2020年 F1アブダビテスト:全ドライバーコメント
2020年最後のF1公式セッションとなるF1ヤングドライバーテストが12月15日(火)にアブダビのヤス・マリーナ・サーキットで行われた。

本来であれば、グランプリ経験が2戦以内のドライバーに限定されるヤングドライバーテストだが、フェルナンド・アロンソの参加を希望するルノーF1の要望により、今年のグランプリに出走していないドライバーも参加が許可された。

トップタイムを記録したのはフェルナンド・アロンソ。F1アブダビGPで現ルノードライバーのエステバン・オコンが記録したタイムを上回り、チャンピオンマシンのメルセデスを走らせた2台を抑えた。また、2021年のF1デビューが予定されている角田裕毅もアルファタウリ・ホンダから参加し、123周を走行して5番手タイムを記録した。

1番手:フェルナンド・アロンソ(ルノー) - 1分36秒333(105周)
「特にレースチームと一緒にマシンに戻ることができたのはとても良かった。準備のために2018年のマシンでテストしてきたけど、このテストはもう少し深刻に感じたし、それは僕の競争心に少し火をつけた。現行マシンを感じ、何ができるかを経験することができたのは素晴らしいことだ。週末のチームの進捗状況を注意深く見守っていたし、コックピットの外から、そして、今日はコックピットの内から学んだことを体験することができて良かった。シート合わせやペダルポジションなど、ファクトリーで準備してきた多くの基本的なことを確認することができた。来年の冬のテストは1日半しかないので、それは有益だ。今日はチェック項目をすべて確認できたし、僕たちは上機嫌でクリスマスと新年を迎えることができる。チームの全員がやる気を高めている」

2番手:ニック・デ・フリース(メルセデス) - 1分36秒595(110周)
「今日はF1デビューを果たすことができてとても特別な日だった。なんて素晴らしいマシンだろう。本当に別の惑星のものみたいだった。ブレーキをかなり遅らせることができ、コーナーでとても多くのスピードを維持することができる。運転するのは本当に喜びだった。一日を通して行った果たした進歩と僕たちが完了した仕事に本当に満足している。マシンを快適に感じることができる早さにとても驚いた。チームは非常に協力的で、できる限り快適に過ごせるようにあらゆることをしてくれた。マシンで素晴らしい一日を過ごせたし、この非常にユニークで特別な機会を与えてくれたメルセデスに心から感謝している」

3番手:ストフェル・バンドーン(メルセデス) - 1分36秒840(82周)
「今日はW11を運転することができてとても楽しかった。ショートランとロングランの両方で多くの周回数を走り込むことができた。とてもスムーズな一日だったし、午前中のセッションでは最速だった。この機会を与えてくれたチームに心から感謝している。チャンピオンシップで優勝したF1カーを運転するチャンスなんて滅多になうことだし、とてもユニークなことだ。W11をドライブできて本当に光栄だった。PRの約束のために空港に向かわなければならなかったので、午後を少し短縮しなければならなかったけど、それでもマシンに乗って、W11を運転してシーズンを終える機会を得られたことに本当に満足いしている」

4番手:ロバート・クビサ(アルファロメオ) - 1分37秒446(89周)
「このマシンを長い時間ドライブできるのはうれしいし、特にテストで1日中走れるチャンスを得られたのはよかった。マシンの好感触を掴んでリズムに乗るのは重要なことだし、今朝から夕方までずっと走れたことでそのゾーンに突入して、いい仕事ができたと思っている。これでようやく長く厳しいシーズンが終わる。この1年を通して賢明に頑張ってくれたアルファロメオ・レーシングのみんなに感謝したい。本当に素晴らしい仕事をしてくれたと思う」

