F1オーストリアGP ピレリ初日総括「決勝は2ストップが現実的」
メルセデスのキミ・アントネッリが、2026年F1第8戦オーストリアGP初日のフリー走行で最速タイムを記録した。気温35℃、路面温度53℃という酷暑のレッドブル・リンクでは、全チームがピレリの3種類のドライタイヤを評価し、ロングランを含めて豊富なデータを収集した。

ピレリは初日の走行データを分析した結果、高温と路面の高い摩耗性によりタイヤデグラデーションが大きく、現時点では決勝は2ストップ戦略が有力との見解を示した。

一方で3種類すべてのコンパウンドがレースで使用可能な可能性もあり、戦略の幅は広いとしている。

3種類すべてのタイヤを評価
FP1では各チームが主にミディアム(C4)とハード(C3)で走行を開始したが、レッドブルだけは序盤からソフト(C5)を投入した。セッション終盤までには全ドライバーがソフトタイヤでアタックを実施した。

FP2ではミディアムとソフトを中心に走行が進められ、アントネッリがソフトタイヤで1分07秒014を記録してトップタイムをマーク。オスカー・ピアストリが0.2秒あまり差の2番手、ランド・ノリスが3番手に続いた。

トップ3はいずれもロングランをミディアムタイヤで実施。大半のチームも同様のプログラムを消化したが、一部チームはソフトやハードでのロングランも評価しており、バルセロナ・カタルーニャGP同様、3種類すべてのコンパウンドが決勝で戦略候補となる可能性が示された。

ピレリ「2ストップがより現実的」
ピレリのチーフエンジニア、シモーネ・ベラは、初日の走行で各コンパウンドの性能と耐久性に関する重要なデータを収集できたと説明した。

「今日は性能評価とロングランの両面で、全コンパウンドについて非常に有益なデータを収集できた。ハードタイヤを1セット温存したチームもあれば、すでに使用したチームもあり、この違いは日曜日の戦略にも影響する可能性がある。現時点では複数の戦略が考えられる状況だ」

さらに高温コンディションと路面特性を踏まえ、決勝は2ストップが有力との見方を示した。

「高温によってデグラデーションがさらに大きくなり、加えてレッドブル・リンクは非常に摩耗性の高い路面であることから、決勝は2ストップになる可能性が高い」

オーストリアグランプリ

ソフトは好感触も耐久性は未知数
ベラによると、C3(ハード)とC4(ミディアム)はグリップ特性が非常に近く、路面状態はまだ完全ではないものの、週末を通して改善していく見込みだという。

一方、ソフトタイヤについては予想以上に好印象だった。

「ソフトタイヤはすでに非常に高いパフォーマンスを示している。いくつかの走行では2周目にさらにタイムを更新できるケースも見られた。ただし、それが予選でも再現されるかどうかは明日確認する必要がある」

ただし、ソフトでのロングランは十分な周回数が得られておらず、耐久性能はまだ判断材料が少ないという。

「ソフトタイヤでのロングランは限られていたため、ミディアムやハードほど耐久性を把握できていない。そのため、気温がさらに上昇するという予報も踏まえると、各チームが保守的な戦略を選択した場合には、ソフトは最も採用されにくいコンパウンドになる可能性がある」

高温と路面特性によってタイヤマネジメントが勝敗を左右する週末となりそうだ。現時点では2ストップ戦略が有力視される一方、各コンパウンドの性能差が小さいことから、チームごとに異なる戦略が展開される可能性もあり、予選と最終プラクティスで得られる追加データが決勝のタイヤ選択を左右することになりそうだ。

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カテゴリー: F1 / F1オーストリアGP / ピレリ