角田裕毅 F1シンガポールGPで評価急落「チームメイト2位の中で周回遅れ」

初日のプラクティスで上位圏に入り手応えをつかんでいた角田裕毅だが、予選で15番手でQ2敗退を喫し、決勝でもスタート直後に後退。レース中盤以降は力強い走りを見せたものの、12位でフィニッシュした。
レース中、フェルスタッペンが角田裕毅を周回遅れにした瞬間は、レッドブルにとって彼を起用し続ける正当性が揺らぐ決定的なシーンとなった。残念ながら、レッドブルの角田裕毅にとって、今回の週末も忘れたいものとなり、F1キャリアの終焉を告げる可能性すらある。
レース中継で解説を務めたバードは「チームメイトが2位で走っている中で周回遅れになるのは、角田裕毅とレッドブルのガレージのあの側の仕事としてはまったく不十分だ」と指摘。世界王者フェルスタッペンの隣で戦うべき立場にありながら、そのパフォーマンス差は明確だとした。
角田裕毅は昇格後も苦戦が続いており、ここ16戦でトップ10スタートを果たしたのはわずか6回。決勝でのベストリザルトはバクーでの6位にとどまる。一方でチームメイトのフェルスタッペンは既に4勝を挙げ、ドライバーズランキング2位を維持している。
チーム内外では、来季のフェルスタッペンの相棒としてアイザック・ハジャーが最有力と見られており、角田裕毅、リアム・ローソン、アービッド・リンドブラッドの3名は2026年にレーシングブルズでのシートを争う構図だと報じられている。
関係者によれば、レッドブルは将来に焦点を移しており、100戦以上の経験を重ねた角田裕毅がこれ以上の成長を遂げる見込みは低いと判断しているという。
角田裕毅にとってシンガポールは、キャリアの転機となり得る週末だった。
レース後、チーム代表のローラン・メキースは「今日の1周目はショッキングだった」と述べつつも、「その後は非常に良いレースをした」と一定の評価を与えた。しかし、週末を通して結果を残せなかった事実は、チーム内での立場を一層厳しくしている。
角田裕毅自身も「行くスペースがまったくなかった。1周目で多くのポジションを失ってしまいました」と振り返り、「正直、今回がレッドブルでのキャリアの中で一番いいペースだったと思います」と無念の思いを口にした。
だが、現在のレッドブルは将来を見据えた若手起用の流れを強めており、来季に向けたドライバー再編の波が角田裕毅に迫っている。
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