ローラ F1
ローラは、2009年にF1に復帰することを検討しており、F1プロジェクトに関して全面的に技術的、経営的、経済的評価を行っていることを発表した。

ハンティンドンに本社を置くローラは、F1マシン製造に長い歴史があり、1997年シーズンには単独チームとして参戦したが、短命かつ不成功に終わっている。

しかし、先月FIAが、チームが年間予算3,000万ポンド(約42億円)でF1に参戦できることを発表したことを受け、ローラのマーティン・ビレーン会長は、今がF1に復帰すべきタイミングであると語る。

「チームは、2010年から賢明で支払い可能な“コスト制限”方式を選ぶことができるという発表を聞き、F1に参戦するマシンを開発するチャンスを全面的に評価することにした」

「過去10年間、世界一流のエンジニアリングを提供し、厳しく制限される財務状況によって管理された高品質のソリューションを提案することは、ローラのDNAの一部だった」

「経済が不安定なので、F1は責任あるアプローチを採用しなければならなくなっている。そのため、当社がF1用のマシン開発を検討するには理想的な状況になっている」

ロータの単独F1参戦が失敗したあと、1997年にローラを買収したビレーンは、ロータを国際レーシングのトップレベルに復活させたいと明言した。

ローラは、過去10年間シングルシーターの製造に深く関わっており、廃止されたチャンプカー・ワールドシリーズをはじめ、フォーミュラ3、A1GP、F3000、フォーミュラ・ニッポンなど広範囲のカテゴリーのためにシャシーを製造してきた。

またローラは、一流スポーツカーレーシング用にカスタマーのLMP1およびLMP2を開発しており、プロドライブが参戦させたローラ・アストンマーチン・プロジェクトは今月初め開催されたバルセロナ・ル・マン・シリーズのレースで初優勝を果たしている。

これら活動のためにローラが建設した施設のおかげで、同社はすでにF1マシン開発にすぐに応用できる基盤がある。

「ローラは、F1を含めた国際的まモータースポーツの最高レベルで戦うことができるマシンを開発する技術的リソース、能力、ノウハウがある」

「したがって、当社はWMSCのタイムリーな発表を受け入れ、数週間以内にF1正式参戦を申請することを視野に入れた関連プログラムを評価している」

ローラは、すでにF1復帰の可能性を評価ためのエンジニアリング担当者を任命しており、ファクトリー内にF1基準の風洞、計算流体力学の設備、セブンポスト・ダイナミック・シャシーリグを有している。

ローラは、来年V8エンジンの提供を受けるべくコスワースと交渉しているとみられており、USF1プロジェクトを含めた他の参戦候補チームとの参戦枠獲得争いに直面するかもしれない。

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カテゴリー: F1 / F1関連