マックス・フェルスタッペン効果 ニュル24時間が史上初完売

4度のF1ワールドチャンピオンであるフェルスタッペンは今週、CPレーシングから伝説的なノルドシュライフェで開催される24時間レースに出場する。マシンはメルセデスAMG GT3 Evoで、チームメイトはダニ・ジュンカデラ、ジュール・グーノン、ルーカス・アウアーとなる。
イベント主催者は今週、週末通し券が初めて完全に売り切れたことを確認した。残っているのは木曜、金曜、日曜の限られた1日券のみで、フェルスタッペンの参戦がイベントへの関心を大きく押し上げた形だ。
F1への不満と“リアルなモータースポーツ”への回帰
フェルスタッペンは近年、F1の新世代マシンに対して強い不満を示してきた。バッテリーの回生とデプロイメントに大きく左右される現在のF1について、「マリオカート」のようだと表現し、「反レース的」だとも語っている。
一方で、ニュルブルクリンクでのスポーツカー参戦については「本物のモータースポーツがどんなものかを思い出させてくれる」と語り、走行後には「幸せな気分でクルマを降りている」と明かしていた。
その言葉は、今回の完売という現象によってさらに重みを増した。フェルスタッペンのニュルブルクリンク挑戦は、単なるサイドクエストではなく、現在のF1に対する本人の距離感を映す象徴的な出来事になっている。
去就不透明のなかで注目される“10月”
フェルスタッペンのF1での将来は依然として不透明だ。レッドブルの苦戦が続くなか、本人は今季終了後にF1を離れる可能性にも言及している。
ESPNによれば、フェルスタッペンが決断を下す期限は今年10月までとされている。レッドブルの現在の成績とライバル勢とのパフォーマンス差を踏まえれば、離脱やサバティカルを選ぶ場合、成績関連の条項を行使できる可能性が高いとみられている。
レッドブルは昨年、フェルスタッペンがF1の現状に不満を募らせるなかで、本人を満足させるためにニュルブルクリンクでのスポーツカー参戦を許可していた。
ノルドシュライフェが持つ歴史的な重み
ニュルブルクリンク24時間レースは1970年に初開催された。舞台となるノルドシュライフェは、かつてF1ドイツGPも開催された伝説的なコースであり、1976年にはニキ・ラウダが瀕死の大事故を喫した場所でもある。
安全面の懸念から、近年のF1ではニュルブルクリンクでレースが行われる場合もグランプリレイアウトが使用されてきた。直近では、パンデミックで短縮された2020年シーズンにアイフェルGPとしてカレンダーに加わった。
フェルスタッペンにとって今回のニュルブルクリンク24時間レースは初参戦となる。そのデビューが史上初の完売を生んだことは、彼の存在感がF1の枠を超えていることを示している。
Photo:Getty Images
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