元F1ドライバーのマーク・ウェバー、アルファタウリF1解雇報道のデ・フリースに同情
元F1ドライバーのマーク・ウェバーは、ニック・デ・フリースが「エリートの中のエリート」の中で調子を上げられると確信しており、レッドブルに対し、デ・フリースに時間を与えるよう促した。

レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、角田裕毅のアルファタウリF1のチームメイトとしてレッドブルと契約したニック・デ・フリースの長年のレース経験を考慮すると、角田よりも先にアルファタウリF1のチームリーダーになることを新シーズンに先立ち期待していた。

しかし、デ・フリースは、F1ルーキーシーズンに苦戦しており、1周目に数回のインシデントに巻き込まれ、何度かクラッシュも喫している。

角田が2度のトップ10入りを果たした一方で、ノーポントのデ・フリースに対し、ヘルムート・マルコはアゼルバイジャンGP後に“イエローカード”が出されている宣言し、ダニエル・リカルドや他のレッドブルのジュニアが彼のレースシートに座るのではないかとの憶測を呼んでいる。

しかし、ヘルムート・マルコが「これまでで最高の週末だった」と語ったモナコで調子を上げ、スペインでも角田からわずか数秒の差しかなかったことから、マーク・ウェバーはレッドブルにデ・フリースに時間を与えるよう促している。

「もちろん、ニックは難しいスタートを切った」と彼は認めた。「しかし、この2回のレースウィークエンドを見れば、彼は満足できるはずだ。でも、この2週間のレースには満足しているはずだ。これからはもううまくやれると思う」

「これはエリート中のエリートですが、ニックならばこの状況を乗り越えられると思う。彼ならできると確信している」

2002年から2013年までF1に参戦し、9回のグランプリを制したウェバーは、テストの日数が限られている現在のF1は、かつてよりもルーキーにとって厳しいものになっていると考えている。

今年のプレシーズンテストは3日間で、チームメイトのテストはそれぞれ1日半だけだった。シーズン中のテストも過去のものとなってしまった。

「F1に新しく入ってくる人たちにとって、最近はとても難しいことだ。私の見解では、今のF1ではルーキーにとってかつてないほど難しくなっている」とウェバーは語った。

「テストの機会はほとんどなくなったため、学習プロセスの多くはレースの週末に行われなければならない

「すでに経験を積んでいるドライバーにとっては、それはもちろん素晴らしい利点だ。しかし、真人にとっては、1年目、あるいは数年目のF1は、厳しいクラスになっている」

デ・フリースは、長年アルファタウリのチーム代表を務めてきたフランツ・トストの、新人がF1で足元を固めるには少なくとも3年は必要だと考えているの意見に賛同している。


デ・フリーズは、長年アルファタウリのチーム代表を務めてきたフランツ・トスト氏の意見を支持している。フランツ・トストは、新人がF1で足元を固めるには少なくとも3年は必要だと考えており、角田裕毅が最初の2シーズンの試練の末にグリッドにまだ留まっている唯一の理由だと主張する専門家もいる。

デ・フリースは、モナコGP前のマルコの批判についてどう思うかと聞かれ、「人は間違いを犯すものだ。僕もミスをする。僕たちは人間だし、前に進んでいく」と語った。
さらに「個人的には、少しミスが多すぎたと思っていると言っても過言ではない」とデ・フリースは続けた。

「競争力があり、良いポテンシャルを示していた瞬間はあったと思うけど、それを結果に結びつけることも、週末の終わりに結果を出すこともできなかった」

「同時に、まだシーズン序盤であることも事実だ」

「プレッシャーに関して言えば、ドライバーはいつでも生き残るために戦うことができると思う。なぜなら、キャリアを通して常にそうしてきたからだ。キャリアを通じて、自分のキャリアを成功裏に進めるためには、常にパフォーマンスと成果が必要だからだ」

「僕のキャリアの中で、今と昔が違うとは思っていない。でも、F1は私がこれまでレースをしてきた他のどの選手権とも非常に異なっていると認めることができる」

「最も難しい点は、まず第一に、ミッドフィールドが非常にタイトで競争力があり、マージンが非常に非常に小さいことだと思う」

「フォーミュラ2やフォーミュラ3では、フリープラクティスセッションが1回あり、フル燃料と1つのコンパウンドでスタートし、その後は燃料を減らして予選に臨むけど、それでもセッションを通して燃料を走らせる必要があり、別のコンパウンドを使う」

「だから、実際のところ、F2とF3では2周しかなく、それが実際に重要だ。だから、その2周で85%か90%以内に入っていれば、ある程度の順位には達していると想像できる」

「一方、F1では、すべてが限界に向かってかなりプッシュされており、パッケージもドライバーも、週末を通じて何も残らないまですべてが開発され、改善されているように感じえう。そして、そのアプローチは異なる」

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / マーク・ウェバー / スクーデリア・アルファタウリ / ニック・デ・フリース