ホンダ:2021年 スーパーフォーミュラ 第2戦 鈴鹿 レポート
野尻が開幕2連勝。笹原が初表彰台となる3位
4月24日(土)~25日(日)、三重県鈴鹿サーキットで2021年度全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ第2戦が開催された。このレースより#51 松下信治(B-MAX Racing Team)がM-TEC/Hondaユーザーに加わって出走することになった。
土曜日、薄い雲が広がる空の下で、A組/B組に分かれて予選Q1セッションが始まった。M-TEC/Hondaユーザーは午前中のフリー走行から快調で、#12 タチアナ・カルデロン(ThreeBond DragoCORSE)を除く7台がQ2セッションへ進出。
午後3時50分から7分間で行なわれたQ2セッションでは、#5 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)、#64 大湯都史樹 (TCS NAKAJIMA RACING)が1-2-3でQ3セッションへ進出したほか、#6 笹原右京 (DOCOMO TEAM DANDELION RACING。病欠した牧野任祐の代役)も7番手でQ3セッションへ進んだ。しかし#15 大津弘樹(RedBull MUGEN Team Goh)、#1 山本尚貴 (TCS NAKAJIMA RACING)、#51 松下はQ2セッションを通過することができなかった。
Q3セッションでは、#5 福住がベストタイムを記録してポールポジションを獲得。2番手に#16 野尻、3番手に#64 大湯が続き、M-TEC/Hondaユーザーが予選上位3ポジションに並びました。この顔ぶれは、シリーズ開幕戦決勝レースで表彰台を独占した3人と同じで、#5 福住にとっては、2018年に全日本スーパーフォーミュラ選手権にデビューして以来、初めてのポールポジションだった。5番手には#6 笹原がつけた。
日曜日、鈴鹿サーキットの上空は晴天となり気温は23℃、路面温度は31℃と、この週末でもっとも高いコンディションのなか、午後2時30分に周回数30周の決勝スタートが切られた。ポールポジションの#5 福住、2番手の#16 野尻がうまくスタートを決めた一方で、3番手の#64 大湯は加速に失敗。これにより14番手にまでポジションを下げてしまった。
先頭でレースを始めた#5 福住の速さは圧倒的で、唯一1分40秒台のハイペースを刻み続け2番手以下を引き離しにかかっていた。ところが9周目のスプーンカーブを立ち上がった後、右リアタイヤにトラブルが発生。残念ながらそのままリタイアを余儀なくされた。これにより2番手につけていた#16 野尻が先頭に立ち、2番手に#20 平川亮、3番手に#6 笹原が続く展開となった。
2番手に3秒弱の差をつけてトップを走っていた#16 野尻は13周を走り終えてピットイン、義務づけられたタイヤ交換を行なってコースへ復帰した。一方、2番手の#20 平川はその次周(14周目終わり)にピットへ入り、タイヤ交換を行なった。いったん首位を譲ったかたちとなった#16 野尻だったが、#20 平川がピットインしているあいだに再びトップの座を奪い返した。
レースも折り返しを過ぎた16周目、高速コーナー130Rで発生したアクシデントを処理するためにセーフティカーが導入。その後、20周目に再スタートが切られたが、#16 野尻は2番手の#20 平川をうまく引き離して首位を守ったままレースを再開した。3番手につけていた#6 笹原は、このリスタート直後にオーバーテイクシステムを積極的に使って#20 平川に迫ったが順位を入れ替えるには至らなかった。
トップの#16 野尻は2番手に対し2秒弱の間隔を保ったまま残りの周回数を走りきり、シリーズ開幕戦に続いての連勝。3位には#6 笹原が入賞し、スーパーフォーミュラ参戦後初めての表彰台に上がることとなった。以下、#15 大津が5位、#1 山本が8位、#64 大湯が10位に入賞、M-TEC/Hondaユーザーは5名がシリーズポイントを獲得してレースを終えることができた。
野尻智紀(TEAM MUGEN)
今週末は走り出しがあまりよくなくて厳しいレースになるなと思っていたのですが、チームのみんなに支えてもらった結果、優勝ができました。福住選手のタイヤトラブルを知って、自分にも同じことが起きるのではないかと最後まで心配でしたが、プッシュし続けなければいけないとレースに集中しました。気温も上がっていましたし、鈴鹿はタイヤへの負荷が他のコースより高いこともあって、レース距離を均等割りでピットインするのがいいだろうと考え戦略を決めました。第3戦が行なわれるオートポリスは昨シーズン優勝したコースで、いい思い出がありますが、それに引っ張られてもいいことはないと思うので、まっさらな気持ちでレースに臨もうと思います
笹原右京(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
「結果としては3位でレースを終え、自分としては初めて表彰台に立って、一つのステップを踏めたかなと思います。週末を通していろいろ足りない感じもしていたのですが、チームが粘り強くサポートしてくれたことで、こうした結果を残すことができたので感謝したいです。レースの最初のほうでタイヤにフラットスポットを作ってしまって厳しい状態で走っていたところに、福住選手のタイヤトラブルがあったため、不安を抱えながらの走行でした。でも自分自身、牧野選手の代役としてレースに参加させてもらっていますから、絶対にチームのために何かを持って帰らないといけなかったし、最後まで悔いなく走ろうと自分に言い聞かせて走り続けました。最後まで集中を途切らせることなく走れたことが、このような結果につながったのだと思います」
