レッドブル、ピットミスの原因は「直前のスーパーソフトへの変更」
レッドブルは、ピットウォールとガレージとのコミュニケーションミスがF1モナコGPでダニエル・リカルドが優勝を逃した原因だったと認めた。
ダニエル・リカルドは、優勝したルイス・ハミルトン(メルセデス)に7.3秒遅れの2位でチェッカーを受けたが、32周目に13.6秒を要したピットストップが明らかな敗因であることは間違いない。
通常、F1のピットストップは3秒以下で完了するが、ダニエル・リカルドがドライタイヤに履き替えるためにピットインしたタイミングで、ピットでは正しいタイヤが用意されておらず、交換に手間取ってしまった。
ウェットタイヤの第1スティントを引っ張り、ウルトラソフトタイヤに履き替えたルイス・ハミルトンは、ダニエル・リカルドの1周前にタイヤ交換を終えていたが、まだ路面が乾き切っていなかったためアウトラップが遅く、ダニエル・リカルドはリードを奪い返すに十分な余裕があるはずだった。
当初、レッドブルはソフトタイヤの準備を進めていたが、ピットウォールから急遽スーパーソフトタイヤに変更したことが伝えられる。結果的にこれが混乱を招くことになった。
レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは「ハミルトンを追い抜けるチャンスだとわかっていたので、ダニエルはインラップをかなり速く走った」と説明。
「ダニエルは、ルイスのアウトラップよりも7秒か8秒速かったので、メルセデスがウルトラソフトを選択したのを見て、十分な時間がある中で、少なくとも私は十分な時間があったと思っていたわけだが、メルセデスよりもひとつ硬いコンパウンドであるスーパーソフトを履く判断を下した」
「つまり、スーパーソフトタイヤで行くという決定だった。このモナコでのセットアップを踏まえてそう決めた。タイヤはガレージの後方で温められており、指定されたタイヤセットはすぐに手の届かないガレージの後方にあった」
「スクランブルをかけた当初、メカニックはソフトタイヤを準備していたが、スーパーソフトだと変更の要請が来たときには、そのタイヤはガレージ後方に置かれており、マシンの到着に間に合わなかった」
「これでピットストップに10秒ほどを費やしている。この遅延があったにもかかわらず、ダニエルのインラップが速く、ルイスのアウトラップが遅かったこともあり、ダニエルがコースに戻ったタイミングでは2台はサイド・バイ・サイドになった」
「このようなカタチで勝利を逃すのはチーム全体にとって耐えられないことだが、我々は勝つ時も負ける時も一緒だ。我々にできることは今日、十分なサービスを提供できなかったダニエルに謝罪することだけだ。2階のピットウォールと下の階にあるガレージで行うタイヤ管理の間にコミュニケーションミスがあったことが残念でならない。事実上、あのピットストップでレースを失った」
レッドブルがダニエル・リカルドのピットストップを決断したのは30秒前、リカルドがトンネルを出る頃だ。各チームとも通常であれば次のピットストップに向けてガレージ前にタイヤを用意しているが、スーパーソフトを装着するとの遅い決定が狭いモナコのガレージという状況も相まって混乱を招く結果につながった。
「言い訳はしない。言い訳など存在しない。ただ、ここはガレージが狭く、ガレージに2台分のウェット、インターミディエイト、3種類のドライタイヤを一気に置いておくには非常にタイトだ。とはいえ、先ほども言った通り、直前の通告でコミュニケーションミスが起きた。30秒前の通知だったが、通常であればまったく問題のないタイミングである」
クリスチャン・ホーナーは、ソフトではなくスーパーソフトにするとう判断は、メルセデスがウルトラソフトタイヤを選ぶという驚きの戦略を取った後に下されたものだと明かした。
ウルトラソフトタイヤは、ピレリの中で最も速いコンパウンドではあるが、ルイス・ハミルトンがピットインした31周目から78周のレースを戦い切る耐久性はないと考えられていた。
「もちろん、ピットウォールでは他チームがどのタイヤを選んだかを確認できる。1周前にハミルトンがウルトラソフトタイヤを履いたのを見たが、レースの最後まで行くには足りないのではないかと考えたため、リカルドにはひとつ硬いスーパーソフトタイヤを履かせることにした。だが、問題はこの判断がピットウォールと下階のタイヤマネジメントとの間で交わされ、具体的に言うと、その時にどのタイヤがガレージにあるのかに伝達不良があった」
加えて、モナコでは、レッドブルは純粋なペースという点でメルセデスを倒すポテンシャルもあっただけに、より痛いとクリスチャン・ホーナーは認める。
「週末を通してメルセデスをハードにプッシュしてきたので、2位フィニッシュの失望感を持ってここにいるのはフラストレーションが溜まる。勝利に手が届きかけていた。いつも通りのピットストップならば今頃はモンテカルロのウィナーになっていただろう。それでも2位でゴールし、コンストラクターズ選手権でフェラーリとの差を9ポイントまで縮め、ダニエルがドライバーズ選手権で3位に浮上している」
「2013年以来のポールポジションも記録した。だから、ポジティブことをたくさん得てモンテカルロを離れることができる。ただ、今はとてもつらい。今日は手に入れられたはずの勝利だっただけに、それを実現できなかったのは残念だ」
カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / F1モナコGP
