アルピーヌF1チーム、アンドレッティへの株式売却の可能性を否定
エンストンに本拠を置くチームは、前チーム代表のオトマー・サフナウアーと長年にわたってスポーツディレクターを務めてきたアラン・パーメインが解雇されたことで混乱に陥っている。
奇妙なことに、ベルギーGPのオープニングプラクティス後に発表された2人の離脱は、テクニカルディレクターのパット・フライがウィリアムズに移籍するというニュースと同時に発表された。
マッティア・ビノットが最終候補に挙がっているが、すぐに代わりが務まる人材がいないため、ファミンが暫定でアルピーヌF1のチーム代表の座に就いた。
もうひとつの可能性は、ルノーがF1組織を売却する準備を進めているというものだ。
最近、チームの価値を約9億ドルとする契約で、ハリウッド俳優ライアン・レイノルズを含む投資家グループに株式の24％を譲渡した。その結果、ルノーには仮に6億9,500万ドル相当の権益が残ることになる。
レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは「アンドレッティはアルピーヌF1チームを買収すべきだ」とルノー傘下で経営が混乱しているチームについてSport1に語った。
「それが誰にとってもベストだ。そうすればF1は10チームを維持できるし、アンドレッティは最終的に参入でき、ルノーは引き続き関与できる」
アンドレッティ・オートスポートのオーナーであるマイケル・アンドレッティは、将来的なF1参戦への意欲を公言しており、FIA（国際自動車連盟）にF1参戦のための書類を提出した一人だ。
既報の通り、アンドレッティはフランスのルノー／アルピーヌからエンジン供給を受ける予定であり、同社とつながりがある。
FIAによる新規参入希望者の審査は、競技面、財政面などさまざまな基準を満たす必要があり、現在も進行中である。その場合でも、F1の商業権所有者が新チームを認めることに同意しなければならない。
その点、F1界では新チームを認めることに抵抗があり、既存のフランチャイズの価値が低くなるという理由で反対されている。参入を希望する者は既存のフランチャイズのいずれかを購入したほうが得策だという議論がある。
「我々はアルピーヌとは魅力的なプロジェクトを進めている」とファミンはメディアに語った。
「実際のプロジェクトは、アルピーヌF1チームのサポートによるアルピーヌの開発、つまり耐久プロジェクトなので、我々はそれに完全に集中している」
「これはまさにアルピーヌ・プロジェクトの一部だ」
ルノーがアルピーヌのブランドを使うことで得られる価値は不明だ。
ブティックブランドであるアルピーヌが生産しているのは、2018年から生産が開始され、世界で15,000台以下しか売れていないA110という900万円前後のクルマ1モデルだけだ。
「我々がF1で成功すればするほど、ブランドにとってより良いものになるのは間違いない」とファミンは断言する。
「これまでと同様、モータースポーツにおける私の経験を踏まえると、話は同じだ。モータースポーツプログラムを正当化するには、それが広告に相当するものであることを偉い人に説明する必要がある」
「アルピーヌとの違いは、アルピーヌはスポーツをその中心に据えていることで、それはより自然なことであり、ブランドを直接的に発展させるという挑戦であり、モータースポーツを通じてブランドを発展させるというブランドの戦略であるということだ」
財務規定により、チームはF1運営のパフォーマンス面で1シーズンあたり1億3,500万ドル強に制限されており、その上にマーケティングやその他の費用（上位3人の従業員の給与を含む）がかかる。
そのため、モータースポーツは比較的少ない報酬で多額のマーケティング投資を行うことになり、消費者の目にはルノーのメインブランドとの明確なつながりはないように見える。
カテゴリー： F1 / アルピーヌF1チーム / ルノーF1チーム / アンドレッティ
