ヨス・フェルスタッペンに誤算?ホーナー更迭から1年で深まるレッドブルF1の亀裂

新代表ローラン・メキース体制の下でも、マックス・フェルスタッペンの去就を巡る不透明感は解消されておらず、むしろレッドブル首脳部との対立は以前より深まっているとの見方が浮上している。
ホーナー退任後も続くフェルスタッペン陣営との対立
マックス・フェルスタッペン陣営は、昨年7月のクリスチャン・ホーナー更迭に関与したとの見方を否定している。しかし、その直前のシルバーストンでは、父ヨス・フェルスタッペンがレッドブルのガレージ内でホーナーと激しく口論したと報じられ、これがホーナーにとって最後のグランプリとなった。
その後、ローラン・メキースがチーム代表に就任すると、ヨス・フェルスタッペンはチームの「友好的な雰囲気」を評価していた。マックス・フェルスタッペンも一時はタイトル争いに復帰し、新体制は順調なスタートを切ったように見えた。
しかし2026年シーズンは状況が一変した。
レッドブルは新型パワーユニット開発の影響で苦戦を予想していたが、実際にはRB22自体の競争力不足が大きな問題となった。オーストリアGPで軽量化アップデートが投入されるまでは大幅な重量超過にも悩まされ、マックス・フェルスタッペンは開幕9戦で76ポイントしか獲得できずランキング7位に低迷している。
月末以降には成績条項による契約解除オプションを行使できる立場となる一方で、レッドブル首脳部は残留を公表するよう説得を続けていると報じられている。
オーストリア本社との関係悪化
ジャーナリストのダニエル・モクソンは『Pit Lane Torque』ポッドキャストで、ホーナー退任後の組織体制の変化が現在の対立を生んでいると分析した。
「両者の関係は確実に悪化している」
「問題はローラン・メキースとの関係というより、クリスチャン・ホーナー時代よりも深くチーム運営に関与するようになったオーストリア本社首脳との関係だ」
「ホーナーはチーム運営を比較的自由に任されていた。しかし彼が退任した大きな理由の一つは、新しいオーストリア側の経営陣がより強い影響力を持ちたいと考えたからだった」
モクソンによれば、ホーナー体制でも内部対立は存在したが、現在のようにフェルスタッペン陣営を否定的に描く情報が外部へ流れることはほとんどなかったという。
ホーナー時代とは異なるレッドブルの姿勢
さらにモクソンは、ヨス・フェルスタッペンについて「非常に押しの強い人物」であり、「息子のためなら波風を立てることもいとわない人物」と評している。
ヨス・フェルスタッペンはホーナー退任によってチーム内がより調和の取れた環境になると考えていた可能性がある。しかし実際には、レッドブル本社を率いるオーストリア首脳部はより強硬な姿勢を取るようになった。
ホーナーは時としてマックス・フェルスタッペンをチームと同等の存在として扱ってきたが、共同オーナーのマーク・マテシッツら経営陣はその考え方を共有していないとされる。
また、一部報道では49%の共同オーナーであるマーク・マテシッツが、長期化するフェルスタッペンを巡る騒動に嫌気が差し、チーム離脱を望んでいるとの情報も伝えられている。
一方で、ローラン・メキースは現時点で両者の対立を仲裁できておらず、チームとエースドライバーの溝はホーナー時代以上に深まっているとの見方が強まっている。
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