ダニエル・リカルドは、優勝したルイス・ハミルトン(メルセデス)に7.3秒遅れの2位でチェッカーを受けたが、32周目に13.6秒を要したピットストップが明らかな敗因であることは間違いない。
通常、F1のピットストップは3秒以下で完了するが、ダニエル・リカルドがドライタイヤに履き替えるためにピットインしたタイミングで、ピットでは正しいタイヤが用意されておらず、交換に手間取ってしまった。
ウェットタイヤの第1スティントを引っ張り、ウルトラソフトタイヤに履き替えたルイス・ハミルトンは、ダニエル・リカルドの1周前にタイヤ交換を終えていたが、まだ路面が乾き切っていなかったためアウトラップが遅く、ダニエル・リカルドはリードを奪い返すに十分な余裕があるはずだった。
当初、レッドブルはソフトタイヤの準備を進めていたが、ピットウォールから急遽スーパーソフトタイヤに変更したことが伝えられる。結果的にこれが混乱を招くことになった。
レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは「ハミルトンを追い抜けるチャンスだとわかっていたので、ダニエルはインラップをかなり速く走った」と説明。
「ダニエルは、ルイスのアウトラップよりも7秒か8秒速かったので、メルセデスがウルトラソフトを選択したのを見て、十分な時間がある中で、少なくとも私は十分な時間があったと思っていたわけだが、メルセデスよりもひとつ硬いコンパウンドであるスーパーソフトを履く判断を下した」
「つまり、スーパーソフトタイヤで行くという決定だった。このモナコでのセットアップを踏まえてそう決めた。タイヤはガレージの後方で温められており、指定されたタイヤセットはすぐに手の届かないガレージの後方にあった」
「スクランブルをかけた当初、メカニックはソフトタイヤを準備していたが、スーパーソフトだと変更の要請が来たときには、そのタイヤはガレージ後方に置かれており、マシンの到着に間に合わなかった」
「これでピットストップに10秒ほどを費やしている。この遅延があったにもかかわらず、ダニエルのインラップが速く、ルイスのアウトラップが遅かったこともあり、ダニエルがコースに戻ったタイミングでは2台はサイド・バイ・サイドになった」
「このようなカタチで勝利を逃すのはチーム全体にとって耐えられないことだが、我々は勝つ時も負ける時も一緒だ。我々にできることは今日、十分なサービスを提供できなかったダニエルに謝罪することだけだ。2階のピットウォールと下の階にあるガレージで行うタイヤ管理の間にコミュニケーションミスがあったことが残念でならない。事実上、あのピットストップでレースを失った」
レッドブルがダニエル・リカルドのピットストップを決断したのは30秒前、リカルドがトンネルを出る頃だ。各チームとも通常であれば次のピットストップに向けてガレージ前にタイヤを用意しているが、スーパーソフトを装着するとの遅い決定が狭いモナコのガレージという状況も相まって混乱を招く結果につながった。
「言い訳はしない。言い訳など存在しない。ただ、ここはガレージが狭く、ガレージに2台分のウェット、インターミディエイト、3種類のドライタイヤを一気に置いておくには非常にタイトだ。とはいえ、先ほども言った通り、直前の通告でコミュニケーションミスが起きた。30秒前の通知だったが、通常であればまったく問題のないタイミングである」
クリスチャン・ホーナーは、ソフトではなくスーパーソフトにするとう判断は、メルセデスがウルトラソフトタイヤを選ぶという驚きの戦略を取った後に下されたものだと明かした。
ウルトラソフトタイヤは、ピレリの中で最も速いコンパウンドではあるが、ルイス・ハミルトンがピットインした31周目から78周のレースを戦い切る耐久性はないと考えられていた。
「もちろん、ピットウォールでは他チームがどのタイヤを選んだかを確認できる。1周前にハミルトンがウルトラソフトタイヤを履いたのを見たが、レースの最後まで行くには足りないのではないかと考えたため、リカルドにはひとつ硬いスーパーソフトタイヤを履かせることにした。だが、問題はこの判断がピットウォールと下階のタイヤマネジメントとの間で交わされ、具体的に言うと、その時にどのタイヤがガレージにあるのかに伝達不良があった」
加えて、モナコでは、レッドブルは純粋なペースという点でメルセデスを倒すポテンシャルもあっただけに、より痛いとクリスチャン・ホーナーは認める。
「週末を通してメルセデスをハードにプッシュしてきたので、2位フィニッシュの失望感を持ってここにいるのはフラストレーションが溜まる。勝利に手が届きかけていた。いつも通りのピットストップならば今頃はモンテカルロのウィナーになっていただろう。それでも2位でゴールし、コンストラクターズ選手権でフェラーリとの差を9ポイントまで縮め、ダニエルがドライバーズ選手権で3位に浮上している」
「2013年以来のポールポジションも記録した。だから、ポジティブことをたくさん得てモンテカルロを離れることができる。ただ、今はとてもつらい。今日は手に入れられたはずの勝利だっただけに、それを実現できなかったのは残念だ」
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カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / F1モナコGP