角田裕毅 F1モナコGPで旧型フロア使用 イモラ予選クラッシュの影響続く
角田裕毅は、イモラ予選での大クラッシュの影響が今週末のF1モナコGPにまで及ぶことを認め、マシンには旧型フロアを装着することになると明かした。

先週土曜、角田裕毅は予選Q1で限界を超えてタンブレロ・シケインを攻めた際にコントロールを失い、激しくバリアに衝突。幸いにも怪我はなかったが、マシンは大破し、チームはスペアシャシーに新しいパワーユニットとフロアを装着して再組み立てする必要があった。

モナコGPを前に、角田裕毅はこのクラッシュにより、チームメイトのマックス・フェルスタッペンに対してスペック面で再び後れを取ることになったと語った。

オートスポーツ誌の取材によれば、角田裕毅はレッドブルがマイアミGP前まで使用していた旧型フロアへ戻すことになるという。

フェルスタッペンはマイアミで新型フロアを投入し、角田裕毅もイモラで初めてそれを使用したが、予選で破損し修復不能となった。モナコGPでは、これが2台のマシンの唯一の違いになる見通しだ。

「正直なところ、僕はまだフルアップデートパッケージを一度も使えていないんです。イモラでも完全体ではありませんでしたし」と角田裕毅は語った。

「今回は完全に一歩後退した形になります。それは僕の責任です」

角田裕毅は、イモラでのクラッシュ(ピットレーンスタートから10位入賞に挽回)についても言及し、今年のレッドブルRB21がセッティング変更にどう反応するのか、理解を深める必要があると語った。今年、角田裕毅は日本GPからレッドブルに加入し、テストなしで投入されている。

「正直、イモラの予選でのようなことは、マシンの挙動を理解していれば起きなかったと思います」

「VCARB時代には、2022年以降ああいう単独クラッシュはしていません。あれは明らかに攻めすぎました。つまり、どういう挙動になるか理解が足りていなかったということです」

「試したセッティングは完全に新しいものでした。正直、レッドブルのマシンは思っていたよりもセッティング変更で挙動が変わるんです。VCARBのマシンでは、そこまで大きな変化は感じなかったので」

「ですから、新しいことを試すときはもっと慎重にいく必要があります。今は予想以上に時間がかかっている段階です。でも、僕とレースエンジニアのウッディ(リチャード・ウッド)、パフォーマンスエンジニアのクック(リチャード・クック)とは良い関係を築けています。このガレージ側では、毎レース学びながら前進しています」

角田裕毅 レッドブル F1 モナコGP

25歳の角田裕毅にとって、誤差の許されない狭いモナコ市街地コースはさらに難易度が高いが、ペースの構築を段階的に進めると誓う。

「このコース自体は結構好きで、過去2年も良い思い出があります」

「どうやら、レッドブルのマシンはモナコではバンピー(路面の凸凹が激しい)で、あまり運転しやすくないようなんです。それはマックスも言っていました」

「だから、自信を積み重ねていくしかありません。いい予選ができることを願ってます。イモラや他のサーキットのように、ランオフエリア(舗装された退避エリア)がある場所と同じアプローチは取れませんから、少しずつペースを上げていきます」

なお、レッドブルは多くのチーム同様、モナコ特有のレイアウトに対応するため、サーキット専用のアップグレードを導入している。具体的には、高ダウンフォース仕様のリアウイング、冷却性能を高めたブレーキダクト、狭いヘアピンに対応するためステアリングの切れ角を拡大したフロントサスペンションの改良が含まれている。

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カテゴリー: F1 / 角田裕毅 / レッドブル・レーシング / F1モナコGP