2024年F1 オランダGP：WINNERS ＆ LOSERS
Formula1.comのローレンス・バレットが、オランダGPの勝者と敗者を選出した。
勝者：ランド・ノリス
ザントフォールトに到着した際、ノリスは今シーズンここまで「ワールドチャンピオンのレベルでパフォーマンスできていない」と感じていたが、オランダグランプリの週末を通して、6回目の挑戦で初めてポールポジションから優勝を勝ち取った彼の実力に疑いの余地はなかった。
ノリスのポールポジションラップは、他のドライバーよりも0.356秒も速い驚異的なタイムであった。また、スタートで出遅れてターン1を先頭で通過することはできなかったものの、タイトルを争うライバルのマックス・フェルスタッペンを追い抜き、その後はトップを独走して22.896秒の大差をつけて優勝した。これは今シーズン最大の優勝差である。
自信とペースに満ち溢れた彼は、ファイナルラップでハードタイヤを履いてファステストラップを記録し、追加ポイントを獲得した。これにより、残り9戦のグランプリと3回のスプリントレースで、フェルスタッペンとのポイント差を70ポイントに縮めることができた。ドライバーズタイトル争いは、まさに本格化してきた。
ランド・ノリスはザントフォールトで圧倒的な勝利を収め、F1キャリア2勝目を挙げた。敗者：マックス・フェルスタッペン
現役ワールドチャンピオンのフェルスタッペンは、ホームレースでノリスとマクラーレンの1周およびロングランの両方における素晴らしいペースに太刀打ちできず、5戦連続で勝利から遠ざかった。
フェルスタッペンは、レッドブルのザントフォールトでのスピード不足を嘆き、RB20はかつての圧倒的な強さを失っており、ホームグランプリで常に勝利するという記録(2021年、2022年、2023年に勝利)を続けることができなかった。
ランキングでは依然として3戦分のポイントに相当する大差をつけており、今季、チャンピオンシップのアドバンテージが削られたのは今回で4度目だ。しかし、フェルスタッペンでの敗北の様相は、シーズン終盤に向けて懸念材料となるだろう。
勝者：マクラーレン
マクラーレンはマイアミ以来初めて、大規模なアップグレードパッケージをトラックに持ち込んだ。そしてそれは望み通りの効果を発揮し、ライバルを圧倒してポールポジションを獲得し、その後ノリスの圧倒的な勝利で2024年3度目の勝利を収めた。
オスカー・ピアストリは表彰台を逃して残念がったが、4位入賞は92ポイントで過去5回のグランプリでトップの得点者となっただけでなく、マクラーレンがチャンピオンシップリーダーのレッドブルとの差をわずか30ポイントに縮めるのに貢献した。
マクラーレンは勢いに乗っており、今後さらなるアップグレードが予定されているため、レッドブルを追い抜いて20年以上ぶりのコンストラクターズチャンピオンシップを獲得するチャンスは十分にある。
マックス・フェルスタッペンのランキング首位のアドバンテージは依然として大きいものの、未勝利は5戦連続となった。敗者：アレックス・アルボン
アレックス・アルボンは予選で素晴らしいラップを披露して8位を獲得し、ウィリアムズに今年の土曜日のベスト結果をもたらした。
しかし、彼の車は、今シーズンのチームの最初の重要なアップグレードで追加されたいくつかの新しいパーツのうちの1つである違法なフロアを走行していたため失格となり、彼はそのチャンスを活かすことができなかった。
アルボンは良いスタートを切り、いくつか順位を上げたが、14位が挽回できた最高位だった。彼は元々の予選順位を維持していたら9位も可能だったと信じていたので残念だ。
勝者：シャルル・ルクレール
シャルル・ルクレールは、彼とチームメイトのカルロス・サインツがポールポジションを争うだけのペースがなかった難しい予選の後、誰よりもフェラーリのペースに衝撃を受けた。
フェラーリは、チームがまだ完全に理解していない理由でレースで活気づき、純粋なペースでは良くて2番目、悪くて3番目に速かった。
素晴らしいスタートの後、アンダーカットを試すという賢明な判断で表彰台に上がり、ピアストリを楽々と抑えて2回連続の表彰台を獲得し、ドライバーズチャンピオンシップで3位を維持した。
多くのことを期待させた週末は、アルボンとウィリアムズにとって最終的には残念な結果となった。敗者：メルセデス
メルセデスは、過去4回のグランプリのうち3回優勝し、6レース前にアップグレードを導入して以来、トップでレースできるスピードを見せつけるなど、素晴らしい調子でザントフォールトに臨んだ。
金曜日の彼らのペースは励みとなり、シルバーアローはマクラーレンやレッドブルとポールポジションと優勝を争っているように見えた。
しかし、予選ではルイス・ハミルトンがQ3に進出できず、期待はずれの結果に終わり、レースでは純粋なペースで4位に終わり、7位と8位に留まった。
勝者：フェラーリ
フェラーリは、ルクレールが5月にモナコで地元レースに勝利して以来、最高の時を過ごしていない。そして、ルクレールとカルロス・サインツの両者が予選仕様でのパフォーマンス不足を嘆く中、彼らの苦戦は今後も続くと思われた。
プラクティス中は低速コーナーで最も遅かったが、日曜日になるとルクレールとサインツの両選手は力強く見えた。
ルクレールは今シーズン7度目の表彰台を獲得し、一方サインツは悪天候とギアボックスの問題で金曜日に実質的に走行できなかった週末に10位から奮闘し、6回連続のトップ6フィニッシュで5位を獲得した。
シャルル・ルクレールはザントフォールトで驚きの表彰台を獲得。敗者：エステバン・オコン
エステバン・オコンは、スパでの前回のレースではマシンのフィーリングが良かったのに（そこで数ポイントを獲得した）、次のザントフォールトでのレースではなぜマシンの運転がこんなにも難しかったのか説明に困っていた。
フランス人ドライバーはオランダのトラックで2年連続でQ1敗退となり、レースで前進できるだけのペースがなかったため15位でフィニッシュした。
勝者：ピエール・ガスリー
オコンが苦戦する一方で、チームメイトのピエール・ガスリーが活躍し、チームに貴重な2ポイントをもたらし、コンストラクターズ選手権の8位争いでウィリアムズとの差をさらに広げた。
この結果は、グリッド10位という素晴らしい予選によってもたらされた。彼にとって今シーズン3度目のQ3進出であり、5レース中初めてオコンを予選で上回った。
フランス人ドライバーはハミルトンやサインツと互角に渡り合い、9位で素晴らしいレース技術を披露し、チームの今年最高の成績に並んだ。
エステバン・オコンは、厳しいオランダGP週末を耐えた。敗者：レッドブル
レッドブルの不振はオランダでも続き、カレンダーに復帰して以来毎回優勝していたザントフォールトでのコントロールを失い、フェルスタッペンが2位を獲得しただけだった。
これは5レース中2度目の表彰台であり、セルジオ・ペレスは9レース前のマイアミ以来初めてのトップ6フィニッシュを果たしたが、メキシコ人ドライバーは依然としてマクラーレンの2台とフェラーリの2台に次ぐ成績だった。
過去4レースで、彼らは79ポイントを獲得したが、これはフェラーリと同じで、メルセデスより1ポイント少なく、そして決定的なことにマクラーレンより57ポイント少ない。2021年以来初めて、エナジードリンク会社にプレッシャーがかかっている。
カテゴリー： F1 / F1オランダGP
