F1：自動車メーカーがモータースポーツに巨額投資する時代は終わった？
新型コロナウイルスの世界的な大流行によって、世界中のモータースポーツは無期限停止状態にある。それはモータースポーツ界だけでなく、それをそこに投資する自動車メーカーにも打撃を与えており、コロナショックは今後のモータースポーツの在り方を見直す転機になってしまうかもしれない。
自動車メーカーは、持続可能性だけでなく、低コストにも注目している。その意味でフォーミュラEは際立っているとアレハンドロ・アガグは語る。
「現在、メルセデス、BMW、アウディ、ポルシェというドイツの4つの主要ブランドを代表するチャンピオンシップであることを誇りに思っている」とアレハンドロ・アガグは語る。
「私に関する限り、グレタ・トゥーンベリと他の活動家がしていることは非常に重要だ。これらの人々は世界を揺るがすために必要なものを持っている。だが、それだけでは十分ではない。ビジネスマンと実行者が必要だ。何かが変わっていくと思っている」
BMWモータースポーツのイェンス・マルカルト代表もその意見に同意する。
「私もモータースポーツに巨額のお金が費やされた日々も覚えている。今日、F1チームには2台のマシンで2,000人いると聞いているし、どれだけの費用がかかるか想像できる。投資に見合うだけのもうけを上げられていない場合、明確な善悪の判断力があれば、もはやそのようなことは正当化できない」
フェラーリの元F1チーム代表で、現在ランボルギーニのCEOを務めるステファノ・ドメニカリは、新型コロナウイルスの猛威にさらされた2020年はF1にとって“転換期”となるだろうと語る。
「今年が転換のための1年となることは避けられないだろう。ビッグチーム、小規模チーム、チームオーナー、ドライバー、テレビ局といった関係者全てが大きな経済的犠牲を強いられることになる。だから、自らを救うことができるシステムが必要だ」
実際、ホンダ、ルノー、そして、メルセデスさえもF1を撤退するという噂が絶えない。
F1は、4月6日（月）に予算上限のさらなる引き下げやエンジン開発の凍結さえも含めたコスト削減について話し合う。
カテゴリー： F1 / フォーミュラE
