トロロッソ・ホンダ:F1ブラジルGP 予選レポート
トロロッソ・ホンダは、F1ブラジルGPの予選で、ピエール・ガスリーがQ3進出を果たし10番手、ブレンドン・ハートレーは僅差の争いの中で17番手に終わった。
第20戦ブラジルGPは2日目を迎え、フリー走行P3と予選が行われた。開催地のインテルラゴス・サーキットは黒い雲に覆われ、雨が予想されるコンディションで一日が始まった。
P3は、気温24℃、路面温度34℃で、雨は降らずドライコンディションで開始。トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは、スーパーソフトタイヤでアタックシミュレーションを行い、1分9秒402をマークし9番手となる。ブレンドン・ハートレーは1分9秒985で16番手。ともに予選に向けてマシンのセッティングを進めた。
午後3時、空には厚く黒い雲が現れ、セッション中の降雨が予想される中、予選Q1がスタート。コースの状況を見極め、トロロッソ・ホンダの2台は最後にコースイン。1セット目のスーパーソフトタイヤでのアタックで、ガスリーが1分9秒501、ハートレーが1分9秒739をマークする。2セット目のアタックに入る頃、コースの一部で小雨が降り始めた。セッション終盤、ガスリーは1分9秒046、ハートレーは1分9秒280とタイムアップを果たす。2台は再度アタックを行ったが、さらなるタイムアップは果たせずQ1を終了。ガスリーは12番手でQ2進出を果たしたが、ハートレーは僅差の争いの中で17番手に終わり、Q1敗退となった。
さらなる降雨が懸念されたQ2では、セッション早々にガスリーが1分8秒616とベストタイムを更新。セッション中盤から雨はやや強くなり、2セット目のアタックではタイムを伸ばすことはできずにQ2を終了したが、ガスリーは10番手でQ3進出を果たした。
Q3開始時には雨は上がり、ガスリーはまず中古のスーパーソフトタイヤでアタックし1分9秒029をマーク。セッション終盤に新品のタイヤでコースインしたが、タイムアップには至らなかった。ガスリーは予選10番手となり、日本GP以来のトップ10入りとなった。
トロロッソ・ホンダの2台は、上位車にグリッドペナルティーが出たことにより、ガスリーが5列目9番手から、ハートレーは8列目16番手から決勝レースでの上位進出を狙う。
F1ブラジルGP決勝レースは、11月11日(日)午後3時10分(日本時間12日〈月〉午前2時10分)にスタートする。
田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「昨日の走行データをもとにマシンのセットアップを煮詰めて午前のプラクティスに臨み、いい感触を得た上で予選に向かうことができました。午後の予選では時折小雨が降る状況のなか、チームが適切なタイミングでマシンを送り出し、またガスリー選手も力強い走りを見せてくれたことにより、Q3進出を果たすことができました。
明日もレース中盤から終盤にかけて雨の予報が出ていますので、様々な状況に対してシミュレーションを行った上で決勝に臨みます」
ジョナサン・エドルズ (トロロッソ チーフレースエンジニア)
「昨日はショートランがよかったので、夜はロングランのペースに焦点を当てて作業を進めてきました。おかげで、P3では多くのセットアップ変更を試し、明日のレースに向けてパフォーマンス向上を果たせたと思います。一方で、そのような変更を加えてもショートランのペースはよかったので、予選でのQ3進出は、1台は確実に、よければ2台とも果たせる自信がありました。雨が降り出すのが分かったので、セッションは難しくなり、ピットウォールも慌ただしかったですし、ガレージの作業も大変でした!残念ながら、Q1でブレンドンはターン8でロックアップするミスがあり、わずか0.016秒差でQ2進出を逃してしまいました。Q2でも引き続きドライとウエットが入り交じる難コンディションでしたが、インターミディエイトタイヤを使うほどの雨量ではありませんでした。スーパーソフトを使える適切なタイミングでコース上にいることが狙いで、うまく対応することができてQ3進出を果たしました。Q3では本来のペースを発揮できなかったので、原因を把握する必要があります。Q2までにタイヤを多く使い、新品が1セットしか残っていなかったので、その点はライバル勢が有利でした。ただ、それを差し引いても、ペースを上げられませんでした。Q1とQ2の時点で予想していたペースに届いていないことが分かっていたので、リスクを冒して他のマシンよりも最後にアタックすることを選びました。作戦通りトラックポジションはよかったのですが、ピエールがマシンの力を引き出そうとしても、勝負になるラップにできませんでした。Q3に進めたのはいいことですし、マシンに加えた変更が、明日のレースでの上位進出に役立つはずです」
