ルイス・ハミルトン F1モナコGP決勝「誰と争っていたのかも分からなかった」

フェラーリのハミルトンは、決勝前日の予選で今季ベストとなる4番手を獲得し、上り調子を示していた。しかし、マックス・フェルスタッペンの走行を妨害したとして3グリッド降格のペナルティを受け、決勝は7番手スタートとなった。
モナコで初めて導入された2回のピットストップ義務を戦略的に活用し、ハミルトンはアイザック・ハジャーとフェルナンド・アロンソを上回ってフィニッシュ。これは「できる限りの結果だった」と本人は語っている。
「3グリッド降格で7番手からスタートして、最終的に5位まで戻せたのは悪くない。自分にとっては最大限の成果だったと思う」とハミルトンはコメントした。
モナコでのレースが楽しかったかと問われると、「いや、惨めだった」と即答した。
「モナコのレースって、トップを走っていない限り基本的に面白くない。たとえリードしていても、それほど楽しいとは思えない。終わったあとに多少の達成感はあるけど、それ以外は1位以外は正直空虚だ」

この日ハミルトンは5位に入ったが、優勝したランド・ノリスとは51秒の大差がついた。チームメイトのシャルル・ルクレールはノリスに数秒差まで迫って2位に入っており、その差について問われたハミルトンはSky Sports F1に対して「なぜあんな差がついたのか自分でも分からない。ただそうなっただけだ」と語った。
「レース中は本当に“どっちつかずの場所”にいた感じだった」とハミルトンは続けた。
「ペナルティで7番手からスタートして、序盤は2台の後ろでしばらく走っていた。それを抜いてからは、前とは大きなギャップがあって、完全に一人旅だった。誰ともレースしていなかったし、セーフティカーでも出てくれれば展開が変わったかもしれないけど、何も起きなかった。正直、単調なレースだった」
さらに、レース中の無線でも混乱があったといい、ある時点で「プッシュしろ」と指示された場面に困惑したと明かしている。
「無線の情報が曖昧で、“これが我々のレースだ”って言われたけど、何を意味しているのか分からなかった。自分がどのポジションを争っているのか、誰と勝負しているのかがはっきりしなかった。その時はとにかく前を追ってプッシュしたけど、あとでデータを見たら、前の集団とは全然差が詰まってなかった。無駄にタイヤを使っただけだったんだ」
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