角田裕毅 レッドブルF1去就に恩師トスト言及「結果を残さねば未来なし」

長年若手育成に携わってきたトストは、モンツァで行われたインタビューの中で、角田の才能を認めつつも「昇格後は期待通りではない」と指摘。今後のキャリア継続には成績が不可欠だと強調した。
2006年から2023年まで、トストは最も長く在任したF1チーム代表の一人であり、その間にトロ・ロッソやアルファタウリとしてレッドブルのジュニアチームを率い、2008年にはセバスチャン・フェッテル、2020年にはピエール・ガスリーがモンツァでセンセーショナルな勝利を収めた。
チーム代表引退後もトストはレッドブルのアドバイザーとして活動を続けており、今も以前と同じ熱意でF1を追っている。さらにモータースポーツの原点も忘れず、ザルツブルクリンクで行われたレヒナー・レーシング創設50周年の祝典にも姿を見せた。
イタリアGPを前にしたモンツァで、トストはザントフォールトでアイザック・ハジャーが3位表彰台を獲得した元チームが意気上がっていることに触れつつ、レッドブル・レーシングの低迷理由やレーシングブルズへの評価を述べた。
トストはレッドブルの失速について「理由はいくつかあると思う。最大の要因は、チームを複数のトップ人材が離れたことだ」と説明。
「エイドリアン・ニューウェイは単なる天才であり、ピットレーンに彼のような経験を持つ人物はいない。アストンマーティンでもそのノウハウを証明するだろう」
「ロブ・マーシャル(現在はマクラーレン所属)も長年在籍しており、技術者としてあらゆることを知り尽くしている。ジョナサン・ウィートリー(現在は2026年からアウディのワークスチームとなるザウバーに所属)は重要な組織的支柱だった。こうした流出はどのチームにとっても簡単に克服できるものではない。ただ、新しい技術チームが来年どのような働きを見せるかを見てみることになるだろう」

角田裕毅については「彼が来年もレッドブル・レーシングに残れるかどうかは、何より本人次第だ」と指摘。
「裕毅は非常に才能あるドライバーだが、レッドブル・レーシングに昇格してからは期待されたほどのものを見せていない。重要なのは彼にふさわしいマシンを与えることだが、これまで十分な環境にはなかった」
「だが良い結果を出さなければ、将来は見えてこない」
またレーシングブルズについては「新しいチーム代表のアラン・パーメインは、今レッドブル・レーシングを率いるローラン・メキースと同じくらいしっかりとした仕事をするだろう。彼には豊富な経験がある。チーム全体としても素晴らしい働きをしている」と評価。
「アイザックは強力なデビューシーズンを送り、今はさらに意欲的だ。ザントフォールトでの初表彰台によって、これからのレースに大きな自信を持って臨めるはずだ。ただ、これから初めて挑むサーキットでは焦りすぎないよう気をつける必要がある。彼にとっては学習の段階だ」
「リアム・ローソンも調子を取り戻し、良いポイントを獲得している。レーシングブルズはコンストラクターズ6位を十分に狙えるだろう。それは確実に手の届く範囲にある」
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