ピエール・ガスリー (10番手)
「予選での感触は本当によくて、Q3進出が果たせたのは大きいと思います。今日のパフォーマンスには満足していますし、(Red Bullのリカルド選手のペナルティーにより)明日は9番手からスタートできます。セッションの間じゅう、緊張とエキサイティングな気分が入り混じったような心境でした。Q1では雨がだんだんと強まっていきましたが、チームとともにうまく対処できて、Q2、Q3へ進出することができました。今日のような不安定なコンディションの中では、次のコーナーでグリップがどのくらいあるのか、路面の濡れ具合はどうなのかなど、予測がつかないので大変でしたが、最終的にはすごくいい仕事ができたと思います。今日はトップ10に入ることができましたが、ライバルたちは速いので、明日のレースは簡単にはいかないと思います。全開でプッシュし、いいバトルをしてポイントを積み重ねたいです」
ブレンドン・ハートレー (17番手)
「1000分の2秒差でQ2進出を逃してしまい、もどかしい気持ちです。ターン8でフロントをロックさせるという大きなミスを犯してしまい、それによってタイヤに小さなフラットスポットができたことで0.5秒ほどを失ったので、Q2進出に届かなかったと考えています。雨により難しい状況の中でしたが、ピットウォールのエンジニアから伝えられた路面コンディション情報は的確でした。フリー走行でマシンバランスに満足していなかったのを受けて、懸命に作業してくれたチームに感謝しています。今日は中団の差がとてもタイトで、僕らは一歩及びませんでした。明日は厳しいレースになると思いますが、マシンの手ごたえはいいですし、予報のように雨がらみのコンディションになれば、予測が難しいレースにもなりうるのではと思っています」
関連:F1ブラジルGP 予選:ルイス・ハミルトンが今季10回目のPP獲得
カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1 / F1ブラジルGP
第20戦ブラジルGPは2日目を迎え、フリー走行P3と予選が行われた。開催地のインテルラゴス・サーキットは黒い雲に覆われ、雨が予想されるコンディションで一日が始まった。
P3は、気温24℃、路面温度34℃で、雨は降らずドライコンディションで開始。トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは、スーパーソフトタイヤでアタックシミュレーションを行い、1分9秒402をマークし9番手となる。ブレンドン・ハートレーは1分9秒985で16番手。ともに予選に向けてマシンのセッティングを進めた。
午後3時、空には厚く黒い雲が現れ、セッション中の降雨が予想される中、予選Q1がスタート。コースの状況を見極め、トロロッソ・ホンダの2台は最後にコースイン。1セット目のスーパーソフトタイヤでのアタックで、ガスリーが1分9秒501、ハートレーが1分9秒739をマークする。2セット目のアタックに入る頃、コースの一部で小雨が降り始めた。セッション終盤、ガスリーは1分9秒046、ハートレーは1分9秒280とタイムアップを果たす。2台は再度アタックを行ったが、さらなるタイムアップは果たせずQ1を終了。ガスリーは12番手でQ2進出を果たしたが、ハートレーは僅差の争いの中で17番手に終わり、Q1敗退となった。
さらなる降雨が懸念されたQ2では、セッション早々にガスリーが1分8秒616とベストタイムを更新。セッション中盤から雨はやや強くなり、2セット目のアタックではタイムを伸ばすことはできずにQ2を終了したが、ガスリーは10番手でQ3進出を果たした。
Q3開始時には雨は上がり、ガスリーはまず中古のスーパーソフトタイヤでアタックし1分9秒029をマーク。セッション終盤に新品のタイヤでコースインしたが、タイムアップには至らなかった。ガスリーは予選10番手となり、日本GP以来のトップ10入りとなった。
トロロッソ・ホンダの2台は、上位車にグリッドペナルティーが出たことにより、ガスリーが5列目9番手から、ハートレーは8列目16番手から決勝レースでの上位進出を狙う。
