シャルル・ルクレール F1ラスベガスGPで異例の2重違反により審議へ
2025年F1ラスベガスGPのフリー走行2回目(FP2)で赤旗が相次ぐ混乱のなか、フェラーリのシャルル・ルクレールがFIAスチュワードに召喚された。問題となったのは、ギアボックスの故障でコース脇に車両を停止させた際の彼の対応である。

ルクレールはFP2終盤、ギアボックスのトラブルを訴えて車を止め、「何かが壊れた。ギアボックス。シフトできる?」と無線で尋ね、エンジニアからは「シフトするな」と指示されていた。これにより数周分の走行機会を失っただけでなく、FIAによるさらなる調査対象となった。

FIA規則違反の内容とは?
FIAの公式召喚状によると、ルクレールはF1スポーティングレギュレーション第26.5条に違反した疑いがある。この規則では、ドライバーが車両をコース上に停止させた場合、以下を遵守しなければならないと定められている:

■ ステアリングホイールを正しい位置に戻すこと
■ ERS(エネルギー回生システム)を適切にオフにすること

ルクレールはこの両方を怠ったとされており、異例の“二重違反”としてスチュワードによる聴取が行われることになった。

混乱のFP2、実力は測れず
ルクレールはFP1で最速を記録し、FP2でも3番手タイム(トップのランド・ノリスから0.161秒差)をマークしたが、終盤のトラブルと2度の赤旗により走行時間が大きく制限された。

特に、2度目の赤旗はラスベガス市街地コース最終コーナー(ターン17)付近のマンホールカバーに緩みの疑いがあったことによるもので、レースコントロールが安全確認のためセッションを中断した。この結果、多くのドライバーが予選シミュレーションやロングランを完了できず、週末の戦力図は未だ不透明なままである。

ルクレールの規則違反が正式に認定されるかどうか、またそれに伴うペナルティが課されるかは、今後のFIAの審議結果に委ねられる。これは予選や決勝に向けての重要な局面に影響を与える可能性がある。

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カテゴリー: F1 / シャルル・ルクレール / スクーデリア・フェラーリ / F1ラスベガスGP