アウディ
アウディは、10月20日に日本の富士スピードウェイで開催されるWEC第6戦で、今年のマニュファクチャラーズ タイトル確定を目指す。

現在アウディは2013年スポーツカーレースでの無敗記録を更新中。アウディスポーツ チームヨーストのAudi R18 e-tron quattroは、これまで行われたFIA世界耐久選手権(WEC)の5大会すべてと、セブリング12時間レースで優勝している。

さらに前回のWECオースティン大会では、LMPマシンによる通算100勝目を達成。そして今、さらなる偉業達成が目前に迫っています。

アウディスポーツは昨年WEC富士大会出場のため、初めて本国ドイツから9,000km離れた日本を訪れたが、その際に熱狂的な歓迎をうけ日本をとても身近に感じた。総勢5万人の観客で溢れたサーキットに詰めかけた数多くのアウディファンが、アウディドライバーとアウディスポーツ チームヨーストを、まるで地元チームが凱旋したかのように温かく迎え、レースウイークの間はずっと途切れなくサインをもとめ応援を繰り広げてた。

日本でアウディの人気が高い理由は、アウディのファクトリードライバーの多くが日本でのレース経験を持ち、一部のドライバーは日本に在住しているため。トム・クリステンセンは過去に4年間、日本でレース活動をしていたし、チームメイトのロイック・デュバルは2006年以来、東京を拠点にしている。そして、これまで何度もテストドライバーとして日本を訪れているアラン・マクニッシュを加えた3人は、前回のオースティン大会で今シーズン3回目の優勝を果たし、2番手に33ポイントのアドバンテージを持つ、ドライバーズタイトルのポイントリーダーとなっている。

ドライバーズタイトルの2番手もアウディファクトリードライバーだ。アンドレ・ロッテラーは2003年から日本でレース活動をしており、彼もまた東京に在住している。彼のパートナー、ブノワ・トレルイエは過去12年間、日本でレース活動をしていた。マルセル・ファスラーだけは、これまで日本のレースシーンとは縁がなく、昨年のWEC富士大会が初来日だったが、日本のレースファンはバナーに彼の名前も書き入れ、他のドライバーと同様温かく歓迎しした。

チームは再び温かい雰囲気に包まれることを楽しみにする一方、レースそのものは非常に厳しく重要な1戦になるととらえている。

アウディは今回のレースで好成績を残してWEC世界タイトルを獲得したいと願っている。現在、アウディはライバルのトヨタに対して69ポイントのアドバンテージを確保しているが、富士大会の後にまだ2つの大会が控えている。富士大会を除く2大会で最大52ポイントをトヨタが獲得する可能性があるため、タイトル獲得を確実にするには、富士大会で完走することが必須条件。昨年の富士大会では僅差でトヨタに及ばなかったものの、2013年のAudi R18 e-tron quattroのポテンシャルは優勝の可能性を充分に持っており、条件をクリア出来る可能性は高いと考えられる。しかし、トヨタは2台のマシンを擁して参戦する予定であるため、決して気を緩めることは出来ない。

アジアパシフィック地域は、モータースポーツ活動はもちろん、市販モデル販売活動の点でもアウディにとって非常に重要な拠点となっている。同エリアにおけるアウディの販売実績は、今年の1月〜9月の間で前年比20.2%増の成長を果たしている。日本は、前年比16%増の21,316台を販売し、アウディAGの主要10カ国市場の中でも目覚ましく成長した市場となっている。

富士山の麓で繰り広げられるレースの模様は、インターネットを通じて観戦することも出来る。アウディは、www.audi-motorsport.comを通じて、ライブストリーミング映像を配信。この他にAudi Sport Appやツイッター、フェイスブックなどから周辺情報を配信する。

アウディ首脳陣のコメント

Dr. ヴォルフガング・ウルリッヒ (アウディモータースポーツ代表)
「富士大会は、決して楽な展開にはならないと考えています。それには2つの理由があります。ひとつは、ライバルのトヨタが2台体制で出場するからです。そしてもうひとつは、コースと我々のマシンの相性が、昨年はあまり良くなかったからです。しかし、我々はこれまで続いている勝利の連鎖を維持するために、あらゆる手を尽くします。昨年は熱狂的な観客で溢れた6時間レースへの再訪をとても楽しみにしています」

クリス・レインケ (LMPプロジェクトリーダー)
「今シーズンの我々は、これ以上ない素晴らしい結果に恵まれていますが、目前に迫った富士大会では、昨年の雪辱を果たさねばなりません。今回2台体制となるトヨタ勢は、非常に強力なライバルです。これまで続いてきた連勝記録を、日本でも守れるようにあらゆる準備を行います」

