エステバン・オコン 小松礼雄との再会を語る「ハースF1の立て直しは彼の力」

オコンは2025年から複数年契約でハースF1チームに加入し、キャリアの新たな章に踏み出そうとしている。この移籍によって、28歳のオコンは小松礼雄と再びタッグを組むことになった。
小松礼雄は、2014年にオコンがロータスで初めてF1テストを行った際、また同年のアブダビGPでのフリー走行1回目に出走したときにも、エンジニアとして同席していた。
しかし、2人の関係はそれよりも前にさかのぼる。オコンはポッドキャスト『Beyond The Grid』に出演し、次のように語った。
「2011年か2010年だったと思う。メルセデスの若手ドライバープログラムを担当しているグウェン・ラグリュと一緒にそこへ行ったんだ。F1チームが参加する12時間の耐久レースがあって、僕はロータスのチームの一員だった」
「小松さんもそこにいて、レースに出ていた。僕たちはチームメイトだった。当時の僕はたぶん体重が35キロくらいで、だからゴーカートではすごく速かったんだ」
「覚えているのは、彼だけが僕のところに来て、『エステバン、このコーナーはどうやって走ってるの? 次のコーナーに備えて少し縁石に乗ってる?』って聞いてきたこと」
「その出来事はずっと心に残ってる。僕はそのコーナーでは誰よりも速かったけど、どうやって走っているのかを聞いてきたのは彼だけだった。少しでも何かを得ようとして、僕に聞いてきたんだ」
小松礼雄が当時と比べて変わったかどうか尋ねられると、オコンは次のように答えた。
「僕が見たときと同じ、競争心に満ちた人間のままだよ。彼はおそらく、僕が今まで出会った中で最も競争心の強い人物だと思う。僕たちはその点を共有していると思う」

シーズン開幕戦は厳しい結果となったものの、その後の数戦でハースF1チームは上向きのパフォーマンスを見せており、特に中国GPではオコンとチームメイトのオリバー・ベアマンがそろってポイントを獲得するなどの好成績を収めている。
その立て直しを振り返りながら、オコンはチーム全体の努力とともに、小松礼雄のリーダーシップを称賛した。
「僕たちが直面したいくつかの困難に対して、チームの人たちがどう反応し、どれだけ素早く対応できたか、それは僕がこれまで見てきた中でも類を見ないものだった」
「開幕戦の後に問題を特定し、その2戦後にはアップデートが投入された。信じられないほどの速さだったよ。小松礼雄も、僕たちがそれを実現できたことにとても感銘を受けていた。彼はこのチームの明確なリーダーであり、その姿勢には本当に感動している」
「それに加えて技術的な面でも、彼は常に目を配っていて、どの方向へ進むべきかについて明確なビジョンを持っている。それは今の僕たちにとってまさに必要なものだ。このチームは、小松礼雄がリーダーに就いてから明らかに大きな進歩を遂げていて、それを目の当たりにできるのは本当に素晴らしいことだ」
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