5番手:角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ) - 1分37秒557(123周)
「今日は11月のイモラでのF1初走行時の倍以上の距離を走ったので少し疲れましたが、とても楽しい一日になりました。前回は2018年型のマシン、今回は2020年型マシンを使ってのドライブになりましたが、前回よりもダウンフォースとパワーが大きく上がっているので、まずはそれに驚きました。それでも、イモラでの経験を生かしながら走行を重ね、その中で自分が学ぶべきこと、改善していくべきことをたくさん見つけていきました。そして、それらの課題に対してチャレンジを重ねながら、一つ一つ克服していくというプロセスを続けていく一日になりました。自分としては今日の走りを通して多くを学び、ドライバーとしてさらに進化することができたと感じています。ここからはオフシーズンに入ります。日本に戻って美味しいごはんを食べてたっぷり充電するとともに、さらに強いドライバーになるために、新たなシーズンに向けてトレーニングを重ねていきます」

6番手:ユーリ・ヴィップス(レッドブル・ホンダ) - 1分37秒770(101周)
「テストが終わってしまい本当に残念だ。一日中、ニヤけっぱなしだったよ! マシンは本当に期待通りだった。今朝は肉体面、特に首についてちょっと心配だったけど、すべてのプログラムを完了させることができた。多くの走行距離を走ることができたし、その経験にとても満足している。2~3周でマシンに自信を感じることができた。とてもバランスが取れていて、物凄いグリップがある! いつマシンに戻ることができるか? 僕にはわからない。ヘルムートとクリスチャンと話をする必要がある。でも、僕が決められるのでれば、毎日でも運転したいね!」

7番手:アントニオ・フォコ(フェラーリ) - 1分37秒817(126周)
「今日はとても良い日だった。プログラムをなんとかやり遂げ、2レース以上の距離にあたる126周を走破した。チームと一緒に分析のために多くのデータを収集することができたし、次のシーズンに役立つはずだ。シミュレーターでの作業を専門とするドライバーとして、時々実際のマシンに乗り込んで、コックピットにいる感覚を再確認できるのは非常に有益だ。それに加えて、マラネッロのツールとコース上のSF1000との相関関係を検証することに特に取り組むことができた。最後に、フェラーリに乗る機会が与えられるたびに、かなり興奮していると言わなければならない。イタリア人として、過去8年間僕はこのファミリーの一員であることを非常に誇りに思っているし、今回もドライブするために僕を選んできれたチームに感謝している」

8番手:カラム・アイロット(アルファロメオ) - 1分37秒826(93周)
「最高の1日だったし、凄いマシンをドライブできた。今日ドライブする機会をくれたアルファロメオ・レーシングとフェラーリ・ドライバー・アカデミーに感謝している。93周を走ったのはかなり良いマイレージだと思うし、チームにとっては忙しい1日だった。個人的な感想としてはとても楽しかった。このレベルでパフォーマンスをキープするにはかなりの集中力が必要だ。本当にパワフルなマシンだからね。でも、本当に楽しかったし、将来またこのマシンをドライブする機会を得られることを願っている」

9番手:周冠宇(ルノー) - 1分37秒902(98周)
「かなりしっかりとした一日を過ごすことができた。すぐにマシンに慣れることができたし、レースラン、パフォマンスランを含めて多くの周回数を重ねることができた。とても興味深かった。僕たちのペースはそれなりに安定していたし、特に午前中のパフォーマンスランには満足している。いろいろと技術的なことがあったけど、それがテストだし、それでも僕たちは多くの周回数を重ねることができた。それが一番の目的だ。ラップタイムはあまり見ていなかったし、最後の2つのセッションをチームと一緒に過ごしてきて、週末の午後のセッションと比較してマシンには良いバランスがあることがわかったし、チームにとってポジティブな学習となった。全体的に初めての2020年マシンの走行には本当に満足しているし、機会を与えてくれたルノーに感謝している」

