SUPER GT 第3戦 オートポリス
5月20日(土)~21日(日)の両日、大分県日田市上津江町に位置するオートポリスでSUPER GTの第3戦「SUPER GT in KYUSHU 300km」が開催される。

2017年シーズンのSUPER GT第3戦は2年ぶりの開催となるオートポリスが舞台。昨年地震の影響で中止となった九州ラウンドだが、無事修復がなされ、新規定の車両と共に九州のモータースポーツファンの前にSUPER GTが戻って来る。

アップダウンが激しく、テクニカルながら高速なレイアウトで知られるオートポリスで、新規定車両による迫力あるバトルが期待される。

2年ぶりのSUPER GT九州ラウンド開催
好調LEXUS LC500の開幕3連勝なるか

今季のSUPER GTは、開幕戦岡山、第2戦富士共に、今季より新たに投入されたLEXUS LC500が圧倒的な強さを発揮し上位を独占した。その分、オートポリス戦では上位チームに重いウェイトハンデが課されることとなるが、LEXUS GAZOO Racingは、2戦連続表彰台独占の勢いと共に、九州に上陸する。

アップダウンの激しいテクニカルコース

九州唯一の国際公認サーキットであるオートポリスは、大分県と熊本県の県境近く、阿蘇山麓の山間に位置し、高低差最大52mと、アップダウンの激しいテクニカルコースとして知られる。その一方でストレート長も約900mに及び、標高が高い故の空気の薄さはセッティングにも影響する。

1周4.674kmのコースは2012年に路面舗装が一新されたが、コースレイアウト故のタイヤ摩耗の厳しさは変わらず、各チーム戦略的にも難しいレースとなることが予想される。

2016年4月の熊本地震でコース数カ所及び施設などが破損したため、昨年の大会はキャンセルとなったが、コース路面等を修復し、昨年10月より営業再開。今季、2年ぶりにSUPER GTが開催される。

開幕2戦連続上位独占によるハンデの影響は?
比較的ハンデの緩い3台のLC500に注目

オートポリスは富士とは異なるテクニカルコースながら、富士同様、前モデルのLEXUS RC Fが未勝利に終わったコースのひとつ。今季より投入されたLEXUS LC500はテクニカルな開幕戦岡山でも圧勝しているだけに、オートポリスでも活躍が期待できる。

但し、開幕戦勝利、第2戦3位の平川 亮/ニック・キャシディ組 KeePer TOM'S LC500 37号車、開幕2戦連続2位の大嶋 和也/アンドレア・カルダレッリ組 WAKO'S 4CR LC500 6号車、そして開幕戦は4位ながら第2戦で勝利を飾った立川 祐路/石浦 宏明組 ZENT CERUMO LC500 38号車の3台は、揃って60kg前後のウェイトハンデを課されることとなる。

今年からGT500クラスでは、ハンデが50kg以上になると、燃料リストリクターの口径を3段階に分けて絞る(吐出できる燃料量が減る=パワーが落ちる)こととウェイトとの組合せとなる。例えば37号車は62kgのハンデウェイトだが、燃料リストリクターが1ランク絞られる(95→92.4kg/h:17kg相当)と共に、45kg(62kg-17kg)のウェイトを搭載することになる。そのため、特に標高が高く、アップダウンが厳しいオートポリスでは苦戦を強いられるかも知れない。

一方で、比較的ウェイトの軽いヘイキ・コバライネン/平手 晃平組 DENSO KOBELCO SARD LC500 1号車(30kg)、中嶋 一貴/ジェームス・ロシター組 au TOM'S LC500 36号車(24kg)、関口 雄飛/国本 雄資組 WedsSport ADVAN LC500 19号車(12kg)はチャンスと言える。特に、前戦WECスパ出場のために欠場した中嶋一貴は、今季スーパーフォーミュラの開幕戦勝利、そしてWECの第1戦、第2戦と連続勝利を挙げるなど乗りに乗っているだけに、その中嶋一貴が復帰する36号車は今大会の本命に挙げても良いだろう。 

もちろん、1号車はディフェンディングチャンピオンの意地を賭けて今季初勝利を狙ってくるだろうし、19号車もドライバーの速さには定評があるだけに、その走りに注目したい。

GT300クラスでは、前戦富士で初勝利を挙げた中山 雄一/坪井 翔組 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 51号車の更なる成長に期待がかかる。51号車は4月にオートポリスで行われたテストでも、クラストップのタイムをマークしている。前戦の勝利により、ランキングトップでウェイトハンデは46kgと厳しくなるが、若さ溢れるコンビの走りに期待したい。

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カテゴリー: F1 / SUPER GT / トヨタ