角田裕毅 F1ラスベガスGP決勝コメント「避けられるミスでチャンスを失った」

角田裕毅は予選で発生したタイヤ内圧トラブルにより十分なアタックができず、その後、PU交換とウイングの調整を実施して、決勝はピットレーンからのスタートとなった。レースでは序盤に戦略を組み立てる機会があったが、2周目に発動されたVSC(バーチャル・セーフティカー)のタイミングに噛み合わず、順位を大きく取り返すには至らなかった。
路面温度が低く、市街地特有の滑りやすいコンディションのなか、角田裕毅は開始早々にミディアムからハードへ交換したものの、終盤にはグレイニングの影響で2回目のピットストップが必要となり、結果的に中団後方でのレースを強いられた。
「避けられるミスでレースのチャンスを失った」と角田裕毅
角田裕毅は、予選でのトラブルがレース全体を難しくしたと振り返っている。
「今日は思うようにいきませんでしたし、予選でのタイヤ内圧の問題がなければもっと高い順位を狙えたと思います。あのトラブルは自分ではどうしようもないことで、とても残念です。週末序盤までは良い感触で走れていたので、避けられるミスでチャンスを失ったのは悔しいです」
「もし2周目のVSCのタイミングがこちらに合っていれば、戦略がうまく機能していたはずです。でもその直前にピットに入ってしまって、不運な形になってしまいました」
「最近は自分のコントロール外のことが続いていますが、できることに集中するしかありません。ペースは確実に良くなっていますし、マシンにもより慣れてきていますので、引き続き努力していきます」
レッドブルは予選トラブルの影響を認める
レッドブル・レーシングのローラン・メキース代表は、予選で発生したタイヤ内圧の問題について「昨日のトラブルの代償を払った」とコメントし、決勝で角田裕毅が本来の流れを作れなかった要因が予選段階にあったことを認めた。
チームとしても、トラブルによって角田裕毅の週末の計画が大きく変わってしまった点を重く受け止めており、再発防止に向けた見直しが進められている。

マクラーレン2台失格でリザルトが確定
決勝後には、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリがスキッドブロックの厚み不足により失格処分を受けた。
この裁定を受けて順位の入れ替えが発生し、角田裕毅は12位に順位を上げたものの、ポイントには届かなかった。
ラスベガスで見えた現実的な課題
今回のラスベガスでは、フリー走行で示した角田裕毅の強さが結果に結びつかなかった。原因は、チーム側のタイヤ内圧トラブル、ピットレーンスタート、VSCの不運など複数の事実が重なったことにある。
特に路面温度が低い市街地レースでは、タイヤの管理が戦略全体を左右する傾向があり、タイミングのずれが一気に順位へ反映される難しさが浮き彫りになった。
次戦カタールで巻き返しへ
次戦カタールは高グリップで高負荷のサーキットとなる。レッドブル・レーシングは今回の反省点を踏まえつつ、角田裕毅自身も週末の手応えを糧に上位進出を狙う。
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