ルイス・ハミルトン F1イタリアGP「予選を犠牲にしてでもルクレールを助ける」

ハミルトンは、先週末のザントフォールトでのレース前イエローフラッグ違反により5グリッド降格ペナルティを受けており、フェラーリで迎える初のモンツァ戦に挑むことになる。
ハミルトンとルクレールは、直前のオランダGPでダブルリタイアを喫した後だけに、フェラーリにとってシーズン最大の週末であるホームレースに向けて挽回を誓っている。これまで低調な結果に終始してきた2025年シーズンの中で、両ドライバーとチームには大きな注目とプレッシャーがかかっている。
ハミルトンは、現実的にそのような展開になることは少ないと見ているものの、予選でルクレールのスリップストリーム役を務め、グリッド上位獲得を後押しする用意があると明かした。
フェラーリ内で、自身がペナルティを抱えていることを踏まえたルクレールへのトウ提供について話し合われたかと問われたハミルトンは次のように答えた。
「いや、でもフェラーリが昔よくやっていたのは知っている。僕がF1を始めたころ、キミ(ライコネン)とフェリペ(マッサ)がよくそうしていたのを覚えている」
「それは有効な場合もあるけれど、僕の経験上はリスクの方が大きく、しばしばどちらかが犠牲になることが多かった。だから今週末それをやるかどうかは分からない。まだ話し合いはしていない」
「でも、もしそれでシャルルを前に行かせることができるなら、僕は喜んでその役割を担うよ」

元フェラーリドライバーのカルロス・サインツは、最近チームがそうした戦術を使ったかどうかを問われるとこう答えた。
「最近はないね。通常のトレイントウを使うだけで、特定のチームメイト戦略というわけではなかったよ」
最高のスタートを切ったフェラーリ
ハミルトンはモンツァでの初日のフリー走行1回目で、フェラーリ1-2を達成。フェラーリのホーム週末は最高の滑り出しとなった。
FP1では、ハミルトンがチームメイトのルクレールを0.169秒上回りトップタイムを記録。3番手にはウィリアムズのサインツが0.3秒差で続いた。
フェラーリはモンツァで好調を発揮する傾向にあり、昨年はルクレールがイタリアGPを制し、ティフォシを熱狂させている。
ルクレールは、FP1中にザウバーを追い抜いた際の赤旗違反で調査対象となりかけたが、スチュワードは「回避の余地はなかった」として正式調査は不要と判断した。
フェラーリが示した初日の有望な速さが、この先の予選や決勝という本番でも再現されるのかどうかは、まだ分からない。
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