フェラーリ初EV「ルーチェ」に賛否噴出 ハミルトンとルクレールの試乗映像も話題
フェラーリ初のEV「ルーチェ」が正式公開され、その大胆すぎるデザインと電動化路線を巡って世界中で議論を巻き起こしている。

フェラーリはルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールを起用した公式プロモーション映像を公開。両F1ドライバーが実車を試乗し、その印象を語った。しかし、その“完璧に管理された映像”とは裏腹に、SNSやYouTubeのコメント欄では批判的な反応が噴出している。

フェラーリ史上初のEV「ルーチェ」とは
4ドア・5シーターGTとして開発されたフェラーリ「ルーチェ」は、マラネロにとって歴史的な転換点となるモデルだ。

アップルでiPhoneデザインを手掛けたジョナサン・アイブが開発に関与し、122kWhバッテリーと800Vアーキテクチャを採用。4基の独立型電動モーターによって最大1050馬力を発生し、0-100km/h加速は2.5秒、最高速度は310km/hに達する。

一方で、その未来的すぎるデザインはフェラーリファンの間で大きな論争を引き起こした。従来のフェラーリ像から大きく逸脱したスタイリングに加え、“V12の魂”を電気モーターで代替できるのかという根本的な疑問も噴出している。

フェラーリ側は、EVでありながらブランド特有の感情的な高揚感を残すため、“エモーショナル・シグネチャー”と呼ばれる音響演出システムを搭載。電動モーターの自然周波数を増幅し、ドライバーに感覚的な刺激を与えるとしている。

ルクレール「これまでのフェラーリとは全く違う」
公開映像の中で、シャルル・ルクレールはルーチェについて次のように語った。

「デザインは、これまでのフェラーリで見てきたものとは本当にまったく違う」とルクレールはコメント。

さらに、近年のタッチ操作中心の流れから一転し、物理ボタンを復活させた点についても好意的な反応を示した。

ルクレールはルーチェを「とても未来的」と表現し、「未来を見据えて革新することは、非常にフェラーリらしい」と評価している。

ただ、その映像内での表情や雰囲気には微妙な違和感を覚えたファンも少なくなかった。

一部メディアは、ルクレールがレーシングシートに沈み込むような姿勢で座っていたことや、どこか慎重なリアクションを見せていた点に注目。「本当に心から興奮しているようには見えなかった」と指摘する声も出ている。

ハミルトンは走りを評価「コーナーで常に安定している」
一方、ルイス・ハミルトンはよりドライビング性能に焦点を当てた。

「パワーデリバリーは素晴らしい」

「コーナーを走っている時も、常に中心が安定している感覚がある」とハミルトンは語った。

7度のF1ワールドチャンピオンであるハミルトンは、細部の作り込みやドライビングフィールを高く評価。「非常にフェラーリらしいクルマ」と表現している。

しかし、内燃エンジンを愛してきたハミルトンが、本当にEVフェラーリに強い感情移入をしているのかについては、ファンの間でも意見が分かれている。


YouTubeコメント欄は“炎上状態”に
フェラーリ公式映像のコメント欄には、公開直後から大量の批判コメントが投稿された。

「これはフェラーリではない」
「SUVとEVを混ぜたようなクルマだ」
「V12の魂を失った」

といった否定的な反応が相次ぎ、中には「コメント欄を閉鎖しなかったことに驚いた」という声まで上がった。

もっとも、フェラーリ側もこうした反応は織り込み済みだったようだ。

フェラーリのグローバル製品マーケティング責任者エマヌエーレ・カランドは動画内で、

「このクルマを発表すれば、激しい議論が起こることは分かっていた」

「熱狂的に愛する人もいれば、多くの嫌う人も出てくる」

と率直に認めている。

フェラーリは“批判覚悟”でEV時代へ踏み込んだ
ルーチェに対する反応は極端だ。しかし、フェラーリが市場調査や顧客ヒアリングを十分に行わずに、このプロジェクトを進めたとは考えにくい。

数年にわたって開発が進められてきたルーチェは、超富裕層顧客のニーズや今後の高級EV市場を見据えたうえで投入された戦略モデルとみられる。

インターネット上では賛否が渦巻いているが、フェラーリはそのすべてを理解した上で、あえて最も危険な領域へ踏み込んだようにも見える。

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カテゴリー: F1 / スクーデリア・フェラーリ / ルイス・ハミルトン / F1動画 / シャルル・ルクレール