カルロス・サインツJr. マドリードでF1デモ走行 2026年スペインGPに向け始動
カルロス・サインツJr.がウィリアムズFW45でマドリードの市街地を初走行し、地元ファン8万人の熱狂に包まれた。2026年のF1スペインGP開催に向けたプレイベント「MADRING」が開催され、F1の首都回帰へ向けた第一歩が刻まれた。

1日を通して8万人が、地元出身のカルロス・サインツを応援しようと集まり、彼が初めてファンの前でウィリアムズFW45に乗り込む様子を見守った。スペインGPの市街地コースの一部となる通りは、完全に観客で埋め尽くされた。

マドリードではF1への期待が高まっており、それはMADRINGの最初の「tardeo(夕刻のイベント)」開始時からはっきりと感じられた。このイベントは、これから始まる壮大な出来事の“前菜”にすぎなかった。カルロス・サインツは、スペインGPの市街地コースの一部となる通りをウィリアムズFW45で初めて走り、ファンから全面的な声援を受けた。

ロードショーに先立つ記者会見で、カルロスは2026年に地元でレースをすることへのモチベーションについて語った。「このグランプリはF1に新たな価値を加え、自らの個性を持つものになると思う」と述べた。また、記者から、同じスペイン人でありながらバルセロナでのF1開催を支えてきたフェルナンド・アロンソとの「MADRINGアンバサダー」としての立場について問われると、サインツは「アロンソへのライバル意識はサーキット上に限られるもので、彼は常に自分にとって大きな手本だった」と断言した。

午後7時、全長1キロ100メートル以上のコースでイベントが幕を開けた。カルロス・サインツがウィリアムズFW45で最初のスティントを行い、会場の熱気を一気に高めた。その後に続いたのは、スペインのF2およびF3の若手有望株であるペペ・マルティとマリ・ボヤ。彼らはカンポス・レーシングのマシンで登場し、自分たちもこの世界に残る覚悟を見せつけた。

さらに、音楽とグルメで高い評価を受けるエンタメ集団「WAH」もフォード・ラプターやその他の演出車両に乗ってショーに加わり、F1マシンの演出と見事なハーモニーを奏でた。

このイベントには、ロベルト・カルロス、フェデ・バルベルデ、アルトゥーロ・バルス、セルヒオ・リュルなど、多くの著名人も来場。その一部は、マシンが通過したあとにチェッカーフラッグを振るという体験を楽しんだ。IFEMA MADRID執行委員会の会長ホセ・ビセンテ・デ・ロス・モソスは、カルロス・サインツの最後のスティントでその役目を担った。

マドリード F1 スペインGP カルロス・サインツJr.

マシンを降りたあと、サインツはイベントの中継が行われた橋の上に登り、ファンに手を振って挨拶をした。そして、この初のロードショーの成功を支えたすべての人に向けて、感謝の言葉を述べた。

「ありがとう、マドリード。ありがとう、みんな。今日のこの温かさ、本当に嬉しかった。この場を作ってくれた主催者、そして何より、今日ここに来てくれたみんなに感謝している。僕は本当に幸せ者だ」

その後、サインツは再び地上に降りてサインに応じ、観客との別れを惜しんだ。

会場の一部であるIFEMA MADRIDの展示施設内では、「パドック・エクスペリエンス」が展開され、来場者はシミュレーター体験、ライブミュージック、フード&ドリンクブース、MADRINGおよびアトラシアン・ウィリアムズ・レーシングの公式グッズショップなどを楽しむことができた。

このMADRING初回イベントは、現在準備が進むスペインGPのプレゼンテーションとも言えるもので、F1が2026年に再びスペインの首都に戻ってくること、そしてマドリードがモータースポーツの世界舞台に返り咲くことを高らかに示した。マドリード、F1、そしてカルロス・サインツは、まさに街中で愛の物語を紡いだかのようだった。



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カテゴリー: F1 / カルロス・サインツJr. / ウィリアムズ・レーシング / F1スペインGP