FIA世界耐久選手権 WEC
FIA世界耐久選手権(WEC)第6戦サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)6時間レースの予選が行われ、TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050 HYBRIDは、3,4番手で2列目に並んで明日の決勝レースに挑むこととなった。

WEC第6戦COTA6時間レースのLMPクラス公式予選は、9月15日(金)の午後3時25分から20分間の予定で行われた。天候は予報通りの晴天。

気温は35度を記録し、テキサスの陽射しが容赦なくサーキットを射る。路面温度も45度に跳ね上がり、チームはパワートレーン系の冷却性能、タイヤ磨耗を中心に検証を行った。

公式予選は各車2人のドライバーがタイムアタックし、2人のタイムの平均値を採用する。TS050 HYBRID #7号車は小林可夢偉とマイク・コンウェイ、#8号車はセバスチャン・ブエミと中嶋一貴が各々担当。2台はコースがクリアになるタイミングを待ってピットロードで約4分間待機、#7号車は小林が、#8号車はブエミがステアリングを握ってタイムアタックに出ていった。

予選開始と共にタイムアタックを行っていたライバル勢は、この時点ですでに上位タイムを記録していたが、残念ながら2台のTS050 HYBRIDは、そのタイムを覆すことが出来なかった。#8号車は最初にアタックしたブエミが中盤の第11コーナー(ヘアピン)でコースオフを喫するも、2度目のアタックでタイムを挽回。ステアリングを引き継いだ中嶋はブエミが使用したタイヤをそのまま使用し、無理をせずタイムアタックをまとめて平均タイム1分46秒400で3番手グリッドを獲得した。#7号車は小林がタイムを出したあと、続くコンウェイのベストラップはコースの中盤以降で下位カテゴリーの遅い車両に走行ラインを阻まれ、結局平均タイム1分47秒098で4番手に終わった。チームにとっては、メキシコに続く残念な予選になった。

決勝レースは明日9月16日(土)の正午にスタートを切る。昨年までの夜間レースと違って昼間のレースは高温多湿に悩まされることになることが予想され、ドライバーの体調管理と共に特にタイヤの摩耗状態が大きなポイントとなる。TOYOTA GAZOO Racingは万全の準備を整えて決勝レースに臨む。

TS050 HYBRID #7号車:(小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペス)
公式練習第3回目: 4番手 (1分48秒086), 28周
公式予選: 4番手 (平均1分47秒098)

TS050 HYBRID #8号車:(中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、ステファン・サラザン)
公式練習第3回目: 1番手 (1分45秒712), 29周
公式予選: 3番手 (平均1分46秒400)

小林可夢偉 (TS050 HYBRID #7号車)

アタックラップは大きなミスをすることなくこなせました。頑張りましたが、いくつかのコーナーでコンマ数秒ずつ足りず、最前列グリッドを狙うには足りませんでした。明日の決勝レースは今日よりも良い状況になると願い、出来るだけ多くのポイントを獲得すべく挑みます。

マイク・コンウェイ (TS050 HYBRID #7号車)

LMP2車両にラインを塞がれ大きくタイムロスをしてしまい、とても残念です。ちょうどアタックラップに入る前にこの車両がピットから出て来たようです。ドライバーは全く後ろを見ていなかったようで、パッシングもしたのですが、バックストレートまで、中盤のセクターの大半をこの車両の後で失ってしまいました。

中嶋一貴 (TS050 HYBRID #8号車)

私自身のタイムアタックについては、セバスチャンから引き継いだ同じタイヤでのアタックだったため、タイムが真の実力かを判断するのは難しいと思います。しかし、TS050 HYBRIDは良い感触でしたし、楽しんで予選をアタック出来ました。結果は、我々の望んでいたものにはなりませんでしたが、最後の公式練習走行中に試したロングランのペースが思いのほか良かったので明日の決勝レースには期待があります。

セバスチャン・ブエミ (TS050 HYBRID #8号車)

ターン11でフロントタイヤをロックさせるというミスを犯してコースを外してしまい、大きくタイムをロスしました。一貴とチームに申し訳なく思っています。予選では我々はライバルに肉薄出来ると考えていましたが、僅かに及びませんでした。しかし、明日は6時間という長いレースですし、絶対に諦めずに最後まで戦い続けます。

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カテゴリー: F1 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)