ウィリアムズF1 メルセデスPUの“裏技”を分析「システムを欺いている」

メルセデスのカスタマーチームであるウィリアムズも同じPUを搭載しているが、ワークスチームと同等のパフォーマンスを引き出せているわけではない。ボウルズは、メルセデス独自のエネルギーマネジメント手法を分析し、自チームでも再現を目指していることを明かした。
メルセデスが見つけた「システムを欺く」エネルギー制御
2026年のF1ではエネルギーマネジメントがラップタイムを左右する重要な要素となっている。メルセデスは、この分野でライバルを一歩リードしているとみられている。
ボウルズによると、メルセデスはPUのエネルギー使用をより有利な区間へ配分できるよう、「システムを欺く(trick the system)」ような制御を実現しているという。
その代償として、ドライバーはラップ終盤で一時的にアクセルを戻す必要があると分析している。実際、ベルギーGPのスパ・フランコルシャンでは、アンドレア・キミ・アントネッリとジョージ・ラッセルが最終セクターでリフトしている様子がデータ上でも確認できる。
しかし、その結果として最終コーナーの立ち上がりでは大きなエネルギーを利用でき、長いホームストレートで卓越した加速性能を発揮していることが特徴だ。
同じPUでもワークスとの差は埋まらず
ウィリアムズはメルセデス製PUを使用しているものの、同じ制御戦略をそのまま利用できるわけではない。
ボウルズはSky F1のインタビューで、その現状を次のように説明した。
「彼らがやっているのは、実質的にはシステムを欺いて、より効率的な場所でエネルギーを使えるようにしていることだ。その代償としてリフトが必要になる。それが我々の現時点での最も有力な分析だ」
「我々はメルセデスのカスタマーチームだが、だからといって彼らと同じものが利用できるという意味ではない」
「だから我々も舞台裏で全力を尽くし、パワーユニットを同じように運用できる方法を見つけようとしている」
現在のウィリアムズは、カルロス・サインツJr.とアレックス・アルボンの競争力向上に向け、このエネルギーマネジメント技術の再現に取り組んでいるという。
2026年F1で広がるPUソフトウェア開発競争
2026年レギュレーションでは、PUそのものの性能だけでなく、回生と放出をどのタイミングで行うかというソフトウェア制御が大きな差を生み出している。
ボウルズの発言は、同じメルセデス製PUを搭載していても、ワークスチームだけが活用できる運用ノウハウや制御技術が存在する可能性を示唆するものだ。今後、カスタマーチームが同様の手法をどこまで再現できるかは、予選での勢力図を左右する新たな開発競争の焦点となりそうだ。
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