マックス・フェルスタッペン「雨が降ってもブラジルはマクラーレンF1が有利」

昨年のブラジルGPでは雨に翻弄される展開の中で優勝し、4度目のワールドチャンピオンに王手をかけたフェルスタッペン。今週末も再び雨予報が出ており、同じ展開になればマクラーレン勢との差を詰めるチャンスとなる。しかし本人は、雨が味方するとは限らないと慎重な姿勢を見せている。
「雨の中では常にリスクがある」とフェルスタッペンはF1公式チャンネルに語った。
「うまくいくこともあれば、逆に裏目に出ることもある。今年はマクラーレンがウェットで本当に強い。特にインターミディエイトタイヤでのオーバーヒートのコントロールがうまいんだ。だから雨が降ったからといって、僕たちが自動的に勝てるわけじゃない」
マクラーレンは今季、雨に見舞われた4戦すべてで勝利を収めている。メルボルンではフェルスタッペンが序盤にタイヤの消耗で後退し、ランド・ノリスが勝利。マイアミのスプリントでもノリスが雨のなかセーフティカーを味方につけて優勝し、フェルスタッペンはピットでの接触により遅れを取った。
さらにシルバーストンでは、セーフティカーリスタートでフェルスタッペンがスピンし、マクラーレンが1-2フィニッシュ。スパ・フランコルシャン(ベルギーGP)でも雨の中でオスカー・ピアストリが優勝し、ノリスが2位。フェルスタッペンはシャルル・ルクレール(フェラーリ)に次ぐ4位に終わっている。
フェルスタッペンは現在、チャンピオンシップ首位との差を5戦で104ポイントから36ポイントに縮めている。残り4戦となったが、逆転は容易ではないと認めている。
「最後までやれることはすべてやる」とフェルスタッペン。
「36ポイント差はまだ大きいけど、ここ数戦はチームとしてとてもいい仕事ができていると思う。ただ、さらに差を詰めたいなら、これからは常にマクラーレン勢の前にいなきゃいけない。それはかなり大きなチャレンジになると思う」

マクラーレンの「雨に強い」秘密とフェルスタッペンの課題
今季のマクラーレンは、インターミディエイトやウェットタイヤの適正温度管理に優れ、低速域でもタイヤを素早く暖められる特性を持つ。対してレッドブルは、ドライでは優れたトラクションと効率的な空力を武器とする一方で、ウェット時の温度ウィンドウが狭く、特に冷却と発熱のバランスに苦戦している。
ブラジルのインテルラゴスは標高が高く、気温変化が激しい。特に今週末はFIAが「レベル4(最重度)」の雨警報を発令しており、スプリントや予選が影響を受ける可能性が高い。
フェルスタッペンが再びチャンピオン争いに食い込むには、単なる速さだけでなく、変化するコンディションへの適応力が鍵となりそうだ。
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