F1ブラジルGP決勝レースは、11月11日(日)午後3時10分(日本時間12日〈月〉午前2時10分)にスタートする。
田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「昨日の走行データをもとにマシンのセットアップを煮詰めて午前のプラクティスに臨み、いい感触を得た上で予選に向かうことができました。午後の予選では時折小雨が降る状況のなか、チームが適切なタイミングでマシンを送り出し、またガスリー選手も力強い走りを見せてくれたことにより、Q3進出を果たすことができました。
明日もレース中盤から終盤にかけて雨の予報が出ていますので、様々な状況に対してシミュレーションを行った上で決勝に臨みます」
ジョナサン・エドルズ (トロロッソ チーフレースエンジニア)
「昨日はショートランがよかったので、夜はロングランのペースに焦点を当てて作業を進めてきました。おかげで、P3では多くのセットアップ変更を試し、明日のレースに向けてパフォーマンス向上を果たせたと思います。一方で、そのような変更を加えてもショートランのペースはよかったので、予選でのQ3進出は、1台は確実に、よければ2台とも果たせる自信がありました。雨が降り出すのが分かったので、セッションは難しくなり、ピットウォールも慌ただしかったですし、ガレージの作業も大変でした!残念ながら、Q1でブレンドンはターン8でロックアップするミスがあり、わずか0.016秒差でQ2進出を逃してしまいました。Q2でも引き続きドライとウエットが入り交じる難コンディションでしたが、インターミディエイトタイヤを使うほどの雨量ではありませんでした。スーパーソフトを使える適切なタイミングでコース上にいることが狙いで、うまく対応することができてQ3進出を果たしました。Q3では本来のペースを発揮できなかったので、原因を把握する必要があります。Q2までにタイヤを多く使い、新品が1セットしか残っていなかったので、その点はライバル勢が有利でした。ただ、それを差し引いても、ペースを上げられませんでした。Q1とQ2の時点で予想していたペースに届いていないことが分かっていたので、リスクを冒して他のマシンよりも最後にアタックすることを選びました。作戦通りトラックポジションはよかったのですが、ピエールがマシンの力を引き出そうとしても、勝負になるラップにできませんでした。Q3に進めたのはいいことですし、マシンに加えた変更が、明日のレースでの上位進出に役立つはずです」
ピエール・ガスリー (10番手)
「予選での感触は本当によくて、Q3進出が果たせたのは大きいと思います。今日のパフォーマンスには満足していますし、(Red Bullのリカルド選手のペナルティーにより)明日は9番手からスタートできます。セッションの間じゅう、緊張とエキサイティングな気分が入り混じったような心境でした。Q1では雨がだんだんと強まっていきましたが、チームとともにうまく対処できて、Q2、Q3へ進出することができました。今日のような不安定なコンディションの中では、次のコーナーでグリップがどのくらいあるのか、路面の濡れ具合はどうなのかなど、予測がつかないので大変でしたが、最終的にはすごくいい仕事ができたと思います。今日はトップ10に入ることができましたが、ライバルたちは速いので、明日のレースは簡単にはいかないと思います。全開でプッシュし、いいバトルをしてポイントを積み重ねたいです」
ブレンドン・ハートレー (17番手)
「1000分の2秒差でQ2進出を逃してしまい、もどかしい気持ちです。ターン8でフロントをロックさせるという大きなミスを犯してしまい、それによってタイヤに小さなフラットスポットができたことで0.5秒ほどを失ったので、Q2進出に届かなかったと考えています。雨により難しい状況の中でしたが、ピットウォールのエンジニアから伝えられた路面コンディション情報は的確でした。フリー走行でマシンバランスに満足していなかったのを受けて、懸命に作業してくれたチームに感謝しています。今日は中団の差がとてもタイトで、僕らは一歩及びませんでした。明日は厳しいレースになると思いますが、マシンの手ごたえはいいですし、予報のように雨がらみのコンディションになれば、予測が難しいレースにもなりうるのではと思っています」
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