【WEC】 トヨタ、初挑戦のニュルブルクリンクで公式練習初日を消化
FIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ニュルブルクリンク6時間レースへ向けて、2014年のチャンピオンチーム、TOYOTA GAZOO Racingは公式練習を開始した。
ル・マン24時間レース以来2ヶ月のブランクを経て、TOYOTA GAZOO Racingは本拠地ケルンから南へ90kmのニュルブルクリンクへと向かい、今シーズンのヨーロッパにおけるWEC最後のレースに臨む。
今シーズンのこれまでのレース同様、TS040 HYBRIDはニュルブルクリンクでも性能面でライバルチームに対して劣勢に立たされており、今日行われた2回の公式練習にもその結果が反映されている。
アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴の3人が乗るTS040 HYBRID#1号車は両セッションとも6番手のタイム、アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイの#2号車は同様に5番手タイムだった。
ニュルブルクリンクでの公式練習は午前中に降った雨で路面は濡れ、路面温度は非常に低く、気温も摂氏13度しかなかった。しかし、セッションが始まって間もなく雨は小降りになり、2台のTS040 HYBRIDはミシュランのハイブリッド・インターミディエイトタイヤを使用した。
TOYOTA GAZOO Racingは先月ここニュルブルクリンクで、ブルツ、デビッドソン、ブエミの3人のドライバーで2回のテストを行ったが、他の3人のドライバーはこのコースをTS040 HYBRIDで走るのは初めてだった。そのため公式練習第1回目ではサラザン、コンウェイ、中嶋の3人はニュルブルクリンクのコースを覚えることに集中した。同時にチームはテスト以来のセットアップを見直し、日曜日のレースに向けてのセッティングを始めた。
天候の回復に伴ってコースの状態も向上し、インターミディエイトタイヤからドライタイヤへの交換の練習も出来た。その後、赤旗の提示もあって公式練習第1回目は終了したが、2台のTS040 HYBRIDはトラブル無く合計318kmを走行した。
公式練習第2回目は、襲来する厚い雨雲にもかかわらず最後まで雨は降らず、2台のTS040 HYBRIDはドライコンディションで予定のプログラムを終えることが出来、2台の合計走行距離は421kmだった。
明日29日(土曜日)にも公式練習第3回目が午前9時半から1時間行われ、午後2時半から20分の予定で公式予選が行われる。決勝レースは30日(日曜日)の午後1時にスタートを切る。
TS040 HYBRID #1号車:
(アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴)
公式練習1回目: 6番手(1分42秒541)35周
公式練習2回目: 6番手(1分40秒845)48周
アンソニー・デビッドソン:
今日はあらゆる天候コンディションを経験し、ウェットとセミウェット、そして2種類のスリックタイヤという計4種類のミシュランタイヤ全てを試しました。私は少なくともTS040 HYBRIDが好調であることを確認出来ましたし、中嶋一貴が上手くロングランをこなしてくれたので、1スティント以上を走った場合にタイヤがどうなるかを見極めることが出来ました。我々は有用な情報を得て、走行は満足行くものでした。ペースという面では、フルウェットコンディションでもない限りライバルに挑戦するのは難しいかもしれませんが、レースでは何があるか分かりません。
セバスチャン・ブエミ:
数週間前にテストを行い、多くのデータを得ていたことが、正しいセットアップを見出すための大きな手助けとなりました。今日はその作業を継続し、決勝レースで最良となるべく準備を行いました。この週末はパフォーマンスの面で我々にとって困難なものになることは分かっていますが、ハードプッシュを続け、好結果を得るためのいかなるチャンスでも狙っていきます。常に我々はベストを尽くし、勝利のために全力で戦います。もちろん、ここニュルブルクリンクはチームにとって2つのホームレースのひとつということもあり、我々の目標は表彰台です。
中嶋一貴:
私はテストに参加しなかったので、ここ数年ニュルブルクリンクを走っておらず、コースを覚えることが最初の目標でした。以前ここを走ったことのあるシングルシーターレーシングカーと、LMP1カーでのドライビングは異なります。このコースでのリズムを思い出すと共に、いくつかの記憶を呼び戻してタイムを上げて行きました。今日の我々の作業はTS040 HYBRIDのセットアップとバランスを最適化することでした。また、ロングランでタイヤがどのように摩耗するかについても決勝レースへ向けた有意義な情報を得ることが出来ました。
TS040 HYBRID #2号車:
(アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
公式練習1回目: 5番手(1分41秒812)27周
公式練習2回目: 5番手(1分40秒612)34周
アレックス・ブルツ:
午後はドライセッションで走れたことを、アイフェルの神に感謝します。先日のテストの時はウェットコンディションで、今朝の私のスティントもウェットだったからです。ドライコンディションのもとをTS040 HYBRIDで走るのは非常に楽しい経験でした。いくつかのロングコーナーと、低速、高速コーナーが混じる中、正しいバランスを見出すのは困難でした。セットアップでの最良の妥協点を見出すべく努力を続けており、TS040 HYBRIDがニュートラルで、楽しめたという点では満足しています。
ステファン・サラザン:
私は以前ここでLMP1カーのレースを戦った時に勝っており、再びコースを走るのを楽しんでいます。今日は、いつもの公式練習日と同じく、全てが問題なく進みました。何回かのロングランと、決勝レースへ向けた準備に役立つTS040 HYBRIDのセットアップを行いました。全体的に見て良い感触ですが、ライバルと比べると速さは充分とは言えません。今日は決勝レースへ向けて順調に準備作業をこなせました。明日は更なる改善を進めていきます。可能な限り最良の結果を得るべく戦い、プッシュを続けていきます。
マイク・コンウェイ:
何年か振りにニュルブルクリンクに戻れて喜んでいます。公式練習は順調で、特にTS040 HYBRIDのバランスの面で満足しています。まだいくつかの調整が必要で、その後予選に臨むことになると思いますが、その作業は明日の公式練習3回目で行うことになるでしょう。競争という面ではやや後れを取っていますが、TS040 HYBRIDから可能な限りのパフォーマンスを引き出すべく、夜を徹して全てのデータを解析し、最善を尽くします。
カテゴリー: F1 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)
ル・マン24時間レース以来2ヶ月のブランクを経て、TOYOTA GAZOO Racingは本拠地ケルンから南へ90kmのニュルブルクリンクへと向かい、今シーズンのヨーロッパにおけるWEC最後のレースに臨む。
今シーズンのこれまでのレース同様、TS040 HYBRIDはニュルブルクリンクでも性能面でライバルチームに対して劣勢に立たされており、今日行われた2回の公式練習にもその結果が反映されている。
アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴の3人が乗るTS040 HYBRID#1号車は両セッションとも6番手のタイム、アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイの#2号車は同様に5番手タイムだった。
ニュルブルクリンクでの公式練習は午前中に降った雨で路面は濡れ、路面温度は非常に低く、気温も摂氏13度しかなかった。しかし、セッションが始まって間もなく雨は小降りになり、2台のTS040 HYBRIDはミシュランのハイブリッド・インターミディエイトタイヤを使用した。
TOYOTA GAZOO Racingは先月ここニュルブルクリンクで、ブルツ、デビッドソン、ブエミの3人のドライバーで2回のテストを行ったが、他の3人のドライバーはこのコースをTS040 HYBRIDで走るのは初めてだった。そのため公式練習第1回目ではサラザン、コンウェイ、中嶋の3人はニュルブルクリンクのコースを覚えることに集中した。同時にチームはテスト以来のセットアップを見直し、日曜日のレースに向けてのセッティングを始めた。
天候の回復に伴ってコースの状態も向上し、インターミディエイトタイヤからドライタイヤへの交換の練習も出来た。その後、赤旗の提示もあって公式練習第1回目は終了したが、2台のTS040 HYBRIDはトラブル無く合計318kmを走行した。
公式練習第2回目は、襲来する厚い雨雲にもかかわらず最後まで雨は降らず、2台のTS040 HYBRIDはドライコンディションで予定のプログラムを終えることが出来、2台の合計走行距離は421kmだった。
