F1 ブレンドン・ハートレー トロロッソ・ホンダ
元F1ドライバーのマーク・ウェバーは、ブレンドン・ハートレーのトロロッソ・ホンダからの解雇は“股間を蹴られた”ような辛さだったはずだと説明する。

2017年の後半にトロロッソからF1デビューを果たしたブレンドン・ハートレーは、2018年にホンダのF1エンジンを搭載したトロロッソでフル参戦を果たしたが、結果を出すことができず、5月のモナコGPの時点で解雇が噂され始めた。

レッドブルの首脳陣は、最終戦アブダビGPの1時間後にブレンドン・ハートレーに解雇を通達。後任としてアレクサンダー・アルボンを起用するという決断を下した。

Channel 4のテレビ解説者としてアブダビにいたマーク・ウェバーは、そのニュースが確認された直後にサーキットでブレンドン・ハートレーと会っている。過去にマーク・ウェバーとブレンドン・ハートレーは、ポルシェでともにFIA 世界耐久選手権を戦っている。

「偶然の出来事だった。僕たちは文字通り、ばったりと出くわしたんだ」とマーク・ウェバーは Speedcafe.com にコメント。

「彼が会議をしたばかりだということは知っていたけど、彼は僕に少し時間をくれないかと言ってきた。そして、僕たちは上に上がって話をした」

「当然ながら、ドライバーが終わりを知らされるのは決して良いことではないし、とにかく元気づけてあげることしかできなかった」

「彼は本当に全力を尽くしていたし、彼にやれることをやっていた。もちろん、今年アルボンに交代したいというのがレッドブルの意見だった。だから、かなり短い、フランクな会話だったよ」

「今、彼はキャリアの次の段階にいる。ほとんどの人がF1キャリアを自分が望んでいたよりも短く終えるものだし、彼らは再び向きを変えて、キャリアの次の段階に進んでいく。それが今、彼がやっていることだ」

「失望だし、股間を蹴られるような辛さだけど、とにかく失敗しても、怖がったり諦めたりせずにまた挑戦しなければならない。それが勝者がすることだ。立ち上がって、また進まなければならない」

マーク・ウェバーは、ブレンドン・ハートレーの解雇は厳しい判断ではあるが、それがスポーツの本質だと語る。

「F1のチャレンジは時間だ。常にラップタイムを出さなければならない。彼はその時間を少し早すぎると感じたかもしれないけど、F1では2~3年も待ってはくれない」

「彼には何度かチャンスがあった。どんな理由であれ、レッドブルは彼に2度目のチャンスを与えた。それは驚くべきだ。最終的にはゆっくりと忘れ去っていくだろう。彼はもっとうまくやれる部分があったかもしれないけど、彼はラフな走りをすることもあった。少し信頼性の部分で奇妙なクラッシュもあったけどね」

「でも、人々はスコアボードだけを重要視してこき下ろすものだし、ガスリーは主要なポイントを抑えていた。ブレンドンはもう少しやりたいと感じていたと思う・・・確かにチーム内の環境は最初からかなりチャレンジングだったし、彼にとっては少しショックだったと思う」

ブレンドン・ハートレーは、今年フェラーリF1チームのシミュレータードライバーに就任。また、ジェンソン・バトンの代役としてSMPレーシングからWECの2レースに出場することも決定した。来期はポルシェのワークスドライバーとしてフォーミュラEに参戦すると考えられており、次のキャリアを着実に進めている。

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カテゴリー: F1 / マーク・ウェバー / ブレンドン・ハートレー