10番手:ジャック・エイトケン(ウィリアムズ) - 1分38秒153(78周)
「本当に良い一日だったし、とても楽しかったけど、もっと使えるタイヤがあったらよかったね! 僕たちは素晴らしいプログラムをこなしたし、大きな問題なく多くの周回数を重ねられたのは素晴らしいことだ。バーレーンでは時間を取れなかったいくつかのことをより多くの詳細に調べた。いくつかの手順を実施して、いくつかのことをさらに詳しく突き詰めていくの贅沢なことだった。素晴らしいカタチでシーズンを締めくくることができた。機会を与えてくれたウィリアムズに改めて感謝している」

11番手:ロバート・シュワルツマン(フェラーリ) - 1分38秒157(129周)
「とても気分だし、素晴らしいかった。夢が叶った! 小さな子供の頃からフェラーリが勝利するのを見てきたし、いつも『僕がそこに座ってこのマシンを運転する日がいつ来るだろう?』と夢見ていた。今日それが実現した。とても素晴らしかった。まだ始まったばかりだと感じているし、仕事を始めたばかりで、一生懸命頑張って改善する必要があることを理解しているけど、将来のためにようやくその一歩を踏み出せたことをうれしく思っている。とてもうれしい。最も楽な一日ではなかったし、対応しなければならないたくさんの新しいこと、たくさんの情報、そして、たくさんの走行があったので、今はかなり疲れているよ! 激しいブレーキングで首の後ろが少し痛いけど、それ以外はとても気分がいい。ステアリング面で、このマシンを運転するのはF2車よりも楽だし、問題はなかった。今日は一番多くの周回数を走れたし、それぞれが本当にクールだと感じた。」

12番手:セバスチャン・ブエミ(レッドブル・ホンダ) - 1分38秒284(77周)
「マシンの戻って本格的な走行日を得られて本当に楽しかったし、クールだった。多くの周回数を走ることができて良かったし、トラックサイドチームに戻ることできてうれしかった。これから今日について良い方向をして、学んだことを確認して、シミュレーションに引き継いでいくことができると思う」

13番手:佐藤万璃音(アルファタウリ・ホンダ) - 1分38秒495(127周)
「まず、今日は初めてF1カーをする機会を与えてくれたスクーデリア・アルファタウリの皆さんに感謝したいです。かなり多くの周回数を走り込むことができましたが、ソフトコンパウンドでの走行で少しトラフィックに巻き込まれてしまったのは残念でした。そこまではいい感じでしたが、今日は自分の持っているすべてを出し切れたとは言えません。それでも、F1カーでの初日は本当に楽しかったですし、素晴らしい経験でした。またすぐにこのマシンを運転できることを願っています」

14番手:ロイ・ニッサニー(ウィリアムズ) - 1分39秒800(75周)
「マシンに戻れるのはいつだってうれしいことだし、今日は素晴らしかった。FP1とは対蹠的に丸一日多くに走行距離を重ね、多くのことを学び、マシンについて理解を深めることができた。素晴らしい経験だった。開発、そして、いくつかメカニカルな変更を理解することも課題だった。全体的に自分のパフォーマンスには満足しているし、チームもそうだと思う。素晴らしい形でシーズンを締めくくることができた。すべての結論を受け取って、データを深く掘り下げ、冬を分析に費やしていきたい」

15番手:ミック・シューマッハ(ハース) - 1分39秒947(125周)
「とてもいい気分だ。もちろん、たくさん走れたことに本当に満足している。テストで常にこのような機会を与えらえるとは限らないからね。僕たちは多くの周回を走ること、有益なラップをたくさん走ることに集中しし、とてもポジティブだった。今日のキーポイントはタイヤをもう少し理解することだった。その点でロングランはとても良かったと思う。そこは達成できたと思うし、来年のタイヤは少し違うかもしれないけど、自分の何をする必要があるかに関してはかなり知識を増やせている。とても快適だったし、チームも満足してくれているので良かった。マシンに乗れて本当にうれしかったし、ドライブするのはとても楽しかった。来年を本当に楽しみにしている」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー