角田裕毅 レッドブルF1去就不透明でも「モチベーションは常に高い」

来季2026年のレッドブルF1ドライバー体制を巡っては、アイザック・ハジャーの昇格説が浮上しているが、角田裕毅は「自分にできることを最大化する」と冷静にコメント。ローラン・メキース代表も「決断を急ぐつもりはない」と述べ、今後のレースでの走りが去就を左右することになりそうだ。
角田裕毅「常にモチベーションは高い。後半戦は良い方向に向かっている」
F1メキシコGPで11位に終わった角田裕毅は、将来の不透明さに関係なくモチベーションを保っていると強調した。Sportskeedaを含むメディアの取材に対し、角田裕毅は「集中力も決意も揺らいでいない」と語った。
レース後、今季で最も良いスタートを切ったと評価される中、意識を変えたのかと問われると角田裕毅は短く答えた。
「いや、別に。自分を奮い立たせているだけです」
また、残りのレースで結果が出ていない状況でもモチベーションを保てているか尋ねられると、角田裕毅は次のように答えた。
「僕はいつもモチベーションがあります。特にシーズン後半はね。少なくとも良い走りを見せられるようになっていると思います。今日も、うまくいけばチームにいい結果を持ち帰れたと思います。だから方向性としては正しいと思いますし、当然まだやる気はあります」
角田裕毅はここ数戦で安定したパフォーマンスを続けており、特にレースペースではマックス・フェルスタッペンとの差を縮めつつある。
「僕は自分にできることをやり続ける」と語り、シーズン終盤に向けて前向きな姿勢を崩していない。
「結果はチーム次第。自分はすべてを最大化できた」
角田裕毅は、レッドブルが2026年のドライバーラインナップをいつ決定するのか、まだ知らされていないと明かした。
メキシコGP後に記者団の質問を受けた際、角田裕毅はこう答えた。
「分からないですね。みんなも知らないと思いますし、僕も知りません。メキシコで決まると言われていましたけど、実際どうなるかは分かりません。でも今日は、自分がコントロールできることはすべて最大化できたと思っています。ペースも、スタートも。ポイントは簡単じゃなかったけど、やれることは全部やりました。あとは彼ら(チーム次第)ですね。僕は自分にできることを続けていくだけです」
メキシコGPでは、フェルスタッペンに次ぐチーム内2番手のレースペースを見せたが、タイヤ戦略やピットストップタイミングによりポイント圏を逃した。
それでも角田裕毅は「今日の走りはチームが評価してくれるはず」と語り、冷静に自らの成果を受け止めた。

ローラン・メキース代表「決断を急ぐつもりはない」
レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースは、メキシコでの取材に対し「2026年のドライバー決定をすぐに下す予定はない」と明言した。
「我々はシーズン終了まで、それぞれのドライバーに十分な時間を与えるつもりだ」と語り、角田裕毅やアイザック・ハジャーに最後までアピールの機会を与える方針を示した。
メキースの発言は、チーム内の判断がまだ流動的であることを示唆しており、角田裕毅にとって残り3戦は重要な試金石となる。
フェルスタッペンの隣で走る“セカンドシート”の座をめぐる争いは、依然として続いている。
角田裕毅が示した「精神的な安定」と「方向性の確信」
今回のメキシコGP後の発言からは、角田裕毅が焦りを見せず、精神的に安定した状態でシーズンを戦っていることがうかがえる。
「モチベーションは常に高い」という言葉は、単なる自己防衛ではなく、結果に一喜一憂しない成熟した姿勢を物語っている。
レースペースではフェルスタッペンに迫り、予選・決勝ともにチームが求める基準に近づいている。
この安定感が評価されれば、レッドブル上層部の判断にも影響を与える可能性がある。
一方、ローラン・メキース代表の発言は「即決しない=最後まで競わせる」意図の表れでもある。
角田裕毅にとって残り3戦は、速さだけでなく冷静さと安定感を示す勝負の場となる。
“結果より中身”を問われる終盤戦で、彼が再び評価を引き上げることができるかに注目が集まる。
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