角田裕毅 RB21で独自セットアップ レッドブルF1代表「その点でも大きな前進」

実際には角田裕毅は予選11番手で、Q3進出をコンマ1秒未満の差で逃していた。だが10グリッド降格ペナルティにより、決勝では本来なら得られていたであろうポイントを失った可能性が高い。
クリスチャン・ホーナーもレース後にそうした見解を示している。
「彼のレースは1ストップ戦略を軸に展開していた。そしていったんグレイニングが発生しても、タイヤは自然にきれいになっていった」とホーナーはモントリオールで語った。
「彼はまずまずの仕事をしたと思う。追い抜きがどれほど難しかったかは見ての通りだ。角田にはもっと自信を持って臨んでほしい。予選11番手という本来のグリッド位置からスタートできていれば、ポイントを獲得できていたはずだ」
角田裕毅自身も、12位という結果について同様の見解を示した。
「少なくとも、土曜日はすごく混乱した一日だったので、今日はクリーンなレースができてよかったです。それにいくつか進歩もありましたし、今週末は新しいものも導入していたので、ポジティブな方向に進めていると思います」
「レースでは自分なりに全力を尽くしましたけど、やっぱりもっと上を目指したいですね」

角田裕毅が言及した「新しいこと」とは、RB21の仕様に関係している。イモラで予選中に大クラッシュを喫して以降初めて、マックス・フェルスタッペンが表彰台に上っているのと同じ仕様のマシンを手にしたのだ。
ホーナーは、これが今シーズンにおける角田裕毅にとって転機になることを期待している。
「イモラで使っていたのと同じ仕様だ。今ではマックスと同じマシンを使っている。だからこの週末から何かポジティブなものを得られると期待している」
さらにホーナーは、角田裕毅が見せているアプローチにも称賛の言葉を送った。フェルスタッペンのセットアップを真似ようとしていたこれまでのチームメイトとは異なり、角田は自分自身の道を切り開こうとしているという。
「彼は、過去に他のドライバーがやっていたようにマックスのセットアップを採用しようとはせず、自分自身のスタイルやニーズに合った方向性を見つけようとしている。今週末はその点でも大きな前進があったと思う」
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