トロロッソ・ホンダ:F1シンガポールGP 決勝レポート
トロロッソ・ホンダは、F1シンガポールGPの決勝レースで、ピエール・ガスリーが13位、ブレンドン・ハートレーが17位で終えた。
第15戦シンガポールGP、決勝レースが午後8時10分より行われた。シンガポールは夜になっても気温30℃で湿度も高く、長丁場の市街地レースでドライバーにとっては厳しい戦いが予想されていた。
トロロッソ・ホンダの2台は、ピエール・ガスリーが8列目15番手、ブレンドン・ハートレーは9列目17番手からのスタート。ともにハイパーソフトタイヤを選択した。
午後8時10分にフォーメーションラップがスタートし、61周のレースが幕を開けた。スタート直後、第3コーナーでアクシデントが発生。このアクシデントをかわし、ピエール・ガスリーは12番手、ブレンドン・ハートレーは16番手にポジションを上げる。このアクシデントで3周にわたりセーフティカーが導入される。セーフティカー先導が解除された後、ガスリー、ハートレー共にポジションをキープして、レースは序盤を終えた。
15周目、ブレンドン・ハートレーはタイヤ交換のためピットインし、ウルトラソフトタイヤに替え、18番手でコースに戻る。レース中盤に差し掛かる頃からピットインするマシンが出るが、タイヤを持たせて走り続けるピエール・ガスリーはポジションを9番手に上げた。ガスリーは27周目にピットインし、ウルトラソフトタイヤに交換。18番手でコースに戻り、追い上げ態勢に入る。しかし、追い越しの難しいコースで、なかなかペースは上がらず、レースは後半に入った。37周目、ハートレーは2回目のタイヤ交換のためピットイン、ハイパーソフトタイヤに替え、レースは終盤を迎える。
残り20周となった終盤、ピエール・ガスリーは14番手、ブレンドン・ハートレーは18番手を走行し、ポジションアップを狙う。しかし、前車との差を詰めるものの、パスすることはできず、ガスリーは14番手でフィニッシュした。ハートレーはピットインするマシンなどを抜く形で16番手となるが、最終ラップに後続にパスされ17番手でフィニッシュしている。12番手でフィニッシュしたハースのロマン・グロージャンにブルーフラッグ無視による5秒ペナルティーが科され、最終的にガスリーは13位となった。
F1 第16戦 ロシアGPはロシア、ソチの特設サーキットで9月28日(金)~30日(日)に行われる。
ピエール・ガスリー (13位)
「今日はいつもとは少し違ったレース展開となりました。スタートは上手くいき、ポジションを3つ上げて最初の周で12番手まで浮上しました。タイヤをハイパーソフトでスタートするという賭けに出ましたが、思ったよりもスティントの最後までタイヤを持たせるのが難しく、結果的に苦戦してしまいました。最初のピットストップ後、シロトキン選手(ウイリアムズ)とグロージャン選手(ハース)とポジションを争っていた際にブルーフラッグを提示されてしまい、タイムロスしてしまいました。最大限のプッシュをしたつもりでしたが、このレースウィークはポイントを争えるほどのペースがつかめませんでした」
ブレンドン・ハートレー (17位)
「最初にハイパーソフトを装着していたことにより前方のマシンよりも速かったので、ピットインを早めに行うという一か八かの勝負に出ることにしました。その後ウルトラソフトに変更しましたが、多くのマシンにフタをされてしまう状態の中、トラフィック後方で身動きができなくなり、作戦は上手くいきませんでした。そこでもう一度ピットストップを行うことにしましたが、ここでもウイリアムズのマシンに引っかかってしまい、最後はマグヌッセン選手(ハース)にオーバーテイクを許してしまいました。このレースではいい部分もありましたが、ポイント獲得に至るまでのペースはなかったかもしれません。シンガポールGPに期待をしていた分、残念な結果になってしまいました。タフな一戦を最後まで走りきることができましたが、喜べる結果にはなりませんでした。ハイパーソフトでスタートすることに決めたのは、他車よりもタイヤの持ちがよかったためですが、最初の周で順位を上げることも僕たちの作戦の一つでした。オコン選手(フォースインディア)がウォールに追突したことで状況は変わってしまいましたが、ハイパーソフトでの最初のスティントは悪くなかったと思います。他にもなんとか順位を上げようと色々試しましたが、残念ながらこのレースウィークではどれも上手くいきませんでした」
フランツ・トスト (トロロッソ チーム代表)
「過去数年、シンガポールGPはチームが成績を上げているサーキットだったので、この週末のレースに期待をしていました。しかしトップ10入りを果たせるほどのペースがつかめなかったので、どうして期待していたパフォーマンスが引き出せなかったのか、そして今後のレースのためにどう改善していくのか分析する必要があります。ピエールはスタートが上手く決まり、ピットストップを行うまではブロックをしながらポジションをいくつか上げることができました。ブレンドンも3コーナーでのアクシデントを避け、ポジションアップにも成功しました。レース序盤はピエールがトップ10入りできるかもしれないと思っていましたが、レースが進むにつれペースがあまりよくなく、ポイント獲得にまで至らずこのレースを終えることとなり、残念です」
田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「金曜日のFP1から、あまりよくない形で始まってしまった週末でした。そして、そこから予選までにパッケージとして大きな改善を図ることができませんでした。今日のレースペースには多少改善が見られましたが、後方グリッドからレースをスタートした中、オーバーテイクが難しいこのトラックでポイント圏内まで順位を上げるには至りませんでした。非常に厳しい週末となってしまったことは残念ですが、次のレースまで時間もありませんし、ここから切り替えてロシアに向けた準備を進めます」
関連:F1シンガポールGP 結果 | ルイス・ハミルトンがポール・トゥ・ウィン
カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1 / F1シンガポールGP
第15戦シンガポールGP、決勝レースが午後8時10分より行われた。シンガポールは夜になっても気温30℃で湿度も高く、長丁場の市街地レースでドライバーにとっては厳しい戦いが予想されていた。
トロロッソ・ホンダの2台は、ピエール・ガスリーが8列目15番手、ブレンドン・ハートレーは9列目17番手からのスタート。ともにハイパーソフトタイヤを選択した。
午後8時10分にフォーメーションラップがスタートし、61周のレースが幕を開けた。スタート直後、第3コーナーでアクシデントが発生。このアクシデントをかわし、ピエール・ガスリーは12番手、ブレンドン・ハートレーは16番手にポジションを上げる。このアクシデントで3周にわたりセーフティカーが導入される。セーフティカー先導が解除された後、ガスリー、ハートレー共にポジションをキープして、レースは序盤を終えた。
15周目、ブレンドン・ハートレーはタイヤ交換のためピットインし、ウルトラソフトタイヤに替え、18番手でコースに戻る。レース中盤に差し掛かる頃からピットインするマシンが出るが、タイヤを持たせて走り続けるピエール・ガスリーはポジションを9番手に上げた。ガスリーは27周目にピットインし、ウルトラソフトタイヤに交換。18番手でコースに戻り、追い上げ態勢に入る。しかし、追い越しの難しいコースで、なかなかペースは上がらず、レースは後半に入った。37周目、ハートレーは2回目のタイヤ交換のためピットイン、ハイパーソフトタイヤに替え、レースは終盤を迎える。
残り20周となった終盤、ピエール・ガスリーは14番手、ブレンドン・ハートレーは18番手を走行し、ポジションアップを狙う。しかし、前車との差を詰めるものの、パスすることはできず、ガスリーは14番手でフィニッシュした。ハートレーはピットインするマシンなどを抜く形で16番手となるが、最終ラップに後続にパスされ17番手でフィニッシュしている。12番手でフィニッシュしたハースのロマン・グロージャンにブルーフラッグ無視による5秒ペナルティーが科され、最終的にガスリーは13位となった。
F1 第16戦 ロシアGPはロシア、ソチの特設サーキットで9月28日(金)~30日(日)に行われる。
ピエール・ガスリー (13位)
「今日はいつもとは少し違ったレース展開となりました。スタートは上手くいき、ポジションを3つ上げて最初の周で12番手まで浮上しました。タイヤをハイパーソフトでスタートするという賭けに出ましたが、思ったよりもスティントの最後までタイヤを持たせるのが難しく、結果的に苦戦してしまいました。最初のピットストップ後、シロトキン選手(ウイリアムズ)とグロージャン選手(ハース)とポジションを争っていた際にブルーフラッグを提示されてしまい、タイムロスしてしまいました。最大限のプッシュをしたつもりでしたが、このレースウィークはポイントを争えるほどのペースがつかめませんでした」
ブレンドン・ハートレー (17位)
「最初にハイパーソフトを装着していたことにより前方のマシンよりも速かったので、ピットインを早めに行うという一か八かの勝負に出ることにしました。その後ウルトラソフトに変更しましたが、多くのマシンにフタをされてしまう状態の中、トラフィック後方で身動きができなくなり、作戦は上手くいきませんでした。そこでもう一度ピットストップを行うことにしましたが、ここでもウイリアムズのマシンに引っかかってしまい、最後はマグヌッセン選手(ハース)にオーバーテイクを許してしまいました。このレースではいい部分もありましたが、ポイント獲得に至るまでのペースはなかったかもしれません。シンガポールGPに期待をしていた分、残念な結果になってしまいました。タフな一戦を最後まで走りきることができましたが、喜べる結果にはなりませんでした。ハイパーソフトでスタートすることに決めたのは、他車よりもタイヤの持ちがよかったためですが、最初の周で順位を上げることも僕たちの作戦の一つでした。オコン選手(フォースインディア)がウォールに追突したことで状況は変わってしまいましたが、ハイパーソフトでの最初のスティントは悪くなかったと思います。他にもなんとか順位を上げようと色々試しましたが、残念ながらこのレースウィークではどれも上手くいきませんでした」
フランツ・トスト (トロロッソ チーム代表)
「過去数年、シンガポールGPはチームが成績を上げているサーキットだったので、この週末のレースに期待をしていました。しかしトップ10入りを果たせるほどのペースがつかめなかったので、どうして期待していたパフォーマンスが引き出せなかったのか、そして今後のレースのためにどう改善していくのか分析する必要があります。ピエールはスタートが上手く決まり、ピットストップを行うまではブロックをしながらポジションをいくつか上げることができました。ブレンドンも3コーナーでのアクシデントを避け、ポジションアップにも成功しました。レース序盤はピエールがトップ10入りできるかもしれないと思っていましたが、レースが進むにつれペースがあまりよくなく、ポイント獲得にまで至らずこのレースを終えることとなり、残念です」
田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「金曜日のFP1から、あまりよくない形で始まってしまった週末でした。そして、そこから予選までにパッケージとして大きな改善を図ることができませんでした。今日のレースペースには多少改善が見られましたが、後方グリッドからレースをスタートした中、オーバーテイクが難しいこのトラックでポイント圏内まで順位を上げるには至りませんでした。非常に厳しい週末となってしまったことは残念ですが、次のレースまで時間もありませんし、ここから切り替えてロシアに向けた準備を進めます」
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カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1 / F1シンガポールGP