フラビオ・ブリアトーレ アルピーヌF1再建計画「夢を追うチームでなければ」
アルピーヌF1チームのエグゼクティブアドバイザーを務めるフラビオ・ブリアトーレは、2026年シーズンにチームが「少なくとも時々表彰台に立つ」競争力を持たなければならないと述べ、2027年以降の勝利やタイトル争いへの足掛かりにしたいとの意欲を示した。

昨年復帰を果たしてから1年が経過したブリアトーレは、近年大幅な組織改革が続いたアルピーヌの現状について、変革には時間がかかると語っている。

「アルピーヌと共に、我々は再びF1のビジネスに戻ってきた。だが簡単なことではない。というのも、ここ4~5年にわたってチームは非常に多くの変化を経験してきたからだ。ただ、一歩ずつチーム全体を再編成しようとしている」とブリアトーレは語った。

2025年シーズン終了時点でチームはコンストラクターズ選手権の最下位に沈んでおり、ここまでの獲得ポイントはわずか11点。来季からはメルセデス製の新型エンジンとギアボックスの導入が予定されているが、ブリアトーレは「来年に向けての準備も進めているが、現時点では私の望む競争力がまだ備わっていない」とし、チームの現状を冷静に評価している。

会見の場で隣に座ったレッドブルF1代表クリスチャン・ホーナーに言及しながら、「隣に座るこのマエストロを見ても分かる通り、勝てるマシン、勝てるレース、勝てるチームを作るには時間がかかる。私もかつてそれをやってきたし、またやりたいと思っている」と自身の経験に自信をのぞかせた。

フラビオ・ブリアトーレ アルピーヌF1チームアルピーヌF1チームは現在、2025年コンストラクターズ選手権で最下位に沈んでおり、獲得ポイントは11点にとどまっている

さらに2027年の目標について問われたブリアトーレは「夢も必要だ。F1の世界にいる以上、夢を見ながら仕事をしているんだ。希望を持つんだよ。今はまだチーム全体が新しく、思うようなパフォーマンスは出せていない。チーム内には未解決の問題も多い」と語り、2025年を再構築の年、2026年を競争力を示す年と位置づけた。

「まずは2025年をしっかり使い、2026年には少なくとも時折表彰台が見える位置まで持っていきたい。そしてなぜ2027年に勝利やタイトル争いができないと言えるだろう? レッドブルを見てみれば分かる。全てはチームにどんなドライバーがいるかにもよる」と将来的な可能性に前向きな姿勢を見せた。

現在アルピーヌは、5月に辞任したオリバー・オークスの後任チーム代表の選定も課題となっており、ブリアトーレが当面その役割も兼任している。後任人事については「いま探しているところだが、まだ何も決まっていない。個人的にはオリバーを非常に信頼していたし、彼の辞任は残念だ。だが人事では間違いを犯したくないので、慎重に時間をかけて決めたい」としている。

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カテゴリー: F1 / アルピーヌF1チーム