2026年F1ベルギーGP 決勝:持ちタイヤ数&タイヤ戦略予想
2026年F1ベルギーGPは、現時点のデータでは1ストップ戦略が圧倒的に有利とみられている。

しかし、金曜日のロングランではハードタイヤの摩耗が極めて少なく、さらに今大会ではソフトタイヤの性能が予想以上に安定していることから、各チームの戦略には例年以上の幅が生まれそうだ。

スパ・フランコルシャンは1周約7kmというF1最長クラスのコースであり、ピットインのタイミングを誤ると大きなタイムロスにつながる。一方で、セーフティカーやグラベルによる展開次第では、戦略が一変する可能性も十分に残されている。

基本戦略はミディアム→ハードの1ストップ
ピレリと各チームのシミュレーションでは、最速戦略はミディアムタイヤ(C3)でスタートし、ハードタイヤ(C2)へ交換する1ストップと予測されている。

最適なピットウインドウは17~23周目。シミュレーションでは、この戦略が最速の2ストップより約10秒速いとされており、決勝の基本形になる見込みだ。

金曜日のロングランではアウディ、アルピーヌ、キャデラックがハードタイヤを使用したが、摩耗は非常に少なく、レース距離を十分に走り切れる性能を示していた。これが1ストップ優勢という見方をさらに強めている。

ベルギーGP タイヤ戦略

ソフトスタートも有力候補に浮上
一方で、今週末のスパではソフトタイヤ(C4)の挙動が例年とは異なっている。

通常ならミディアムより速い代わりに摩耗も大きくなるが、今回は約0.5秒速いラップタイムを維持しながら、デグラデーションは想定ほど増えていない。

そのため、ソフト→ハードという1ストップ戦略も十分に成立するとみられている。

この場合の最適ピットウインドウは14~20周目。スタート直後のグリップではソフトが有利となる一方、ミディアムにはスティントを長く伸ばせる柔軟性があるため、どちらを選択するかは各チームのセットアップやドライバーの好みに左右されそうだ。

ピレリのモータースポーツディレクター、ダリオ・マラフスキも「グリッドはミディアム組とソフト組に分かれるだろう。最初のスティントを終えた後は、どちらもハードへ交換する展開を予想している」と分析している。

また、ミディアムで24周目前後まで引っ張ることができれば、終盤にソフトタイヤを履くという選択肢も理論上は存在する。ただし実現にはタイヤマネジメントやレース展開など多くの条件が必要となる。

ベルギーGP 持ちタイヤ

後方勢は逆転を狙う変則戦略を選択か
10グリッド降格で13番手スタートとなるランド・ノリスや、最後尾から追い上げるアイザック・ハジャーなど、後方からスタートするドライバーは異なる戦略を採る可能性が高い。

有力なのは、早めにピットインしてアンダーカットを狙う戦略、あるいはハードタイヤでスタートしてロングスティントを取り、終盤に性能差の大きいミディアムまたはソフトへ交換する逆転策である。

ハード→ミディアムなら24~30周目、ハード→ソフトなら27~33周目が交換の目安となる。

ミッドフィールド勢が一斉にピットへ向かった後にクリーンエアを活用し、最後のスティントで新品タイヤのアドバンテージを生かして順位を上げる狙いだ。

ベルギーGP タイヤパフォーマンス

セーフティカーが最大の戦略変数
今週末はグラベル走行によるタイヤのカットが確認されており、レースコントロールもレーシングラインに散らばった砂利を除去するため、セッションを積極的にニュートラライズしている。

そのため、多くのチームは追加のハードタイヤを温存しており、セーフティカー出動時の戦略変更に備えている。

もっとも、ハードタイヤの摩耗が金曜日と同程度であれば、新品ハードへ履き替えるメリットは限定的となる可能性もある。

天候は安定予報もスパらしい警戒は続く
決勝日は公式F1気象情報でも降雨の可能性は極めて低く、ドライコンディションでの開催が有力視されている。

それでもスパは局地的な天候変化で知られるサーキットだけに、各チームはレース中もレーダーを注視し続けることになるだろう。

決勝はミディアム→ハードを軸とした1ストップが本命となる見込みだが、予想以上に好調なソフトタイヤやセーフティカーのタイミング次第では、戦略が勝敗を左右するベルギーGPらしい駆け引きが展開される可能性は十分にある。

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カテゴリー: F1 / F1ベルギーGP / ピレリ