角田裕毅に忍び寄るハジャーの影 元F1王者「今こそ危機感を持つべき」

角田裕毅は、2025年シーズン開幕からわずか3戦目でマックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてレッドブル・レーシングに昇格。開幕戦から不調が続いていたリアム・ローソンとシートを交代する形で昇格を果たした。
25歳の角田は、バーレーンとマイアミでポイントを獲得し、Q3進出も果たすなどローソンよりは好成績を収めているが、それでも依然としてフェルスタッペンには大きく後れを取っている。
一方、F1初戦となったオーストラリアGPのフォーメーションラップでクラッシュを喫したアイザック・ハジャーは、その後のレースで素晴らしいパフォーマンスを披露。レッドブルの姉妹チームであるレーシングブルズの一員として、すでに7ポイントを獲得し、より経験豊富なローソンを上回る走りでチームをけん引している。

ハジャーがレッドブル本隊のドアを叩く日は近いのか?
1997年F1ワールドチャンピオンのヴィルヌーヴは、スカイスポーツF1に次のように語った。
「とても感心しているよ。メルボルンでの出来事は、精神的にかなりきついものになってもおかしくなかった。でも彼は動じず、立ち上がって前に進んだ」
「次のレースでも引きずることはなく、チームとしっかりやれているように見える。マシンのことを理解していて、自分が良い走りをできるような状態に持っていけている」
「彼はあのマシンの実力以上の走りをしているように見える。なぜかって? 彼にとってちょっとだけ快適になるようなセットアップに持ち込めているからだ。だからこそ、アグレッシブな走りができる。もし私が角田だったら、今ごろ心配になっていると思う」
レッドブルのシートを意味しているのかと問われたヴィルヌーヴは、こう続けた。
「角田がそこにいるのはホンダのおかげだということを思い出すべきだよ」
「昨年、レッドブルは彼を本隊に昇格させなかった。なぜなら、彼を望んでいなかったからだ。ローソンが力不足だったから仕方なくそうした」
「彼らはハジャーのことを“若すぎる”、“まだ準備ができていない”、“潰してしまうかもしれない”と心配していた。でも、今の彼を見れば、もう準備ができていることを証明しているように見える」
エミリア・ロマーニャGP決勝では、角田裕毅が10位でフィニッシュして1ポイントを獲得した一方、ハジャーはさらに上回る9位入賞を果たし、再び評価を高める結果となった。
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