カテゴリー: F1 / スーパーフォーミュラ
4月24日(土)~25日(日)、三重県鈴鹿サーキットで2021年度全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ第2戦が開催された。このレースより#51 松下信治(B-MAX Racing Team)がM-TEC/Hondaユーザーに加わって出走することになった。
土曜日、薄い雲が広がる空の下で、A組/B組に分かれて予選Q1セッションが始まった。M-TEC/Hondaユーザーは午前中のフリー走行から快調で、#12 タチアナ・カルデロン(ThreeBond DragoCORSE)を除く7台がQ2セッションへ進出。
午後3時50分から7分間で行なわれたQ2セッションでは、#5 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)、#64 大湯都史樹 (TCS NAKAJIMA RACING)が1-2-3でQ3セッションへ進出したほか、#6 笹原右京 (DOCOMO TEAM DANDELION RACING。病欠した牧野任祐の代役)も7番手でQ3セッションへ進んだ。しかし#15 大津弘樹(RedBull MUGEN Team Goh)、#1 山本尚貴 (TCS NAKAJIMA RACING)、#51 松下はQ2セッションを通過することができなかった。
Q3セッションでは、#5 福住がベストタイムを記録してポールポジションを獲得。2番手に#16 野尻、3番手に#64 大湯が続き、M-TEC/Hondaユーザーが予選上位3ポジションに並びました。この顔ぶれは、シリーズ開幕戦決勝レースで表彰台を独占した3人と同じで、#5 福住にとっては、2018年に全日本スーパーフォーミュラ選手権にデビューして以来、初めてのポールポジションだった。5番手には#6 笹原がつけた。
日曜日、鈴鹿サーキットの上空は晴天となり気温は23℃、路面温度は31℃と、この週末でもっとも高いコンディションのなか、午後2時30分に周回数30周の決勝スタートが切られた。ポールポジションの#5 福住、2番手の#16 野尻がうまくスタートを決めた一方で、3番手の#64 大湯は加速に失敗。これにより14番手にまでポジションを下げてしまった。
先頭でレースを始めた#5 福住の速さは圧倒的で、唯一1分40秒台のハイペースを刻み続け2番手以下を引き離しにかかっていた。ところが9周目のスプーンカーブを立ち上がった後、右リアタイヤにトラブルが発生。残念ながらそのままリタイアを余儀なくされた。これにより2番手につけていた#16 野尻が先頭に立ち、2番手に#20 平川亮、3番手に#6 笹原が続く展開となった。
2番手に3秒弱の差をつけてトップを走っていた#16 野尻は13周を走り終えてピットイン、義務づけられたタイヤ交換を行なってコースへ復帰した。一方、2番手の#20 平川はその次周(14周目終わり)にピットへ入り、タイヤ交換を行なった。いったん首位を譲ったかたちとなった#16 野尻だったが、#20 平川がピットインしているあいだに再びトップの座を奪い返した。
レースも折り返しを過ぎた16周目、高速コーナー130Rで発生したアクシデントを処理するためにセーフティカーが導入。その後、20周目に再スタートが切られたが、#16 野尻は2番手の#20 平川をうまく引き離して首位を守ったままレースを再開した。3番手につけていた#6 笹原は、このリスタート直後にオーバーテイクシステムを積極的に使って#20 平川に迫ったが順位を入れ替えるには至らなかった。
トップの#16 野尻は2番手に対し2秒弱の間隔を保ったまま残りの周回数を走りきり、シリーズ開幕戦に続いての連勝。3位には#6 笹原が入賞し、スーパーフォーミュラ参戦後初めての表彰台に上がることとなった。以下、#15 大津が5位、#1 山本が8位、#64 大湯が10位に入賞、M-TEC/Hondaユーザーは5名がシリーズポイントを獲得してレースを終えることができた。
野尻智紀(TEAM MUGEN)
今週末は走り出しがあまりよくなくて厳しいレースになるなと思っていたのですが、チームのみんなに支えてもらった結果、優勝ができました。福住選手のタイヤトラブルを知って、自分にも同じことが起きるのではないかと最後まで心配でしたが、プッシュし続けなければいけないとレースに集中しました。気温も上がっていましたし、鈴鹿はタイヤへの負荷が他のコースより高いこともあって、レース距離を均等割りでピットインするのがいいだろうと考え戦略を決めました。第3戦が行なわれるオートポリスは昨シーズン優勝したコースで、いい思い出がありますが、それに引っ張られてもいいことはないと思うので、まっさらな気持ちでレースに臨もうと思います
笹原右京(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
「結果としては3位でレースを終え、自分としては初めて表彰台に立って、一つのステップを踏めたかなと思います。週末を通していろいろ足りない感じもしていたのですが、チームが粘り強くサポートしてくれたことで、こうした結果を残すことができたので感謝したいです。レースの最初のほうでタイヤにフラットスポットを作ってしまって厳しい状態で走っていたところに、福住選手のタイヤトラブルがあったため、不安を抱えながらの走行でした。でも自分自身、牧野選手の代役としてレースに参加させてもらっていますから、絶対にチームのために何かを持って帰らないといけなかったし、最後まで悔いなく走ろうと自分に言い聞かせて走り続けました。最後まで集中を途切らせることなく走れたことが、このような結果につながったのだと思います」
カテゴリー: F1 / スーパーフォーミュラ