明日29日(土曜日)にも公式練習第3回目が午前9時半から1時間行われ、午後2時半から20分の予定で公式予選が行われる。決勝レースは30日(日曜日)の午後1時にスタートを切る。
TS040 HYBRID #1号車:
(アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴)
公式練習1回目: 6番手(1分42秒541)35周
公式練習2回目: 6番手(1分40秒845)48周
アンソニー・デビッドソン:
今日はあらゆる天候コンディションを経験し、ウェットとセミウェット、そして2種類のスリックタイヤという計4種類のミシュランタイヤ全てを試しました。私は少なくともTS040 HYBRIDが好調であることを確認出来ましたし、中嶋一貴が上手くロングランをこなしてくれたので、1スティント以上を走った場合にタイヤがどうなるかを見極めることが出来ました。我々は有用な情報を得て、走行は満足行くものでした。ペースという面では、フルウェットコンディションでもない限りライバルに挑戦するのは難しいかもしれませんが、レースでは何があるか分かりません。
セバスチャン・ブエミ:
数週間前にテストを行い、多くのデータを得ていたことが、正しいセットアップを見出すための大きな手助けとなりました。今日はその作業を継続し、決勝レースで最良となるべく準備を行いました。この週末はパフォーマンスの面で我々にとって困難なものになることは分かっていますが、ハードプッシュを続け、好結果を得るためのいかなるチャンスでも狙っていきます。常に我々はベストを尽くし、勝利のために全力で戦います。もちろん、ここニュルブルクリンクはチームにとって2つのホームレースのひとつということもあり、我々の目標は表彰台です。
中嶋一貴:
私はテストに参加しなかったので、ここ数年ニュルブルクリンクを走っておらず、コースを覚えることが最初の目標でした。以前ここを走ったことのあるシングルシーターレーシングカーと、LMP1カーでのドライビングは異なります。このコースでのリズムを思い出すと共に、いくつかの記憶を呼び戻してタイムを上げて行きました。今日の我々の作業はTS040 HYBRIDのセットアップとバランスを最適化することでした。また、ロングランでタイヤがどのように摩耗するかについても決勝レースへ向けた有意義な情報を得ることが出来ました。
TS040 HYBRID #2号車:
(アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
公式練習1回目: 5番手(1分41秒812)27周
公式練習2回目: 5番手(1分40秒612)34周
アレックス・ブルツ:
午後はドライセッションで走れたことを、アイフェルの神に感謝します。先日のテストの時はウェットコンディションで、今朝の私のスティントもウェットだったからです。ドライコンディションのもとをTS040 HYBRIDで走るのは非常に楽しい経験でした。いくつかのロングコーナーと、低速、高速コーナーが混じる中、正しいバランスを見出すのは困難でした。セットアップでの最良の妥協点を見出すべく努力を続けており、TS040 HYBRIDがニュートラルで、楽しめたという点では満足しています。
ステファン・サラザン:
私は以前ここでLMP1カーのレースを戦った時に勝っており、再びコースを走るのを楽しんでいます。今日は、いつもの公式練習日と同じく、全てが問題なく進みました。何回かのロングランと、決勝レースへ向けた準備に役立つTS040 HYBRIDのセットアップを行いました。全体的に見て良い感触ですが、ライバルと比べると速さは充分とは言えません。今日は決勝レースへ向けて順調に準備作業をこなせました。明日は更なる改善を進めていきます。可能な限り最良の結果を得るべく戦い、プッシュを続けていきます。
マイク・コンウェイ:
何年か振りにニュルブルクリンクに戻れて喜んでいます。公式練習は順調で、特にTS040 HYBRIDのバランスの面で満足しています。まだいくつかの調整が必要で、その後予選に臨むことになると思いますが、その作業は明日の公式練習3回目で行うことになるでしょう。競争という面ではやや後れを取っていますが、TS040 HYBRIDから可能な限りのパフォーマンスを引き出すべく、夜を徹して全てのデータを解析し、最善を尽くします。
カテゴリー: F1 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)