ラルフ・ユットナー (アウディスポーツ チームヨーストのテクニカルディレクター)
「昨年の富士大会では、熱狂的なファンからの熱烈な歓迎を受けました。特に、ピットストップ作業のたびに真正面のメインスタンドの応援団から送られた声援は素晴らしく、感激しました。素晴らしいファンの方々が待っている日本に戻ることが出来てとても嬉しいです。我々は、オースティンを発つ前に、富士大会のための準備のすべてを済ませてきました。WEC開幕から5連勝を続けていた我々は、万全の態勢で富士大会に臨みます」


アウディドライバーのコメント

マルセル・ファスラー(37歳/スイス) Audi R18 e-tron quattro 1号車:
・ 日本でのレース出場は、今回2回目
「日本に来たのは昨年が初めてでしたが、日本という国や、そこに暮らす人々に深い感慨を受けました。もちろん、超高速セクションと中高速セクションが巧みに組み合わされた、チャレンジングな富士スピードウェイのレイアウトが大好きです。とても多くのファンが来場して下さったことで、昨年のWECは大成功でしたので、今年もぜひ去年と同じくらい盛況な大会になって欲しいと願っています。」

アンドレ・ロッテラー(31歳/ドイツ) Audi R18 e-tron quattro 1号車:
・ 2005年以来、日本を拠点として活躍中
「WEC富士大会がとても待ち遠しかったです。今年の7月、私は富士スピードウェイでのスーパーフォーミュラ レースで優勝しました。今年のAudi R18 e-tron quattroは、昨年仕様よりも富士スピードウェイにマッチしていると思います。トヨタより燃費性能に優れる利点を活かして、優勝したいと思っています。日本の熱狂的なレースファンとの触れ合いも楽しみにしています」

ブノワ・トレルイエ(36歳/フランス) Audi R18 e-tron quattro 1号車:
・ 前回のオースティン大会で、WEC初のファステストラップを記録
・ 日本でのべ12年間に渡りレース活動をした実績あり
「日本に行くのが楽しみで仕方がありませんでした。私は他のメンバーより早めに日本に入り、昔のチームメイトや友人、ファンの人達との再会を楽しむつもりです。日本でレースをしていた頃、富士スピードウェイでは多くの成績を残してきました。昨年は、些細な衝突により優勝を逃してしまいましたが、今年はそのような事は起きないように祈っています。私たちの目的は表彰台の中央です。」

ロイック・デュバル(31歳/フランス) Audi R18 e-tron quattro 2号車:
・ アラン・マクニッシュと共に、オースティン大会でポールポジションを獲得
・ アウディドライバーとして、日本のレースに初出場
「日本在住の私にとって、日本のレースはルマンに続く第2のホームラウンドです。去年はアウディのゲストとして富士スピードウェイにいましたが、今年は初めてWECドライバーとして向かいます。大盛況だった大会に今年はポイントリーダーとして参加出来ます。過去の富士スピードウェイでの知識や経験が、チームに貢献出来たら良いと思っています」

トム・クリステンセン(46歳/デンマーク) Audi R18 e-tron quattro 2号車:
・ 現在チームメイトと共にWECドライバーズタイトルのポイントリーダー
・ 1992年から1995年の間、日本でレース活動を行った実績あり
「アウディLMPマシンによる通算100勝目を飾ったオースティンでのレースが終わった直後から、私達は富士大会に向けての準備に集中してきました。熱狂的なレースファンが待つ日本でも優勝し、マニュファクチャラーズ タイトルを確定したいと思っていますが、ライバルのトヨタは2台体制で臨んできますので、とても面白くエキサイティングなレース展開となりそうです」

アラン・マクニッシュ(43歳/イギリス) Audi R18 e-tron quattro 2号車:
・ オースティンで今シーズン3回目の優勝を獲得
「訪問するたびに日本での滞在を楽しんでいます。20歳の時、初めてヨーロッパを離れて最初に訪れたアジアの国が日本でした。その後、F1のテストや他のレースのために、何度も日本を訪れています。去年の富士大会は素晴らしいレースでした。富士スピードウェイは、攻略が難しいコースで、私は前半部分が得意です。アウディのマシンも前半が得意で、後半はトヨタのマシンの方がマッチしているように感じます。とにかく、エキサイティングなレース展開になることを望んでいます。そして、日本の熱狂的なレースファンの応援にも期待しています」

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カテゴリー: F1 / アウディ / WEC (FIA世界耐久選手権)