角田裕毅 レッドブルF1との関係は「すでに壊れかけている」とF1評論家
レッドブル・レーシングの角田裕毅について、スカイスポーツF1の評論家ジェイミー・チャドウィックが「関係はすでに壊れかけている」と指摘した。メキシコGPで再び厳しい週末を迎えた角田裕毅は、12秒ものピットストップによりポイント圏を逃す結果に終わった。

チャドウィックは、レース後の角田裕毅の発言から「チームへの信頼が崩れつつある」と分析。1997年F1王者ジャック・ヴィルヌーヴも「彼は幸せそうではなかった」とコメントしており、レッドブルとの関係悪化が一層現実味を帯びている。

ジェイミー・チャドウィック「角田裕毅とレッドブルの関係はすでに“壊れかけている”」角田裕毅は、12秒という長いピットストップによってレースが台無しとなり、ポイント圏外でフィニッシュした。

チームメイトのマックス・フェルスタッペンと同様、角田裕毅もミディアムタイヤでスタートし、ソフトタイヤへと交換した。

角田裕毅は他車とのバトルで貴重な時間を失い――おそらくフェルスタッペンのレースを助けるためでもあった――その後、遅いピットストップの後に大きく順位を落としてコースに復帰した。

レース後、角田裕毅のコメントを聞いたチャドウィックは、彼の離脱がもはや避けられないと感じた理由を説明した。

「正直、そうなると思う」とチャドウィックは語った。「そして、彼の発言の中で、チームやマシンに問題があるような言い方をしていた点も気になる。もしそれがレッドブル加入から2〜3戦目の彼だったら、チームを守るためにあらゆる努力をしていただろう。

でも今では、関係がすでに壊れかけているのが伝わる。彼はフラストレーションを感じていて、私にはもう終わったように見える」。

1997年のF1ワールドチャンピオン、ジャック・ヴィルヌーヴもこう付け加えた。

「彼はあまり幸せそうには聞こえなかった。言い訳を探しているようで、自分がコントロールできる部分では素晴らしかったと強調していたが、実際のところ彼がそのマシンに乗ってから、そうではなかった」。

角田裕毅 F1 レッドブル

レッドブルは決断を延期
角田裕毅は、今シーズンの終了まで自らの去就を待たねばならない。

ヘルムート・マルコはメキシコで、ドライバーズタイトル争いが終結するアブダビGP後に決定が下されると確認した。

角田裕毅とアイザック・ハジャーの2ショット写真が示すように、来季は角田裕毅がアイザック・ハジャーにシートを譲るとの見方が強い。

ハジャーは今シーズンを通じて安定した走りを見せ、リアム・ローソンをしばしば上回っている。

角田裕毅は現在、ローソンおよびアービッド・リンドブラッドとともにレーシングブルズの2つのシートを争っている。

しかし、F1での豊富な経験を持つ角田裕毅が再びRBに戻る可能性は低いとみられている。

RBの目的は次のフェルスタッペン、あるいはトップチームで戦えるドライバーを発掘することにあるからだ。

角田裕毅はその能力を証明できていない。

その結果、角田裕毅は2026年シーズンにリザーブドライバーの役割を探す必要があるかもしれない。

崩壊が表面化した“信頼関係”と将来への影響
今回のジェイミー・チャドウィックとジャック・ヴィルヌーヴのコメントは、角田裕毅とレッドブルの関係が内部的に冷え切っていることを示唆している。

メキシコGPでの12秒ピットストップや、戦略面でチームメイトの援護に回ったような展開も、チーム内での優先順位の低下を印象づけた。

特にチャドウィックの「守る姿勢がなくなった」という指摘は、角田裕毅の近年の発言トーン――特にマシンや運営への不満が滲む部分――と一致している。

レッドブルとしても、フェルスタッペン中心の体制を維持する中で、角田裕毅のような経験値を持つが主張の強いドライバーは扱いづらい存在になりつつある。

アイザック・ハジャーの台頭、リアム・ローソンの安定した走り、アービッド・リンドブラッドの育成枠としての期待など、後進の存在が角田裕毅の立場を一層難しくしている。

仮に角田裕毅が2026年にF1シートを失った場合、レッドブルとの関係修復はほぼ不可能となり、他チームでのリザーブ起用か他カテゴリーでの再起を模索する現実的な局面に入るだろう。

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カテゴリー: F1 / 角田裕毅 / レッドブル・レーシング