バルテリ・ボッタス キャデラックF1の初代ドライバーとして契約との報道
複数の報道によれば、メルセデスのリザーブドライバーであるバルテリ・ボッタスが、キャデラックの2026年F1デビューにおける初代ドライバーとして契約を結んだという。

RacingNews365とFormula.huは、ボッタスが来週にもキャデラックから正式発表される見込みだと伝えている。ボッタスは長らく新規参入チームとの関わりが噂されており、自身もグリッド復帰を最優先と公言してきた。

メルセデス代表のトト・ヴォルフも彼の復帰を後押ししており、最近の動画で「watch this space(注目していてくれ)」と意味深なコメントを残していた。

キャデラックは、2025年後半に旧型フェラーリ車を用いた旧型車テスト(TPC)を実施し、デビューに備えることを目指している。そのため、ボッタスが早い段階でチームに合流し、新たな挑戦に向けた準備を整え、関係を築いていくのは理にかなっている。

現在キャデラックのチーム代表を務めているのはグレアム・ロードンで、彼は以前からボッタスに精通している人物だ。ロードンは近年、周冠宇のマネージャーを務めており、周はサウバーで3年間ボッタスとチームメイトを務めた後、昨年末にともにF1を去っている。

ボッタスは今季、メルセデスにリザーブドライバーとして復帰し、テスト走行に参加する一方で、ルーキーのキミ・アントネッリをサポートしてきた。ただし、今回のキャデラック加入により、彼が即座にメルセデスでのリザーブドライバーの役割を終えるのかは不明である。

35歳のボッタスは、2017年から2021年にかけてメルセデスで戦い、10勝、20回のポールポジション、58回の表彰台を獲得している。その豊富な経験は、2026年にF1のグリッドを2016年以来初めて11チームに拡大するキャデラックにとって、大きな財産となるはずだ。キャデラックが新人ではなく経験豊富なベテランを選んだことは、このブランドが初年度から信頼性と競争力を確立しようとする強い意思表示でもある。

バルテリ・ボッタス キャデラックF1チーム

次なる大きな疑問:誰がチームメイトになるのか?
ボッタスの加入が確定したと報じられる中、注目はキャデラックの新ラインアップでフィンランド人のチームメイトに誰が選ばれるかに移っている。

レッドブルを去り今季はシートを失ったセルジオ・ペレスは、2つ目のシートに強く結びつけられている。

しかしキャデラックは、経験と若さのバランスを取る選択肢を採用する可能性もあり、その場合、ロードンとマネジメント上の関係が深い周冠宇や、近年グランプリでキャデラック関係者と行動を共にする姿が目撃されているミック・シューマッハの可能性も残されている。

さらに、フェリペ・ドルゴビッチやF2のジャック・クロフォードといった新鋭も候補に挙がっている。彼らは大穴と見られているが、クロフォードは「アメリカチームにアメリカ人ドライバー」というマーケティング上の理想像を提供できる存在だ。

キャデラックの意思表示
ボッタスに白羽の矢を立てたことで、キャデラックは自らの野心を強く示した。これは新人の実験ではないということだ。豊富な経験、安定性、チームプレイヤーとしての評価を兼ね備えたボッタスは、参戦初年度から信頼性を確立しようとするブランドにとって理想的な基盤となる。

チームメイトが実績あるベテランになるにせよ、将来を見据えた新人プロジェクトになるにせよ、ボッタスの存在によってキャデラックのF1デビューは、粘り強さと豊富な知識を欠くことはないだろう。

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カテゴリー: F1 / バルテリ・ボッタス / キャデラックF1チーム