フェラーリF1が“パラシュート”を取り除く ハミルトンを苦しめた弱点を改善
ルイス・ハミルトンは2026年F1第9戦イギリスGPで優勝を逃したものの、フェラーリが投入した最新アップデートはチームにとって大きな成果となった。

スプリントではポールポジションを獲得し、決勝でもシャルル・ルクレールが今季初優勝を達成。データ分析では、これまで高速サーキットで足かせとなっていた空力上の弱点が大きく改善されたことが明らかになっている。

フェラーリは高速性能を大幅改善
Motorsport Italyによると、シルバーストンでフェラーリはSF-26の空力特性を大幅に改善した。

決勝ではハミルトンがフォルススタート(false start)のペナルティを受けたほか、アンダーステアの強いセッティングにも苦しみ、優勝争いから後退。一方のルクレールはキミ・アントネッリと首位争いを展開し、最終的に今季初勝利を手にした。

メルセデスはレース中にアントネッリのホイールシールド破損という不運がなければ優勝していた可能性もあったが、それでもフェラーリは事前予想を大きく上回る競争力を示した。

チームのシミュレーションでは、パワー依存度の高いシルバーストンではメルセデスに0.6~0.7秒遅れると予測していた。しかし実際の予選では、その差は0.2秒未満にまで縮まっていた。

ハミルトンの最高速データに異変
週末序盤にはハミルトンがスプリント予選でポールポジションを獲得した。

その際、スピードトラップではハミルトンが全体最速を記録。これは開幕から8戦の傾向とは異なる「異常値」ともいえるデータだった。

オーストリアGPではフェラーリは最高速で20km/h以上劣っており、アントネッリがルクレールへ急接近しすぎることを懸念する場面もあった。しかしシルバーストンではフェラーリがその弱点を大幅に改善。決勝でもハミルトンは352km/hを記録し、全ドライバー中トップスピードをマークした。

スクーデリア・フェラーリ

SF-26から“パラシュート”を取り除いたアップデート
報道によると、フェラーリは今回のアップデートによって、SF-26に取り付けられていた「パラシュート」を外したような効果を得ることに成功したという。

ブレーキダクト、バージボード、ディフューザーを見直したことで、空気抵抗を大幅に低減。マシン全体の空力効率が向上し、高速域での伸びが改善された。

これまでフェラーリはダウンフォースを増やす開発を優先してきた一方、その代償となるドラッグ(空気抵抗)の増加には十分対応できていなかった。しかし今回のアップデートでは、その開発方針を見直した格好となる。

オーストリアGPで初投入されたADUO支援のアップグレードは、高地特有の条件もあり評価が難しかった。しかし標高の低いシルバーストンでは効果がはっきりと表れた。

メルセデスは依然としてストレートスピードでわずかに優位を保っており、それがハミルトンが決勝でジョージ・ラッセルを攻略できなかった一因とも考えられる。それでもフェラーリは、高速サーキットでもタイトル争いの有力候補として戦えるだけの性能を取り戻しつつあることを証明した。

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カテゴリー: F1 / スクーデリア・フェラーリ