F1 チェッカーフラッグ
F1レースディレクターを務めるチャーリー・ホワイティングは、F1カナダGPのチェッカーフラッグ問題の教訓を生かしていくとし、将来的に自動化システムの導入を提案してると語った。

前戦F1カナダGPでは、ゲストとしてチェッカーフラッグを担当したカナダ出身のモデル、ウィニー・ハーロウが70周のレースの69周目にフラッグを振ってしまい、68周時点で順位が確定することになった。

同様の出来事は過去にも起こっており、2002年にはサッカーの神様ペレが母国F1ブラジルGPでリーダーのミハエル・シューマッハを見逃してチェッカーを振り損ね、2014年のF1中国GPでもミスにより、ルイス・ハミルトンが1周早くチェッカーを受けた。
F1の競技規則42.3項では「いかなる理由にせよ先頭車両が所定の周回数を完走する前、または規定の時間が経過する前にレース終了の合図が出された場合は、その合図が出される前に先頭車両がラインを最後に横切った時点でレースは終了したものとみなされる」と規定されている。
チェッカーフラッグのミスは、チームからレースが終了したと伝えられてクルージングするドライバーが出てくる可能性といった単純なレース結果だけでなく、安全性への懸念も浮上。今年のレースでは、ドライバーがまだレースをしているところに、マーシャルたちが彼らを称えようとコースに近づいた。

チャーリー・ホワイティングは、手動のチェッカーフラッグンによるミスをなくすために、レース終了の合図をスタート/フィニッシュライン上の電光掲示板で表示させることを検討していると語る。

「我々はレース終了をシグナルで表示した方が良いと考える必要があるかもしれない」とチャーリー・ホワイティングはコメント。

「チェッカーフラッグは伝統的なものだ。だが、我々が目にしたように間違いが起こりやすいものでもある」

「大きなブラックパネルで適切なタイミングでチェッカーフラッグを見せるようにした方が我々にとってはかなり簡単かもしれない」

「だが、自動的にそれを行うようにするには、それを達成し、導入するタイミングを検討する必要がある。完全に単純な問題というわけではないし、もう少し考える必要がある」

「ドライバーが電光掲示板でチェッカーフラッグだけを見ているような状況が必要だ。彼らがそれを見ていなければ、レースは分らない」

「10年ごとに起こるような状況を修正するためにその長さで進めていく必要があるかどうかは疑わしい。だが、それを検討してくのは確かだ」

しかし、チャーリー・ホワイティングは、F1の運営側としては、有名人がチェッカーフラッグを振るというイベントを止める計画はないと語る。

「有名人に責任はないし、そこは我々が考慮すべきことではないと思う。いずれにせよ、現時点でそれを止めることはないのは確かだ」

「そこに登場する人の数など、我々は他のものに目を向ける必要があるかもしれない。それは少し難しいかもしれない」

「スタートも同じだ。スタートを担当する人々は彼らの友人を連れてくる傾向にあるし、それで少し忙しくなる」

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カテゴリー: F1 / FIA(国際自動車連盟)