ルイス・ハミルトン F1スペインGPで失望「フェラーリで最悪のレースだった」

この日、ハミルトンは5番グリッドからスタートし、序盤にはメルセデスのジョージ・ラッセルを交わして4番手に浮上。しかし、SF-25のリアの不安定さに苦しみ、間もなくチームからの指示で背後に迫っていたシャルル・ルクレールにポジションを譲ることになった。
さらに、2度目のピットストップでミスがあり、それによってラッセルにアンダーカットを許し、順位を落とす展開となった。
セーフティカー導入後、ハミルトンは他の上位勢と同様にソフトタイヤへ交換したが、今度はザウバーのニコ・ヒュルケンベルグに抜かれてしまう。その後、マックス・フェルスタッペンのペナルティによって1つ順位を取り戻し、最終的には6位でフィニッシュしたものの、7度のワールドチャンピオンにとっては精神的に厳しいレースだった。
スカイスポーツF1のインタビューで「今日は良い一日でしたか?」と聞かれると、ハミルトンは「特に何もない、ただ最悪な日だった」と繰り返し語った。
チームの戦略について問われると、「戦略は良かったし、チームは素晴らしい仕事をしてくれた。それだけだ」と答えた。
その様子を見たスカイの司会者レイチェル・ブルックスが「あなたがそんな状態でいるのを見るのは辛い」と述べると、ハミルトンは「何を言えばいいんだ?今日は本当に酷い日だった、それだけだ」と静かに返した。
「難しい一日だった。それ以上でも以下でもない。ひどいレースだった」
「説明しても意味がないし、あなたのせいでもない。ただ、他に言いようがないだけ」
「次に向けて前向きな要素は何かありますか?」と尋ねられると、ハミルトンは乾いた調子で「ないと思う、たぶん全部自分のせいだ」とだけ答えた。
今季の中でも特に落胆した週末だったことを認め、「この週末に何か得るものはあったか?」という質問には、ためらうことなく「ゼロ」と返した。

ハミルトンはイモラでのリカバリードライブによって2025年のベストリザルトを記録し、ヨーロッパラウンド三連戦を好調に滑り出していた。モナコでは特筆すべき成果はなかったものの、今季2番目に良い結果だった。
しかし今回のスペインGPについては、「これはこれまでで最悪のレースだった」とメディアに対して明言。レース順位としては今季3番目の成績だったにもかかわらず、精神的には最も厳しいものだったという。
次戦は彼が過去に7勝を挙げているカナダGP(ジル・ヴィルヌーヴ・サーキット)。この地は彼にとって特別な場所だが、今回の発言からはハミルトンとフェラーリの苦悩がすぐに解消する気配は感じられない。
最後に今後に向けての展望を問われると、ハミルトンはただ一言「家に帰る」とだけ答えた。
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