角田裕毅 レッドブルF1残留の条件「フェルスタッペンとの差が鍵」とメキース

角田裕毅の去就は今季末で契約が切れることに加え、後ろ盾であるホンダもレッドブルとの提携を終了するため、不透明さを増している。
レッドブルは2026年のドライバーラインナップをシーズン終了前に決断する方針を示しており、残るシートをめぐって角田裕毅とハジャーの評価が進められている。チーム代表ローラン・メキースは角田裕毅の成長に期待を寄せつつも、フェルスタッペンとの差を縮めることが最大の基準であると明言。さらに顧問ヘルムート・マルコは「小さなプロスト」と評するハジャーの潜在能力を高く評価しており、両者の明暗を分ける戦いが残り9戦で続くことになる。
レッドブルは2026年のドライバーラインナップについて、今シーズンが終わる前に決定を下すことを示唆した。
マックス・フェルスタッペンはすでに来季の残留を確定させているが、4度のワールドチャンピオンのチームメイトとして誰が2026年の新レギュレーション初年度を迎えるのかは不透明なままだ。
レッドブルは過去10か月間でセカンドドライバーを2度変更しており、2024年にセルジオ・ペレスの後任となったリアム・ローソンはわずか2戦で切り捨てられ、その座を角田裕毅に譲った。角田裕毅はローソンよりは善戦しているものの、レッドブルの扱いにくいRB21に苦戦し、フェルスタッペンに大きく水をあけられている。
チーム代表のローラン・メキースは、ドライバー計画についてシーズン終了まで待つことはしないと示唆した。
「レースごとに感情が揺さぶられるのは好きだが、ブダペストではこう感じ、ここではまた違う気持ちになる。しかし真実は、レッドブルの視点から一歩引いて見れば、我々のドライバーは全員契約下にあるということだ」
「つまり決定権は我々にある。我々、つまりレッドブル・グループだけが決めることで、なぜ一つの結果にプレッシャーを感じる必要があるのか? 単純な事実として、我々には時間がある。残り9戦だ。最後のレースまで待つつもりはない。なぜならドライバーには早めに知らせたいというダイナミズムもあるからだ。しかし我々にはまだ時間がある」とメキースは語った。
角田裕毅はザントフォールトで9位入賞を果たし、7戦連続ノーポイントを脱出したものの、ハジャーの表彰台がその成果をかき消した。
「最初に言えるのは、常にもっとできるということだ。彼はもっとできるし、我々ももっとできる。我々はあらゆる形で支援しようとしている」
「角田にとっては依然としてポジティブな傾向だと思う。7戦ぶりにポイントを獲得したと聞いた。スパは前進だったし、チームとしては厳しかったブダペストもマックスとの差という意味では前進だった」
「今日の9位も、8位や7位であった可能性もある。ペースの評価は難しいが。だから彼には引き続き成長し、マックスとの差を縮めてほしい。それが主なパラメータだからだ。そしてポイントを獲得し続けること、最終的にはそこに尽きる」とメキースは強調した。

アイザック・ハジャーは無視できない存在か?
ハジャーはF1デビュー戦のオーストラリアGPでクラッシュを喫したが、その後見事に立ち直り、レッドブルの姉妹チームで印象的なルーキーシーズンを送っている。20歳のフランス人はローソンを上回る活躍を見せ、ザントフォールトでの3位表彰台によりドライバーズ選手権10位に浮上した。
これは彼のこれまでの最高成績であるモナコGPの6位を更新するものであり、ハジャーのさらなる飛躍を示した。
レッドブルの顧問ヘルムート・マルコは、次期レッドブルドライバーの最有力候補であるハジャーを高く評価している。
「彼には特別なものがあると分かっていたからこそ選んだ。私は彼を初期の段階で“小さなプロスト”と呼んだ。人々はよく笑ったが、今や彼は結果を出している」
「さらに印象的なのは、新しいサーキットに来ても3周で競争力を発揮することだ。金曜にエンジントラブルがあっても影響されなかった」
「彼は『速さがある場所は分かっている。予選ではトップ5に入る』と言っていた。その自信がある。自信の強さも際立っている」とマルコはSky Sports F1に語った。
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