F1イタリアGPで再脚光のヘイロー 「ハミルトンを救ったのは運ではなく科学」
F1イタリアGPでのマックス・フェルスタッペンとの事故からルイス・ハミルトンの命を救ったのは「運ではなく科学」。そう語るのは、F1にヘイローが導入される前に広範なテストを担当したクランフィールド大学のモータースポーツ修士課程プログラムのディレクターを務めるクライ・ヴテンプルだ。

F1タイトルのライバルであるルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンは、F1イタリアGPで3位のポジションを争っている際にクラッシュ。マックス・フェルスタッペンのマシンが、ルイス・ハミルトンの頭上に乗り上げた。

実際、マックス・フェルスタッペンのホイールのひとつが、ルイス・ハミルトンのヘルメットに軽く接触したが、衝撃の大部分はコックピット保護デバイス『ヘイロー(Halo)』によって吸収された。

メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、ヘイローがルイス・ハミルトンの命を救ったと信じているが、ルイス・ハミルトン自身は「今日はとても幸運だったと感じている」とコメント。「今日は誰かが僕を見守ってくれいたような気がしている」

ヘイローは、2018年にF1に導入される前にクランフィールド大学で広範なテストと調査が行われ、その後、すべてのFIAシングルシーターチャンピオンシップに拡大された。

ルイス・ハミルトンの事故を受け、クライヴ・テンプルは、ルイス・ハミルトンの命を救ったのは運ではなく科学だと語った。

「ハミルトンは幸運などではなかった」とクライヴ・テンプルは言った。

「ドライバーの安全を確保するために、エンジニアリングと科学がこのすべての作業を支えているのは事実だ。安全性はモータースポーツの第一の関心事だ」

「ヘイローは2018年に導入され、そのシーズンに当時アルファロメオを運転していたシャルル・ルクレールがフェルナンド(アロンソ)の宙を舞ったマクラーレンから保護されたことでその価値を証明した」

「また、2020年11月に(ロマン)グロージャンの炎上事故が発生し、変形可能なノーズコーン保護、ヘルメット内の安全システム、バリア自体などの他の安全対策とともに、ヘイローが再び脚光を浴びた」

「現在、ヘイローはF1からF4までシングルシーターをレースしているすべてのドライバーにサービスを提供している主要な安全デバイスの1つであることが示されている」

「このクラッシュが証明したように、ヘイローは非常に強力で、マシン内の必須の安全性のクリティカルな要素だ」

「フェルスタッペンのマシンが乗っかったハミルトンが経験したものは、おそらくマシンの上にロンドンの2階建てバスが着地したのに相当する」

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カテゴリー: F1 / F1マシン / ルイス・ハミルトン / メルセデスF1 / F1イタリアGP