションからのスタートになる。アルボンとガスリーはQ2でタイムを出したソフトタイヤで決勝をスタート。Q2終盤をソフトタイヤで走ったフェルスタッペンだが、その前にミディアムタイヤで記録したタイムでQ3進出を果たしたため、決勝はミディアムタイヤでスタートする。
Q3ではフェルスタッペンが最初の走行で3番手に付けると、最終走行ファイナルラップのターン2でトウを使い、2番手でフィニッシュ。メルセデスの2台の間に割って入り、明日の決勝はフロントローからスタートする。他の2台は、僅差の戦いの中でガスリーが9番手、0.008秒差のアルボンが10番手になった。
田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今日のロシアGP予選は、Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手が2番グリッド・フロントローを獲得しました。彼の今季最高の結果に並び、かつチームにとってこのサーキットでの予選ベストリザルトということで、非常にいい結果だと思います。一方、Honda PU勢3台が予選Q3に進出したものの、非常に混戦の中でScuderia AlphaTauri Hondaのガスリー選手が9番手、Red Bull Racingのアルボン選手が10番手と、こちらは厳しい結果となりました。また、母国GPとなったクビアト選手は、赤旗の影響により難しい戦いになったQ2において、わずか0.05秒差でQ3進出を逃し12番手と、悔しい結果になりました。明日のレースでは、フェルスタッペン選手はトップ10の中でメルセデスの1台と共にミディアムタイヤでのスタートとなり、他のマシンもそれぞれ入賞可能なポジションからのスタートとなります。両チーム共に金曜のロングランのペースもよかったので、レースに向けて期待を抱いています。いいレースができるよう、明日に向けて更に準備を進めます」
マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
「2番手に入れるとは予想していませんでした。こういうことはあまり言わないのですが、今日は今までの予選の中でもベストの一つだったと思います。Q1、Q2はマシンバランスに苦しみましたが、Q3に向けて安定するように改善したところ、特に2回目の走行でうまく機能しました。もちろんポールポジション獲得や優勝に向けて戦えることが一番ですが、今シーズンは常にそれが狙えるとは思っていません。ですので、メルセデスの2台に割って入りフロントローを獲得できたのは、満足できる結果だと思っています。明日のレースは路面がきれいでない側のグリッドからスタートするので不利な面もありますが、ミディアムタイヤでスタートするというアドバンテージもあります。スムーズなスタートができれば、ここではその後のトウの影響が大きいので、ターン2に入るまでに、何かを起こせるかもしれません。メルセデスの2台はレース全般をとおしていいペースで走ると思うので倒すのは簡単ではありませんが、今日の結果には満足していますし、想像以上の結果を引き出せたと思っています」
ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
「昨日のフリー走行は普段よりも難しかったので、今日の結果には満足しています。ショートランで望んだようなパフォーマンスが出せなかったので、予選に向けて自信があったわけではありません。ですので、明日の決勝のスターティンググリッドには満足しています。マシンは決勝に向けていい形に仕上がっていると思います。ロングランでの走りは力強いですし、望んだバランスになっています。中団は手強いライバルが多いですが、決勝ではいい戦いをしたいです。最近の決勝ではアクシデントが多いので、そのようなことが起こった際には確実に機会をモノにしたいと思います」
アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
「今日の予選Q3で何が起こったのか、今の時点ではよく分かっていないので、この後エンジニアたちと一緒に分析をする必要があると思っています。Q1とQ2はまずまずだったのですが、他のマシンがQ3でタイムを上げていた中で、僕たちだけが改善することができませんでした。マシンのポテンシャルを出し切り、僕もいいラップを走れたと思っていたので、なぜこのような結果になったのか難しいところです。いくつか小さなことを変えて、あとコンマ数秒上げることはできたかもしれませんが、結果としてはライバルに対してそれ以上の差がついており、何が起こっているのかよく分からないのですが、とにかく懸命に作業をするしかありません。何台かのマシンがスピンを喫したり、トラックリミットを超えていましたが、それはFP3から予選に向けて風向きが大きく変わったためだと思います。明日もっと順位を上げるために、ここから分析を行います。1コーナーまでの距離が長く、あらゆることが起こり得ますので、そのなかで自分たちのできる限りのことを行っていくのみです」
ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
「いい走りができましたし、明日はいいポジションからスタートできるので、予選の結果には満足しています。Q2での赤旗中断は残念でしたが、決勝はチャンスの多い面白いものになると思います。中断がなかったらQ3に進出できていたと思います。今日はマシンのフィーリングがよかったですし、昨日もまずまずだったので、レースペースではいい走りができると思います。決勝ではチャンスを逃すことなく、ポイント獲得を狙います」
カテゴリー: F1 / ホンダF1 / レッドブル・レーシング / F1ロシアGP / スクーデリア・アルファタウリ