F1 ヨーロッパGP
昨年度のバレンシア初のレースに出場したデビッド・クルサードが、ヨーロッパGPのコースを解説。

デビッド・クルサード
「新しいサーキットだと言うことで、みんな楽しみにしていた。都心のコースなのに通常とあまり変わらない感じだったので、全体的には良い出来ばえだと思った。モナコのタイプのストリートサーキットにしては、アルムコのバリヤがそれほど近くにないと言う意味でだけどね」

「ターン1は簡単なフラットターンで、本格的なコーナーであるターン2へと続く。ここは2速のタイトな右コーナーで、出口で短くアクセルを踏んでターン3からかなりトリッキーなシケインのターン4と5を抜ける。トリッキーというのは、少しでもラインから外れると、大きくブレーキを踏むターン8までのターン6、ターン7へと続く長距離のパフォーマンスが大きく落ちてしまうんだ。これがこのコースのユニークな特徴だ」

「橋を越えて非常にタイトなターン10を抜けると、オーバーテイクのチャンスでもある、このコース最長のストレートへ。ターン12から、3速の左・右コーナーの13、14はかなり単純。次はツイスティーだが、エンジン全開のセクションだ」

「その後、このコース最大のブレーキングポイントのひとつであるターン17ヘアピンへと辿り着く。そこを抜けると、ターン18とターン19を抜けるまで、ドライバーはどんどん加速し続けているような気分になる。ターン20ではエンジン全開なので、エキサイティングなセクションだ。その後の本格的なコーナーはターン24で、エンジン全開のエントリーの後はブレーキを強く踏み込み、最終コーナーへ向けてクルマのポジションを整える。ヘアピンの最終コーナーを抜けると、スタート・フィニッシュのストレートだ。技術的にはおもしろいが、最高とは良い難いサーキットの1周がここで終わる」

「個人的にはこのサーキットは過大評価されていると思う。騒がれ過ぎて、期待が大きすぎたんだ。ストリートサーキットと言えばモナコだから、それに比べたら全てが期待外れ。無理だよ。公道と新しく舗装した部分の両方が使われるので、クラシックなグランプリコースではない」

「クルマのセットアップに関しては、機械的に安定したクルマが有利なモナコ・タイプのコースとは違う。機械的に安定したクルマは空力的にも安定していなければならないが、モナコは特殊なコースだ。クルマに要求されることは、モナコほどは特殊ではない。状況はあまり変化しないと思う。ブダペストの最後に我々が見たことが、バレンシアでも続くだろう」

開催日程:2009年 F1 ヨーロッパGP

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / デビッド・クルサード