ホンダ F1バルセロナテスト 最終日レポート
ホンダは、2019年のF1世界選手権に向けた4日間にわたる1回目のプレシーズンテストの最終日を迎えた。
4,454.835km - これがホンダのパワーユニットを搭載するレッドブル・レーシングとトロロッソの2台のマシンが4日間のバルセロナテスト1で走破した距離の合計となる。
多くのマイレージを重ねてきたが、この数字から今年の実力を測ることができるわけではない。ただ、十分な距離を走行し、予定していたプログラムを順調に消化することができたことは大きな収穫となった。
ホンダは、テストプログラムとしては、パワーユニット(PU)の機能確認や各ドライバーの特性に合わせたドライバビリティーの調整などに取り組んできた。それに加えて、今年から始まった2チームへのPU供給を、サーキットでどのようにスムーズにオペレーションしていくかという部分でも、両チームと綿密にコミュニケーションを取りながら改善を続けてきた。
今日まで膨大なデータを収集してきた。ここからは来週の火曜から開始するテスト2に向け、サーキットがあるバルセロナ、日本のHRD Sakura、そして英国のHRD-MKにおいてデータの解析を進めていく。
田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「2019年最初のバルセロナテストの4日間は、レッドブル・トロ・ロッソ・ホンダ、アストンマーティン・レッドブル・レーシングともに順調にプログラムを消化することができました。最終日の今日もスムーズに周回を重ね、多くのデータを蓄積しました。ホンダにとってはF1復帰後初めて2チームにPUを供給する体制で臨み、オペレーション面でも学びの多いテストになりました。4日間を通してPUに大きなトラブルはなく、トロロッソが482周、レッドブルが475周を走り、ホンダとしては957周を走行しました。今回得られたデータをこの後の4日間で十分に解析し、テスト2に臨みます。来週も順調にテストを行い、万全の体制で開幕戦に臨められればと考えています」
フランツ・トスト (スクーデリア・トロ・ロッソ チーム代表)
「バルセロナでのテスト1は、チームにとって成功だったと言えます。4日間を走り切り、パフォーマンスと信頼性の両面でいい結果を得ました。ダニールとアレックスは初めてSTR14に乗りましたが、2人ともいい仕事をしてくれて、マシンとPUについていいフィードバックを得られました。マシンの改善に向けては、まだやることが沢山あります。合計482周を走り、チームはいい仕事をしてくれたと感じています。多くのデータを集められたので来週は次のテストに進みますが、項目は山積みです。今年のバルセロナは風も強くなく、好天に恵まれています。路面温度も上がり、特に午後のセッションでは有意義な走行ができました。メルボルンでの開幕に向けて、実りのあるテストになったと思います」
ジョディ・エギントン (スクーデリア・トロ・ロッソ 副テクニカルディレクター)
「テスト1の最終日、前日にダニールが行ったテストを踏まえ、アレックスがマシンに乗りました。まずは空力に関するテストを行い、さまざまなセッティングで通常のテストプログラムをこなしました。その後、新品のタイヤを使ったテストに移り、ショートランでの新品タイヤの経験を積みました。C4とC5の柔らかいタイヤコンパウンドでいいパフォーマンスが見られたのは良かったです。午後は、3日目のダニールと同じようにロングランを行い、長距離でのタイヤマネージメントについて経験を重ねました。アレックスはマシンの理解を進め、ショートラン、ロングランの両方の走行について習熟を重ね、エンジニアと共にマシンセッティングを熟成させました。来週のテストでもまだまだやることはありますが、STR14と共に進化を続けたいと思います」
ギヨーム・ロケリン レッドブル・レーシング レースエンジニアリング責任者)
「ピエールはさまざまなプログラムを消化し、テスト1の最終日をいい形で終えることができました。多くの時間をC3タイヤを履いたロングランに費やし、周回を重ねるだけでなく、マシン開発に必要なさまざまなことを行えました。全体としては大成功のテスト1になりました。予定していたプログラムを消化できましたし、マシン開発に関わる収穫もありました。昨日使用したリアウイングなど、ファクトリーからのサポートもあり、着実で有意義な4日間になり、目標をクリアできました」
アレクサンダー・アルボン (スクーデリア・トロ・ロッソ)
「一昨日と今日の2日間で、初めてのF1テストを楽しむことができました。午前中にトップタイムを出すことができましたが、まだテストで、ほかのチームのことは分かりません。それでも今後に向けたいいサインだと思います。初日はスタート直後にスピンを喫するなどトリッキーなスタートになりましたが、チームのお陰でいい雰囲気の中でプログラムをこなせました。ファクトリーで分析を行うエンジニアにとって重要となるマイレージの目標を達成できましたし、予定通りに進んでいますが、マシンにはついては理解を進めているところです。グリップが強くて慣れるのに時間がかかりましたが急速に学ぶことはできていると思います。まだ完全にリズムを掴みきってはいませんが、来週のテストを終えればレースの準備が整うと考えています」
ピエール・ガスリー (レッドブル・レーシング)
「今日はとても有意義な一日でした。ロングランやテストを行い、146周を走りました。マシンの感触は全体的に非常にいいです。今日はそれほど早いタイムは出ませんでしたが、これはあくまでテストですし、自分が今どんな項目に取り組んでいるかを理解しているので、内容には満足しています。テスト1は全体を通して良くできたと思います。多くの周回を重ねましたし、マシンや新しいエンジニアに慣れることもできました。メルボルンに向けて、今週は全員がいい仕事をしましたが、まだ来週はさらにやるべきことが沢山あります」
カテゴリー: F1 / ホンダF1
4,454.835km - これがホンダのパワーユニットを搭載するレッドブル・レーシングとトロロッソの2台のマシンが4日間のバルセロナテスト1で走破した距離の合計となる。
多くのマイレージを重ねてきたが、この数字から今年の実力を測ることができるわけではない。ただ、十分な距離を走行し、予定していたプログラムを順調に消化することができたことは大きな収穫となった。
ホンダは、テストプログラムとしては、パワーユニット(PU)の機能確認や各ドライバーの特性に合わせたドライバビリティーの調整などに取り組んできた。それに加えて、今年から始まった2チームへのPU供給を、サーキットでどのようにスムーズにオペレーションしていくかという部分でも、両チームと綿密にコミュニケーションを取りながら改善を続けてきた。
今日まで膨大なデータを収集してきた。ここからは来週の火曜から開始するテスト2に向け、サーキットがあるバルセロナ、日本のHRD Sakura、そして英国のHRD-MKにおいてデータの解析を進めていく。
田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「2019年最初のバルセロナテストの4日間は、レッドブル・トロ・ロッソ・ホンダ、アストンマーティン・レッドブル・レーシングともに順調にプログラムを消化することができました。最終日の今日もスムーズに周回を重ね、多くのデータを蓄積しました。ホンダにとってはF1復帰後初めて2チームにPUを供給する体制で臨み、オペレーション面でも学びの多いテストになりました。4日間を通してPUに大きなトラブルはなく、トロロッソが482周、レッドブルが475周を走り、ホンダとしては957周を走行しました。今回得られたデータをこの後の4日間で十分に解析し、テスト2に臨みます。来週も順調にテストを行い、万全の体制で開幕戦に臨められればと考えています」
フランツ・トスト (スクーデリア・トロ・ロッソ チーム代表)
「バルセロナでのテスト1は、チームにとって成功だったと言えます。4日間を走り切り、パフォーマンスと信頼性の両面でいい結果を得ました。ダニールとアレックスは初めてSTR14に乗りましたが、2人ともいい仕事をしてくれて、マシンとPUについていいフィードバックを得られました。マシンの改善に向けては、まだやることが沢山あります。合計482周を走り、チームはいい仕事をしてくれたと感じています。多くのデータを集められたので来週は次のテストに進みますが、項目は山積みです。今年のバルセロナは風も強くなく、好天に恵まれています。路面温度も上がり、特に午後のセッションでは有意義な走行ができました。メルボルンでの開幕に向けて、実りのあるテストになったと思います」
ジョディ・エギントン (スクーデリア・トロ・ロッソ 副テクニカルディレクター)
「テスト1の最終日、前日にダニールが行ったテストを踏まえ、アレックスがマシンに乗りました。まずは空力に関するテストを行い、さまざまなセッティングで通常のテストプログラムをこなしました。その後、新品のタイヤを使ったテストに移り、ショートランでの新品タイヤの経験を積みました。C4とC5の柔らかいタイヤコンパウンドでいいパフォーマンスが見られたのは良かったです。午後は、3日目のダニールと同じようにロングランを行い、長距離でのタイヤマネージメントについて経験を重ねました。アレックスはマシンの理解を進め、ショートラン、ロングランの両方の走行について習熟を重ね、エンジニアと共にマシンセッティングを熟成させました。来週のテストでもまだまだやることはありますが、STR14と共に進化を続けたいと思います」
ギヨーム・ロケリン レッドブル・レーシング レースエンジニアリング責任者)
「ピエールはさまざまなプログラムを消化し、テスト1の最終日をいい形で終えることができました。多くの時間をC3タイヤを履いたロングランに費やし、周回を重ねるだけでなく、マシン開発に必要なさまざまなことを行えました。全体としては大成功のテスト1になりました。予定していたプログラムを消化できましたし、マシン開発に関わる収穫もありました。昨日使用したリアウイングなど、ファクトリーからのサポートもあり、着実で有意義な4日間になり、目標をクリアできました」
アレクサンダー・アルボン (スクーデリア・トロ・ロッソ)
「一昨日と今日の2日間で、初めてのF1テストを楽しむことができました。午前中にトップタイムを出すことができましたが、まだテストで、ほかのチームのことは分かりません。それでも今後に向けたいいサインだと思います。初日はスタート直後にスピンを喫するなどトリッキーなスタートになりましたが、チームのお陰でいい雰囲気の中でプログラムをこなせました。ファクトリーで分析を行うエンジニアにとって重要となるマイレージの目標を達成できましたし、予定通りに進んでいますが、マシンにはついては理解を進めているところです。グリップが強くて慣れるのに時間がかかりましたが急速に学ぶことはできていると思います。まだ完全にリズムを掴みきってはいませんが、来週のテストを終えればレースの準備が整うと考えています」
ピエール・ガスリー (レッドブル・レーシング)
「今日はとても有意義な一日でした。ロングランやテストを行い、146周を走りました。マシンの感触は全体的に非常にいいです。今日はそれほど早いタイムは出ませんでしたが、これはあくまでテストですし、自分が今どんな項目に取り組んでいるかを理解しているので、内容には満足しています。テスト1は全体を通して良くできたと思います。多くの周回を重ねましたし、マシンや新しいエンジニアに慣れることもできました。メルボルンに向けて、今週は全員がいい仕事をしましたが、まだ来週はさらにやるべきことが沢山あります」
カテゴリー: F1 / ホンダF1