角田裕毅は“危険”とベアマンが再糾弾 「F1マシンから見えるものは違う」

アメリカGP決勝34周目、ベアマンはターン15で角田裕毅を抜こうとした際にスピンを喫し、9位でゴールしたものの本来より上位を逃す結果となった。
ベアマンは当時、角田裕毅がブレーキング中に進路変更したと主張し、レース後には互いに非難の応酬となった。角田は自身の走りを「危険ではない」と反論していた。
「危険な動き」と改めて批判
「レース直後も今も、僕の見解は変わっていない」とベアマンはメディアに語った。
「もちろん、レースを終えた直後はアドレナリンが出ていたけど、あのコーナーは危険な動きをしても目立ちにくい特性がある。だから多くの人には見えなかったかもしれないけど、僕らが見たものは違う。だから僕の考えは同じだ」
ベアマンはさらに、ブレーキング中の進路変更というマナー違反について、今週末のドライバーズブリーフィングで再び議題になる可能性を示唆した。
「コーナー全体が左に曲がっているから、『ただインを取っただけ』と言い訳できるんだ。でも他の周と比べると、明らかに違う走り方をしている。それが一番心配な点だし、すごく早めにブレーキを踏んでいた。だから危険なんだ」

レース出場停止の危機を回避へ
ベアマンは今季、スーパーライセンスのペナルティポイントが10点に達しており、あと2点で自動的な出場停止処分となる。メキシコGPがそのリスクを抱えた最後のレースとなる。
「ここ数戦は確かに厳しかったけど、結果が悪かったわけじゃない」とベアマンは語った。
「大きな問題ではないし、この週末を無事に乗り切って、そのプレッシャーから解放されたい」
「僕はもともと攻撃的すぎる走りをしているとは思っていない。10点のうち8点は自業自得だ。シルバーストンの4点は完全に僕のミスで、レースとは関係ない“愚かなこと”をしただけ。そしてモナコの4点も、どちらの見方もできると思う。誰かをぶつけたわけじゃないんだ」
接触の余波とブリーフィングの焦点
角田裕毅とオリバー・ベアマンの接触は、両者の見解が真っ向から対立しており、ブレーキング中のライン変更という微妙な判断が争点となっている。特にターン15のような複合コーナーでは、ドライバーごとの解釈の差が大きく、審議対象となる可能性もある。
メキシコGPでは、このテーマがドライバーズブリーフィングで再燃する見通しだ。ペナルティポイントの多さを抱えるベアマンにとって、クリーンな週末を過ごすことが今後のキャリアにも重要な意味を持つ。
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