フェラーリ SF1000
フェラーリの2020年F1マシン『SF1000』は、まったくコンセプトの異なるマシンへと生まれ変わった。

フェラーリは2月11日(火)に新車『SF1000』を公開。一見すると昨年マシンとそれほど変わらない外観に見えるが、F1チーム代表を務めるマッティア・ビノット曰く“昨年とはまったく違う”コンセプトのマシンに変貌を遂げている。

2019年F1マシン『SF90』はロードラッグのコンセプトを採用。高速トラックでは優位性をみせたが、ハイダウンフォースサーキットではその優位性は失われていた。

近年で重要視されているのがレーキ角だ。レッドブルが先駆けたレーキ角をつけて、フロントが低くリアを高くする前傾姿勢をとるコンセプトは、フロントウイングで気流を密閉し、マシン下部の気流を多くすることでディフューザーのパフォーマンスを向上させて、グラウンドエフェクトのような効果を生み出すことができる。

王者メルセデスも“ディーヴァ”と呼んだロングホイールベースの2018年F1マシン『W09』のバランス特性に苦しんでレーキ角をつけるようになった。その結果、2019年F1マシン『W11』は苦戦を強いられたモナコ、ハンガリー、シンガポールのようなタイトなコーナーのあるトラックでも競争力を発揮できるオールラウンドなマシンとなった。

フェラーリもSF1000で同じ道を進むことを選んだ。ギアボックス、パワーユニットのデザインを変更することでリアをタイトなデザインにするとともにショートホイールベース化を実現。レーキ角をつけてレッドブル型のマシンに生まれ変わった。ただし、フロントウイングは前年モデルで採用した“アウトウォッシュ”型を維持しており、“ダウンフォース重視”型を採用するメルセデスとレッドブルに対してどのようなパフォーマンスを発揮するかに注目が集まる。

フェラーリのF1チーム代表を務めるマッティア・ビノットは、SF1000には“エクストリーム(極端)”なデザインを採用したと自信をみせる。

「確かにレギュレーションは安定しており、マシンを完全に改良することは困難だ。出発点は昨年マシンのSF90だが、確かに、可能な限りすべてのコンセプトにおいてエクストリームであることは確かだ」マッティア・ビノットはコメント。

「我々は最大限の空力パフォーマンスを目指し、ダウンフォースレベルを最大化しようとしている。そのため、モノコック、パワーユニットレイアウト、ギアボックスなどのマシン全体がより細いスリムなボディシェイプを持つようにパッケージ化されている。そこはかなり目に見えてわかると思う」

マッティア・ビノットは、フェラーリ SF1000は空力変化に加えて、サスペンションとパワーユニットのデザインを変更したと語った。

「すべてのコンポーネントに取り組んでいる。サスペンションは、レーストラックにいるときに柔軟性を高めるように設計されており、ドライバーやサーキットに合っわせてセットアップを適合させることができる。重量を抑えるために多くの努力をした。我々はパッケージングだけでなく、パワーユニットにも多大な労力を費やしたが、オイル消費量が50%削減される技術規制の変化に対応するために、各コンポーネントに取り組んでいる」

「昨年と非常に似ているかもしれないが、昨年とはまったく違っている。マシンのコンセプトの多くは非常にエクストリームだ」

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カテゴリー: F1 / スクーデリア・フェラーリ / F1マシン